ホームページお知らせお便りコーナー俳句・海の風景ホームページ奮闘記作者のプロフィール
Wa☆Daフォトギャラリー  Wa☆Daフォトギャラリー  

2012年3月25日改訂

ログイン時刻

 

 

 

今 日

昨 日

♪山伏・篠笛
 

寒詣噛符行燈白褌  北舟

 

拡大写真(2400X1750)484KB

Midwinter pilgrims,
mouthpieces of paper, square lanterns and white loincloths.

2000年7月16日開設

噛符をくわえる裸たち 19:43

無言の「裸参り」の開始/光勝寺参道(岩手県花巻市)

2012年の日記 3
wadapho.jp 内検索  
  2月 3月 4月

「徒然日記」目次


 
2012年3月25日(日)晴
 
 
■■■     写真家の撮った褌 ■■■

土門拳どもんけん

 土門拳(1909-1990)は、昭和時代に活躍した日本の写真家で、社会的リアリズムに立脚する報道写真、日本の著名人や庶民などのポートレートやスナップ写真、寺院、仏像などの伝統文化財を撮影し、第二次世界大戦後の日本を代表する写真家の大家である。彼は、ズームアップして背景をぼかすというようなことは嫌いで、パンフォーカスのシャープな報道写真風の作品が多く、私の尊敬する写真家である。
▼ ここに紹介するのは、土門拳が昭和11年(1936)の夏に撮影した写真で、伊豆半島の川の早瀬で鮎を突いている二人の水褌(すいこん)姿の子供たちの写真である。白黒写真なので、色は分からないが、前袋式に締めた赤褌(あかふん)であることは容易に推測できる。当時は海水パンツという西洋の文化はまだ日本全国には行き渡らず、田舎では、水泳は水褌に決まっていた。

土門拳 / 伊豆・鮎つく子ら(1936)

土門拳 / 伊豆・鮎つく子ら(1936)

撮影: 土門拳

▲ これだけ多くの布を使った赤褌を締められるのは金持ちの子で、普通の庶民や貧乏人は黒猫褌(くろねこふんどし)やフリチンの方が多かったのではないだろうか。Tバックの大胆なポーズと構図が素晴らしく、名作に数えられているが、 当時は普通に見られる光景で、写真に撮るようなものではなかった。
 若干気になるのは、右下の子のお尻がちょん切れていることで、私なら二人とも全身がきっちりと入るように写すだろう。そんなに難しいことではないのになぜちょん切れたのか。今見ると、白黒写真も粒子が粗く、ぼやけて情報量も少ない。今のデジタル写真のことを考えると、白飛び黒つぶれの多いアナログ写真のレベルの低さを感じるが、この作品は、雑音が入ったレコードを聴くように、古き良き時代のノスタルジア溢れる名作ではある。

田沼武能たぬまたけお

▼ 田沼武能(1929- )は、現在も活躍中の子供の写真を撮影する日本の写真家である。この写真は、田沼武能写真集「戦後の子供たち」(新潮社)に収録されているもので、昭和29年(1954)千葉・谷津(やつ)海岸で撮影した「越中ふんどしで泳ぐ少年」というタイトルがついている。まず、これの少年の褌は、越中褌ではなく、黒猫褌である。前袋がとても狭いので、これは祖母か母に作ってもらった手作り褌ではないかと思う。田沼氏は、褌に色々な種類があるのは、ご存じらしく、「ふんどしで泳ぐ少年」としなかったのだが、確認を取らなかったらしく、間違ったネーミングになってしまった。

田沼武能 / 越中ふんどしで泳ぐ少年(部分 千葉・谷津海岸 1954)

田沼武能 / 越中ふんどしで泳ぐ少年(部分 千葉・谷津海岸 1954)

撮影: 田沼武能

▲ もう一つは、この少年は、菓子パンらしきものを食べており、ふんどしで泳ぐ少年ではない。ふんどしで泳いだか、これからふんどしで泳ごうとしている少年だろう。海水浴に来ているのだから、ひろくとらえれば「ふんどしで泳ぐ少年」としても間違いではないが、 この写真は、「ふんどしでパン(らしきもの)を食べる少年」を撮したものである。                                                     
 写真の子は、栄養状態が悪く、痩せている。浮浪児のような雰囲気さえある。東京湾奥の谷津海岸は、谷津遊園があり、今や大都会の行楽地となっている。戦後間もなくのこととはいえ、黒猫褌の少年がいたのは、歴史的な証言で、現代では考えられない懐かしい光景である。                                                       「ふんどし談義」用随筆
 

 
2012年3月21日(水)晴
 
 
■■■     日本の裸祭り<第93種・155集> 「松平天下祭」 完成! ■■■
 
   昨日、本年第9集/通算第432集となる作品をアップした。

                                      日本の裸祭り<第93種・155集> 「松平天下祭」

                                        
撮影・制作:和田義男
 
   
  この作品は、平成24年(2012)2月11日(土)・12日(日)の両日、愛知県豊田市松平町に鎮座する松平東照宮で開催された第25回天下祭を密着取材したものである。12頁309枚という空前の感動巨編となった。どうか、お時間のあるときに、ごゆるりとご覧頂きたい。
 
 
 

 
 
   寒の夜や煙火の上がる大禊  北舟 

かんのよや えんかのあがる おおみそぎ

The water purification, displaying fireworks in the cold winter night.

 
 

編集子の選ぶ傑作

煙火えんか を背景に気合いの

大禊おおみそぎ

! 19:00

煙火を背景に気合いの大禊! 19:00

拡大写真(2050X2600)947KB

 
 

あとがき
 平成24年(2012)3月20日( 火)、本年第9作となった感動巨編「松平天下祭」が完成した。単品の作品では新記録となる12頁302枚の超大作となったが、編集に20日間を要し、かなりの労力を費やした。
  松平城址に始まり、前夜祭の水玉洗い、参加者集合・説明・更衣、大禊、天下祭当日の判行、神明社祈願、起倒流棒の手、松平わ太鼓花餅神輿、練込み玉競り、水玉納めなど見所が多々あり、 また、晴天に恵まれて傑作が多くあれもこれもと貼り付けているうちに 、空前絶後の巨大な作品になってしまった。

   
 
撮 影


2012年2月11-12日


★☆★彡

OLYMPUS
E-5-30  
 
12-60mm  9-18mm


1230万画素 3,420枚 8.5GB
 
 


 これだけ長い作品は、見るだけでも大変なことなので、関心のないところは、読み流していただき、琴線に触れるシーンは、じっくりと観賞していただきたい。
 テレビがデジタル化され、日々大きく鮮明な動画をリビングに送り込んでくれる世の中になった現在、写真という静止画の世界も変わってゆかねばならない。デジタルテレビを超える超精細画像を提供し、背景まで鮮明に記録された画像こそがデジタル写真の真骨頂である。そのため、これまで以上の巨大な写真を拡大写真として内部リンクした。ディスプレーからはみ出る巨大写真をスクロールしながら細部まで御覧頂ければ、テレビとは違った臨場感と迫力を体感していただけるに違いない。
 編集にあたっては、オリンパスのフラッグシップ機であるE-5のビビッド・モードで撮影した鮮明で深みのある画像を生かし直射日光で白飛びした部分をフォトショップでレタッチするなどして美しく迫力ある画像に調整した。カメラの設定をいじって画像作りをするという古い考えを改め撮影は全てフルオートで行い、パソコン上で細部に手を加え、一枚一枚心を込めて仕上げるのが和田流写真術の極意である。編集中も時が経つのを忘れてしまうほど夢中になった。松平天下祭の決定版であり、永久保存版として、多くの読者のご期待に添える作品になったものと自負している。

★☆★彡

 冬場がシーズンの裸祭は、これで9作となり、今年も大きな成果を出すことができた。気力体力が充実し、元気だからこそできることで神仏のご加護にによるものと感謝したい。これからは、ご無沙汰している旅紀行ジャパンや海外編の編集に移りたい。

日本の裸祭り<第93種・155集> 「松平天下祭」

撮影・制作 : 和田義男

  平成24年(2012)03月20日 作品:第9作 画像:(大222+小87) 頁数:12 ファイル数:577 ファイル容量:225MB
 
平成12年(2000)〜平成24年(2012) 作品数:432 頁数:1,706 ファイル数:73,812 ファイル容量:12,657MB
 
 
   冬日影褌衆の玉競場  北舟 

ふゆひかげ ふんどししゅうの たませりば

The winter sunshine, ascetics of fundoshi loincloth in the ground of ball battle.

 
 

編集子の選ぶ傑作

報道陣の前を通る白組

報道陣の前を通る白組

拡大写真(2400X1800)1.13MB

 
 

歴史ロマン溢れる

天下祭てんかさい

 勇壮で美しい裸祭だった。今から四半世紀前の昭和63年(1988)、町興しの熱意に燃えた若者たちが、かつて天下を制した徳川家康の祖先・松平親氏の出身地というビッグネームを生かしてプロデュースした裸祭がこの天下祭である。現代に生まれた裸祭だが、内容は、江戸時代の文化を忠実に再現しており、「江戸時代から何百年も続く祭」だと説明されても誰も疑いを持たないだろう。
和田義男
  新しい祭だとはいいながら、親氏が立願した岩屋や天下泰平を願う32文字の願文、家康の産湯にも使われた井戸など、今に残る文化遺産を取り込んだもので、歴史ロマン溢れる素晴らしい裸祭に仕上がっている。
 裸祭といえばとかく男性だけのものという印象があるが天下祭は、家族で参加できる祭をコンセプトにしている。お父さんは玉競りに参加し、お母さんや子供たちはウォークラリーで汗を流
したり、松平郷の名所旧跡を巡り、郷土料理を味わい、棒の手や和太鼓を見て江戸時代の文化を偲ぶことができる。これだけ配慮された裸祭は全国に例を見ない。
 
 

編集子の選ぶ傑作

水玉すいぎょく

白組の手に!

水玉が白組の手に!

拡大写真(1400X1300)419KB

 
 

 何より、天下祭実行委員会のメンバーの活躍が素晴らしい。先祖の残してくれた文化遺産を継承し、誇りを持って裸祭を運営している。祭主催者である委員長といえば毎日が日曜日の氏子長老かと思いきや、働き盛りの方々がボランティア参加しているのに感動した。仕事の重責を担う若者や壮年たちがこれだけのプロジェクトを無償で進める熱意と力強さに、多くの元気を頂いた。
 松平天下祭は、今日からWa☆Daフォトギャラリーに登場し、全国区に名乗り出たが、多くの愛読者の感動を引き出すことは間違いない。毎年多くの参加者やギャラリーを松平郷に集め、地域の発展を揺るぎないものにして江戸時代から伝わる裸褌文化を子々孫々に伝えてゆかれるよう祈念申し上げるとともに、これからも微力ながら応援させていただきたい。 2012.03.20 和田義男
 
 
   冬晴や勝鬨あげる褌衆  北舟 

ふゆばれや かちどきあげる ふどししゅう

The winter sunshine, ascetics of loincloth raising a shout of victory.

 
 

編集子の選ぶ傑作

勝鬨かちどき

をあげる裸男たち 14:39

勝鬨を挙げる裸男たち 14:39

拡大写真(2400X1850)847KB

 
 

謝 辞

 
 この作品は、密着取材を快諾して頂いた原田好夫実行委員長はじめ第25回天下祭実行委員会の方々や大河原^基宮司はじめ松平東照宮の神職の方々、そして何より杉浦現座主はじめ主人公7人衆と天下祭参加者のご支援により生まれたもので、衷心より御礼申し上げます。  
   後日、委員会や神社など多くの方々にメールや電話により疑問点を晴らすことができました。特に、原田委員長には、氏名を公表して良いかどうかまで自発的に確認していただき、親切な対応に頭が下がる思いでした。  
 一泊させて頂いた登里公旅館の大将・渥美公太郎さんには送迎のみならず夜遅くまで歓談させて頂き資料に書かれていない情報や苦労話などをお聞きし、解説に正確さと彩りを添えることができました。  
 

 
   地元写真家の原田真二さんにはぶっつけ本番の取材に対し何時何処でどのように撮せば良いか懇切丁寧なご指導を賜りました。そのお陰で、同時進行するプログラムの中で、今何処に行けばベストな取材ができるかを知ることができ、殆どのイベントを撮影することができました。また、愛車に乗せて頂いたお陰で、神明社の祈願も撮影することができました往復2kmの山道を歩くとなれば、とても取材は無理で、本当に助かりました。暖かいご厚情に、心より御礼申し上げます。  
 

 
   東京都中央区の鐵砲洲寒中水浴や静岡県磐田市の見付天神裸祭などで和田グループに参加頂いている札幌市の伊藤修さんは、取材できなかった高月院の花餅作りや私が撮し損なった写真をお送り頂き、そのお陰で、殆どのシーンをカバーする記録写真を完成することができました。伊藤さんが天下祭に参加予定であるとメールでお知らせ頂いたことで天下祭の存在を知り、今回の大作が生まれました。本作品中にも度々ご登場いただき、大変お世話になり、有り難うございました。〈 拝 〉 2012.3.20 和田義男  
 
 
   冬日さす杜に谺す鬨の声  北舟 

ふゆひさす もりにこだます ときのこえ

The winter sun shining into the grove, a battle cry echoing.

 
 

編集子の選ぶ傑作

エイ、エイ、オー! / 産八幡神社

エイ、エイ、オー! / 産八幡神社

拡大写真(2400X1800)1.02MB

 
 

永久保存版CD 「松平天下祭」

 
本日、松平天下祭の原画とスライドショーファイルを格納した永久保存版CDを作成した。松平東照宮と天下祭実行委員会はじめ、お世話になった方々にお送りする。  
   このCDは、MS-Windows対応パソコンのCDドライブに挿入すると、荒城の月や納曽利(なそり)、山伏などの邦楽囃子と和太鼓が流れるなか、5秒毎に合計365枚の画像がディスプレー一杯に映し出されるスライドショーを楽しむことができる。所要時間は、35分ほど。また、豊かな発色とシャープな映像が素晴らしいオリンパスのフラッグシップ機「E-5」で撮影した1,230万画素の原画が入っているので、サービスサイズからA2サイズまでプリント出来る優れものである。  
   今回の参加者で欲しい方がおられれば、取材にご協力頂いた御礼に無償で郵送させて頂くので送付先(住所氏名)をメールして頂きたい。〈 完 〉 2012.03.20 和田義男  
 
 
プリントできるスライドショーCD「 松平天下祭」

プリントできるスライドショーCD「松平天下祭」

 

 
2012年3月1日(木)雪
 
   
   昨日、本年第8集/通算第431集となる作品をアップした。

                                      日本の裸祭り<第92種・154集> 「玉前神社大寒禊'12」

                                        
撮影・制作:和田義男

  この作品は、平成24年(2012)1月22日(日)、千葉県長生郡一宮町に鎮座する上総国一ノ宮「玉前神社」主催による第3回大寒禊(通算5回目の浜垢離)が九十九里浜一宮海岸で行われた模様を取材したものである。3頁61枚の短編となった。お時間のあるときに、ごゆるりとご覧頂きたい。
 
 
   
 
波に洗われる

鳥船とりふね

波に洗われる鳥船

拡大写真(2600X1500)485KB

 
 

あとがき
 閏年の平成24年(2012)2月29日( 水)本年第8作となった「玉前神社大寒禊'12」が完成した。2年前の平成22年(2010)2月に始まった九十九里浜の浜垢離もこれで5回目となったが、冷たい雨と大時化の海の禊となり、これまでで最も厳しい水行となった。
 一宮海岸で傘を差しながら終始祈り続けておられた栗原宮司は、袴の中まで濡れてしまったと云われていたが、ビニール傘を差して撮影していた筆者も、横殴りの雨に傘は役立たず、最後はバラバラになってしま った。お陰で、褌カメラマンを自認する私の褌まで濡れてしまい、厳しい取材となった。

   
 
撮 影


2012年1月22日


★☆★彡

OLYMPUS
E-5-30  
 
12-60mm  70-300mm

1230万画素 960枚 2.2GB
 
 

 それにも増して大変だったのは36人の行者たちで、大寒の氷雨のような冷たい雨に40分も打たれたのでは、た
まったものではない。それでも一人の事故者も出さず、無事に大寒禊を終えることができたのは、きっと神々のご
加護によるものに違いない。今回は、悪天候のため、参加者が減少してしまったが、これに懲りず、爽快な大海
の禊に一人でも多くの方々に体験して頂きたく、これからも参加を続けてゆきたい。 〈 完 〉  2012.2.29  和田義男

日本の裸祭り<第92種・154集> 「 玉前神社大寒禊'12」

撮影・制作 : 和田義男

  平成24年(2012)02月29日 作品:第8作  画像:(大45+小16) 頁数:3  ファイル数:113  ファイル容量:29MB
 
  平成12年(2000)〜平成24年(2012) 作品数:431 頁数:1,694 ファイル数:73,107 ファイル容量:12,423MB
 
 
  大寒の海に合掌褌衆 北舟 

だいかんの うみにがっしょう ふどししゅう

The ascetics of loincloth, joining their palms together for the sea in the coldest season.

 
 

編集子の選ぶ傑作

大時化の太平洋で足を洗われる行者たち 11:23

大時化の太平洋で足を洗われる行者たち 11:23

拡大写真(2400X1500)391KB

 

特集!旅紀行(海外写真集)   世界の名城 感動写真集
旅紀行ジャパン   奉納相撲   多摩川紀行
旅紀行日本の祭り 旅紀行日本の裸祭り 旅紀行日本の花

ログイン時刻

 

 

 

今 日

 和田フォトギャラリー

昨 日

リンク フリー のサイトです。 リンクの際は ご一報いただき、リンク用バナー お使い下さい。
写真を個人で楽しむのは 自由ですがホームページや商用等に使用する際は ご連絡下さい。
 Copyright (C) 2000-2012 Yoshio Wada. All Rights Reserved. 
ホームページお知らせお便りコーナー俳句・海の風景ホームページ奮闘記作者のプロフィール