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夜と朝の2回、温泉につかって疲れをとった翌日の出発は午前9時過ぎ。この日は現地ガイドとともに蔵王名物の樹氷原を散策するため、3台の雪上車に分乗して、パラダイスペアのリフト乗り場に向かった。 |
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15人乗りの雪上車3台に分乗して出発 2009.2.27 09:05
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パラダイスペアリフト |
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パラダイスゲレンデにある全長570mのパラダイスペアリフトに乗ると、地蔵山(じぞうさん 1,736m)のザンゲ坂・樹氷原コースの途中に出る。 |
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薄曇りの天候だったが、無風で、撮影には絶好のコンディションだった。二人乗りのリフトに乗ると、厳しい雪中にも逞しく生きるウサギやニホンカモシカなどの野生動物の足跡があちこちに残されていた。四つ足のピラミッド型がウサギで、縦一直線がカモシカらしい。 |
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パラダイスゲレンデの頂上に着くと、眼下に壮大なパノラマが広がっていた。現地ガイドの説明によると、左の白い山が月山(がっさん)(1,984m)で、右の形の良い山が鳥海山(ちょうかいさん)(2,356m)だという。 |
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パラダイスゲレンデから臨む |
月山 |
と |
鳥海山 |
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月山 |
鳥海山 |
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日本百名山のひとつに数えられる標高1,984mの月山(がっさん)は山形県のほぼ中央に位置し、出羽山地の南部の山で、八幡平(はちまんたい)と同じ日本において珍しい楯状火山である。豊富な残雪のため、国内では乗鞍岳や立山と共に4月上旬から7月末頃まで夏スキーが楽しめる山としても知られる。 |
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パラダイスゲレンデから臨む |
月山 |
(1,984m) |
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月山は、湯殿山(ゆどのやま 1,500m)・羽黒山(はぐろやま 414m)とともに出羽三山*(でわさんざん)のひとつに数えられ、羽黒修験者の山岳信仰の山として知られる。 |
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*出羽三山:山形県庄内地方に広がる月山・羽黒山・湯殿山の総称で、修験道を中心とした山岳信仰の場として、現在も多くの修験者、参拝者を集める。それぞれの山頂に神社があり、これらを総称して出羽三山神社という。羽黒山に三社の神を併せて祀る三神合祭殿があり、宗教法人としての事務所も羽黒山(鶴岡市羽黒町手向7)に置かれている。 |
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パラダイスゲレンデの左側には、地蔵高原駅と地蔵山頂駅を結ぶ長さ1,872mの蔵王ロープウェイ山頂線があり、最新のゴンドラが見えた。 |
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パラダイスゲレンデと蔵王ロープウェイ山頂線 09:30
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後ろをふり向くと、左から右にかけて全長8kmのザンゲ坂・樹氷原コースが走っており、スノーボーダーたちに混じって、高速で滑り降りてくるスキーヤーの姿があった。中級コースに格付けされており、一度は樹氷の間を縫って滑りたい名物コースである。 |
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パラダイスゲレンデから見たザンゲ坂・樹氷原コース(8km)の樹氷林
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筆者は、宮城県塩釜市に二度ほど赴任したことがあり、山形蔵王・宮城蔵王・南蔵王のスキー場のお世話になった。その頃はまだスノーボードがなく、スキーの全盛時代だった。 |
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高速でザンゲ坂・樹氷原コースを滑降するスキーヤーたち
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山形蔵王は、ボーゲンさえマスターすれば、樹氷原コースを降りてくることができるが、さすがに狭くて急な懺悔坂(ざんげざか)は怖くて滑れず、スキーを担いで下ったことを思い出した。その頃は、樹氷をゆっくりと鑑賞することはなかったが、この年になってスキーを付けずにリフトに乗って樹氷見物に来るとは思っても見なかった。 |
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例年、3月中は確実に雪だるま状の立派なスノーモンスターが見られるということだったが、今年は暖冬で既に雨が降って樹氷が解けてしまっていた。ガイドによれば樹氷のできはじめの状態だという。 |
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資料 |
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樹氷は、「アオモリトドマツ」に (1)着氷・・・雪雲のなかの「過冷却水滴が枝や葉にぶつかり凍りつく。」(2)着雪
・・・「着氷のすき間に多くの雪がとり込まれる。」(3)焼結・・・「0℃付近の雪が互いにくっついて固く絞まる。」という現象が繰り返され、風上に向かって成長する。 |
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樹氷は、奥羽山脈中、八甲田山、八幡平、蔵王連峰、吾妻山の亜高山地帯にしか確認されず、海外でもはっきりした報告がないという。樹氷ができるためには、着氷と着雪の基になる多量の過冷却水滴と雪が常に一定方向の強風で運ばれてくるなど、特殊な条件が必要とされるからだという。 |
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写真:フリー百科事典 |
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標高2,236mの鳥海山は、秋田県と山形県にまたがる活火山で、その美しい姿から山形県では出羽富士(でわふじ)、秋田県では秋田富士(あきたふじ)と呼ばれる。日本百名山、日本百景に数えられ、平成19年(2007)には日本の地質百選に選定された。 |
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地蔵山から臨む鳥海山(2,236m)
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鳥海山は、東北地方では福島県にある燧ヶ岳(ひうちがたけ 2,356m)に次いで2番目に高い山である。山形県の最高峰で、中腹には秋田県の最高地点(1,775m)がある。山頂からは、条件が良ければ北方は白神山地(しらかみさんち)や岩手山(いわてさん)、南方は佐渡島、東方は太平洋まで望むことができるという。 |
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冠雪の鳥海山
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