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 |
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「象の洞窟」ゴアガジャ
Goa Gajah |
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▼ バリ更紗や銀細工の工房などを見学したあと、ウブドから南東方約5kmに位置する11世紀頃のヒンドゥー寺院の遺跡「ゴアガジャ」を訪ねた。ゴアとは「洞窟」で、ガジャとは「象」を意味するインドネシア語である。 |
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ゴアガジャの位置
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 |
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「象の洞窟」ゴアガジャの入口 2011.9.24
12:08
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
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▼ 入口には、インドネシア語・英語・フランス語・日本語の四ヵ国語による注意事項が掲示されていた。生理中の女性はヒンドゥー寺院に入れないことと、寺院に適した服装が求められていた。前者は、不浄ということで立ち入ることができないということであろう。後者は、半ズボンは駄目ということで、筆者は無料の腰巻
サルン Sarung を締めてもらった。肌を晒さないという戒律は、イスラム教やキリスト教修道院とよく似ている。 |
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
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↓沐浴場 |

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▼ 細い参道を下ると、お堂の前に出る。その横を進むと、左手に左右一対の沐浴場がある。かつては修行僧や信者たちがここで身体を清めていたという。 |
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↓お堂 |
左右一対の沐浴場 |

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▲▼ 石塀で囲まれた沐浴場は、左右一対のプールがあり、それぞれ三体の女神が持つ瓶(かめ)からたゆまなく清水が流れ出ている。プールには鯉らしき魚が泳いでいた。千年ほど前に建設されたが、その後廃寺となり、長い間埋もれていたため、発見されたのは50年ほど前の1954年だという。 |
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
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ごあがじゃの ちとせのいずみ めがみぞう |
Statues of
goddess at Goa Gajah, fountains of a thousand years old. |
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
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
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▼ 沐浴場を通り過ぎると、右手に像の洞窟ゴアガジャ Goa Gajah がある。この洞窟は、沐浴場より30年ほど早く1923年に発見されたという。 |
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▲▼ 未だ解明されていないことも多く、象のいないバリ島で、なぜ象の洞窟という名前がついたのか、洞窟入口の彫刻が何をモチーフにしたものなのかなど、謎が多い。 |
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ユーモラスな面相の入口で知られるゴアガジャ「象の洞窟」
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
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▼ 岩を彫り込んだレリーフの口の部分から中に入り、真っ暗な通路を進むと、中はT字型になっており、左奥に象の頭を持つガネーシャ神 Ganesha が祀られている。ガネーシャは、ヒンドゥー教の中では、知恵と学問、富や繁栄の神として人気が高い。象頭神が祀られていることから象の洞窟と名付けられたとする説や、近くに流れる川がラワ・ガジャ(象の川)と呼ばれていたからだとする説もある。 |
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
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▼
余り広くはない洞窟の右奥には、ヒンズー教の三大神、シヴァ、ヴィシュヌ、ブラフマを表した三体のリンガ(男根)が祀られている。このほか、洞窟内には全部で15の横穴があり、かつて僧が瞑想した修行の場所だといわれている。 |
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
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▲▼
バリ島以外は、イスラム教の支配する島々となってしまったインドネシアにあって、イスラム勢力の脅威に晒されながらも、現在までバリ・ヒンドゥー教が脈々と続いているバリ島では、他の宗教に屈しなかったプライドと、篤い信仰心を持つ人々が暮らしている。観光地をまわるにつれ、伝統文化を大事にする人々の熱い思いが伝わってくる。 |
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
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お堂↓ |

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▼ 寺院には、日本の左万字(卍)とは逆の右万字(卐)の屋根飾りがあった。ヒンドゥー教では、万字はヴィシュヌ神の胸の旋毛(つむじ)に由来するとのことで、左旋回の卍は和の元といわれ、右旋回の卐は力の元といわれる。 |
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
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神々の島 プラウ・デワタ Pulau Dewata (Gods Island) とも形容されるバリ島では、人々のおよそ90%がバリ土着の信仰とインド仏教やヒンドゥー教の習合によって成り立つバリ・ヒンドゥーと呼ばれる信仰を奉じている。女性たちは、毎日、椰子の葉で編まれた小さな器の中に色とりどりの花々が入ったチャナン chanan と聖水を持ち、神々へのお参りとお供えを欠かさない。 |
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
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▲▼ バリ・ヒンドゥーの世界では、日本の土着信仰や修験道のように、神々はいたるところに宿っており、寺や家の祠をはじめ、台所、米倉、井戸、排水溝、門などのほか、車、バイク、自転車などの乗物にもお供え物をする。我々の車の運転席の前にもチャナンが置かれていた。 |
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チャナンが置かれた運転席(再掲)
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 |
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また、地面にも「悪霊」という名の神がおり、悪さをしないようにお供え物を置く。善悪の神々が共存するバロンダンスのコンセプトそのものである。 |
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
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▼ バリ島で最も感心することは、目と目が合うと必ず微笑みが返ってくることである。米が1年に三回も取れる豊かで美しい自然に育まれたからか、それとも信仰心によるものかは分からないが、多くのバリ人がおしみなく微笑みを振りまいてくれる。 |
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バリ島では、小さい頃から躾(しつけ)教育が徹底しており、相手と口論したり、人前で声を荒立てることは、はしたないことだと教わっているという。確かに、バリ滞在中、大声で口論するシーンは一度もでくわさなかった。 |
バリ人の穏やかな人柄に惹かれたリピーターが多いのもうなずける。日本ほど細やかな接遇が行われる国はないと思っていたが、バリは、それ以上だといっても良い。もちろん、どこの国にも悪人はいるが、それを差し引いても、バリは心が和み癒されるところである。 |
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
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キンタマーニ高原の位置
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 |
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キンタマーニ
Kintamani |
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▲▼ バリ屈指の観光地として知られるキンタマーニ高原は、バリ島東北部の高原地帯にある。バトゥール山と火口湖のバトゥール湖、外輪山のひとつであるプヌリサン山、外輪山の尾根にあるキンタマーニ、バトゥールウタラ、バトゥールトゥンガー(ペネロカン)の村などが観光の中心である。最高峰は外輪山東側のアバン山(2,151m)で、麓のブサキ寺院で知られるバリ最高峰アグン山 Gunung Agung (3,142m)の北西約15kmに位置する。 |
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見事な外輪山
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 |
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仏教において様々な霊験を表す宝珠である如意宝珠の梵名であるチンターマニ(cintaamaNi चिन्तामणि)を祖語とするが、日本語で金玉に通じることから、バヌアツのエロマンガ島やオランダのスケベニンゲンと同様に面白おかしく取り上げられる地名である。 |
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キンタマーニ高原の展望レストラン
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 |
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このレストランでも歓迎の竹木琴ガムラン・リンディックの演奏が聞かれた。BGMに流れる曲は、同じガムラン・リンディックの Danu Giri。 |
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ここでも歓迎の竹木琴ガムラン・リンディックの演奏
/ 展望レストラン
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
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我々夫婦は、観光客で賑わう展望レストランで、バイキング方式のインドネシア料理に舌鼓を打ちながら、バリ島最大の雄大なカルデラ火山の景観を楽しんだ。 |
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キンタマーニ高原の眺望 /
展望レストラン 13:18
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
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▲▼ 標高1,717mのバトゥール山 Gunung Batur は、1917年と1926年に噴火した活火山である。現在も噴火に伴って流れ出た溶岩が黒々と広がっている様子を見ることが出来る。
カルデラ火山の広大な火口原には火口湖を湛える。火口原の外側に外輪山を持ち、外輪山東部のアバン山は、標高が2,151mでバトゥール山よりも高い。 |
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
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▼ 火口湖バトゥール Batur は、バトゥール山の火口原の南東部を占め、エンドウ豆の形をしている。南岸にバトゥール湖観光の中心地クディサン
Kedisan、西岸に温泉で知られるトヤブンカ
Toyabungkah、北端にソンガンSongan、東岸に鳥葬で知られるトルニャンTrunyan
の村がある。 |
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
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キンタマーニ高原からの帰途、果物の王様として知られるドリアン durian
を初めて食べた。強烈な悪臭がするといわれているが、さほどでもなく、甘くて濃厚な味は果物の王様に相応しいと思ったが、家内は食べられなかった。 |
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ちなみにドリアンは、ビタミンB1を多く含有した栄養豊富な果物であることから、かつては国王が精力増強に食べていたことから王様の果実と呼ばれるようになったという説があるが、今日では果物の王様として定着している。 |
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
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