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イラクリオン考古学博物館 Archaeological Museum of Iraklion
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▼ 朝食後、ホテルから歩いて数分のイラクリオン考古学博物館に行った。アテネ考古学博物館はギリシャ全土の遺跡をカバーしているが、唯一クレタ(ミノア)文明の遺跡はこの博物館に収められており、必見の価値がある。 |
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ユリの王子 The Prince of the Lilies
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▼ 博物館に入ってすぐ右にクレタ島ミノア文明の代表的な浮彫壁画「ユリの王子」が展示されている。クノッソス宮殿の南側入口の回廊から発見されたもので、紀元前1600-1500 の作品と推定されている。多色の腰布と水色の褌を付けた等身大の男性像で、ユリの咲く草原(断片が保存されている)を歩いている。 |
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この絵の大きな特徴は王冠で、ユリの花と孔雀の羽で飾られている。クノッソス宮殿の発掘者アーサー・エヴァンスは、これはクノッソスの支配者で「聖職の王子」であり、最高の宗教的世俗的権威の化身であると鑑定した。 |
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▲ 館内は、フラッシュ無しの撮影が許可されているが、この壁画全体にガラスが張られており、下部に防御用の手摺りが付いているため、種々の角度から撮影し、照明の反射光と手摺りを消して全身を再現した。デジタル写真ならではの芸当である。 |
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▲ 次に目についたのは、蛇紋石(じゃもんせき)でできた牛頭形の御神酒(おみき)入れ(リュトン)である。貝の象嵌(ぞうがん)を施した雄牛の頭部の目や鼻腔部にクリスタルやジャスパーが使われている。紀元前1600-1500 クノッソス宮殿出土。 |
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▲▼ ジャンプした瞬間を描いた雄牛跳びの有名なフレスコ画。 二人の女性と雄牛の背で危険な宙返りをする一人の男性が描かれている。雄牛の角を握って動かないようにし、牛の背で軽業師がとんぼ返りをする牛飛び競技は人気があったらしく、壺などにもそのモチーフが描かれている。紀元前1450-1400 クノッソス宮殿出土。 |
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せいねんの うしのちょうやく はるのしま |
The spring island, a young man's leap on a bull. |
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▼ 象牙の小立像「雄牛跳びの競技者」。雄牛跳躍を描いた立体像の一部。クノッソス宮殿出土。紀元前1600-1500 と推定されている。 |
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▼ 未解読の象形(聖刻)文字が中心から外側へ渦巻状に並ぶ「フェストスの円盤」。人、人の肢、舟、鳥、種々の動物、種々の道具、瓶などが並んでいる。紀元前1600-1450 クノッソス宮殿出土。 |
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未解読の象形文字が渦巻状に並ぶ「フェストスの円盤」 |
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▼ 水やワインなどの容器に使われた彩色土器も多数出土している。地中海とエーゲ海の境界に位置するクレタ島だけあって、多くの海洋生物などがモチーフとして描かれている。 |
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▼ 「パリジェンヌ La Parisienne 」と呼ばれる女性のフレスコ画は、地方の晩餐会に出席していた女性を描いたものとみられる。ミノア時代の婦人たちは、リボン飾りのある大きな帽子と、腰元がくびれたスカート・ドレスを着ていたらしい。彼女たちは、胸をあらわにするか、ほんの少しだけ隠すだけだったので、この絵を見たフランス人が思わず「パリジェンヌだ!」と叫んだことからこの名が付いたという。紀元前1400-1350 クノッソス宮殿出土。 |
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▼ カップ(リュトン)を運ぶ若者。献上行列のフレスコ画の一部で、銀の御神酒(おみき)容器を運ぶ若者は、豪華に飾られた股袋(またぶくろ)(ぴったりした男性用半ズボンの前につけた袋.)をつけている。紀元前1500-14500 クノッソス宮殿出土。 |
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▼ 乳房(ちぶさ)を露出した女性像は、二体とも蛇が描かれている「蛇女神」の立像である。当時のクレタ(ミノア)の女性は、乳房をあらわにしていたことが分かる。 |
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▲▼ 1時間ほど考古学博物館を見学した後、ツアーバスでクノッソス宮殿に行った。入口の前には、土産物店が並び、博物館に展示されていた出土品のコピーが売られていた。 |
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