|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
6月10日午前9時半、無事オスロに上陸し、新しいツアーバスに乗り込んで最初に訪れたのはフログネル公園。「地球の歩き方」ではヴィーゲラン公園 Vigelandsparken と紹介されている。 |
|
|
|
|
|
|
|
拡大写真(1675x800)307KB |
|
|
|
|
|
|
フログネル公園は、ノルウェーの誇る偉大な彫刻家 アドルフ・グスタフ・ヴィーゲラン(Adolf Gustav Vigeland 1869-1943)が人生の縮図を表現した193体の彫刻を展示する世界に類を見ない一大彫刻公園である。オスロ市が現在ヴィーゲラン美術館になっている建物をアトリエ・邸宅として提供する代わりに、ヴィーゲランはすべての作品を公園に提供するという未曽有の契約により実現したもの。 |
|
|
|
|
|
|
|
拡大写真(1400x1100)404KB |
|
|
|
|
|
|
ヴィーゲランは、唯一オスロで授与されるノーベル平和賞のメダルをデザインしたことでも知られる。彼の父は、厳格なキリスト教徒であったが、彼の作品群には全く宗教色はない。 |
|
|
|
|
|
|
|
拡大写真(2000x900)364KB |
|
|
|
|
|
|
ヴィーゲランは、全体の芸術性や作品の意図が損なわれないよう、公園からひとつとして作品が持ち出されることがないよう遺書に残しているため、この地に来ない限り、彼の実物の作品を見ることはできない。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
拡大写真(1135x1400)253KB
|
|
拡大写真(1000x1200)388KB
|
|
|
|
|
|
|
|
|
橋の欄干の中程に人だかりのする銅像がある。誰が名付けたのか、有名な「おこりんぼう」で、一度盗難に遭ったこともあるという。幼児がだだをこねている裸像だが、絵葉書にもなっていて、オスロの顔となっている。記念写真の列が絶えず、写真を撮るのに苦労した。 |
|
|
|
|
|
|
拡大写真(1340x1600)242KB |
|
|
|
|
|
|
拡大写真(1600x1200)361KB |
|
|
|
|
|
|
|
|
フログネル公園の彫刻の数は193体。刻まれた人間の数は、人造湖脇の胎児から噴水にある骸骨まで含めると650体以上になり、全てが老若男女の喜怒哀楽を表現した裸像であるのが特徴。個々の作品には名称や解説が一切なく、それをどう見るかはその人の感性に委ねられている。写真のタイトルも私が勝手に付けたもの。 |
|
|
|
|
|
|
|
拡大写真(2000x1150)374KB |
|
|
|
|
|
|
見る人の想像に任されているとはいうものの、現地ガイドはしっかりと説明してくれる。ヴィーゲランは、人生の喜怒哀楽の縮図と、誕生から死に至る輪廻(りんね)を表現したのだと。噴水のそばの骸骨の銅像がそれを裏付けるもので、黒山の人だかりである。人は誕生してつかぬまの人生を謳歌し、そして必ず死を迎える・・・。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
拡大写真(1600x1200)374KB |
|
|
|
|
|
|
|
|
噴水をあとに更に西に上って行くと男性の裸像をデザインした鉄製の門扉がある。線画で描いた作品で、背景が透けて見え、大空に向かって屹立しているモノリッテン(人間の塔)が見える。門扉は全部で8箇所あるという。 |
|
|
|
|
|
|
|
拡大写真(1600x1100)334KB |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
公園の中心にオベリスクのように屹立している円塔は、公園のシンボルであるモノリッテンと呼ばれるもの。高さ17m、総重量260tonの花崗岩の塔に121人の老若男女の裸体が刻まれている。13年の歳月をかけて創られた超大作で、他を圧する作品である。 |
|
|
|
|
|
|
拡大写真(1600x1090)194KB |
|
|
|
|
|
|
モノリッテンは、ヴィーゲランの思想の集大成と思われる。下の方は弱肉強食の人間集団が蠢(うごめ)き、中ほどには強者が弱者を頭上に持ち上げ、頂上付近には未来を託す子供たちや赤ん坊がいる。人間をありのままに直視し、人生の縮図を素直に表現した作品である。 |
|
|
|
|
|
|
|
拡大写真(1400x1800)249KB |
|
|
|
|
|
|
モノリッテンの周囲には、色々なポーズをとった様々な人間の裸像が置かれている。必ずしもスマートなものだけではなく、メタボリック症候群が懸念されるような肥満体も見られ、どれも身近な市民たちばかりである。恥部を隠す仕草をしている像は一体もなく、開放的で卑猥性がない。まるでヌーディストクラブの中にいるようでもある。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
拡大写真(800x750)141KB
|
|
拡大写真(800x1090)167KB
|
|
|
|
|
|
|
拡大写真(1400x1050)373KB |
|
|
|
|
拡大写真(1600x1000)233KB |
|
|
|
|
|
|
|
|
フログネル公園の西端に6人が輪になった銅像がある。誰が名付けたのか「人生の輪」と呼ばれているが、輪廻転生(りんねてんしょう)を表現しているように思える。これで汗だくの見学が終わったが、これだけ大量の彫刻を一人の作家が創り上げたとはとても信じられず、感動した。 |
|
|
|
|
|
|
拡大写真(1600x1300)267KB |
|
|
|