ホームページお知らせお便りコーナー徒然日記俳句・海の風景ホームページ奮闘記作者のプロフィールリンク
 

Wa☆Daフォトギャラリー

 感動写真集

2016年4月2日改訂

今 日

昨 日

♪早春賦

拡大写真(1800X1200)487KB

櫂捌く漁師褌宝船   北舟

2008年1月31日制作

片舷6人で櫂を漕ぐ

片舷6人で櫂を漕ぐ(ホーランエンヤ/大分県豊後高田市)

ホーランエンヤ'08

大分県指定無形民俗文化財

本締褌

撮影原作・清原浩

豊後高田市ぶんごたかだし のホーランエンヤ
 平成20年(2008年)1月13日(日)、大漁旗や日の丸、五色の紙をつけた笹竹、吹き流しなどで飾られた満船飾の宝来船(ほうらいせん)が桂川(かつらがわ)を遡(さかのぼ)る新年恒例の裸祭り「ホーランエンヤ」が大分県豊後高田市で開かれた。

宝来船の準備

宝来船の準備

 大分県無形民俗文化財のホーランエンヤは、豊後高田市が島原藩(長崎県)の領地であった江戸時代中期から島原や大坂の蔵屋敷に年貢米を送る廻送船の航海の安全と豊漁を祈願する行事として行われてきた。

大漁旗の満船飾

大漁旗の満船飾

拡大写真(1400X900)424KB
 かつては元旦の行事だったが、現在は日中満潮となる日曜日に催行される。去年は1月7日(日)だったが、今年は1月13日(日)となった。ホーランエンヤの語源は諸説あるが、「宝来栄弥(ほうらいえいや)」「蓬莱*(ほうらい)へ蓬莱へ」という掛け声からきたといわれている。
*蓬莱(ほうらい):三神山の一。中国の伝説で、東海中にあって仙人が住み、不老不死の地とされる霊山。

立派な宝船のフラッグ

立派な宝船のフラッグ

 毎年、宝来船に乗り組む氏子たちは、桂川(かつらがわ)最下流橋の恵比須橋の上流右岸(東岸)にある磯町区公民館に集合し、裸祭りの準備を行う。

祭りの準備をする磯町区公民館

祭りの準備をする磯町区公民館

公民館に集まった参加者たち

公民館に集まった参加者たち

一反を使った

本締褌

 宝来船に乗り組む裸衆は13人。内訳は、本方(ほんかた)と呼ばれる指揮者1人と片舷6丁の櫓(ろ)に付く漕ぎ手の12人である。45歳までの年齢制限があるという。今回公民館でお互いに協力しながら晒木綿1反(10m)を使って締め込みと呼ばれる褌を本締め(ほんじめ)する様子を撮影させて頂いた。

1 股間をとおす

2 前垂れを二重にする

1 股間をとおす 2 前垂れを二重にする

拡大写真(1024x768)121KB

拡大写真(1024x768)116KB

3 ヒッチ(褌)をかける

 

ねじ

りながら腹巻をする
3 ヒッチ(褌)をかける 4 拗りながら腹巻をする

拡大写真(800x600)66KB

拡大写真(1024x768)115KB

 裸の漕ぎ手たちは、お祝儀を取りに川に飛び込むので、乱れを嫌って本締めにするという。ポイントは6で、腹巻の先端を後ろ立褌(うしろたてみつ)に結び、余った布を腹巻の下の横褌(よこみつ)に巻き込む点である。
5 端末に

りをかける

後ろ立褌

に結んで巻き込む
5 端末に捩りをかける 6 後ろ立褌に結んで巻き込む
 

拡大写真(1024x768)115KB

 こうすることで、緩(ゆる)むことのない本締めが完成する。本締めかどうかは、後ろの結び目の有無で分かる。乱れない本締めの欠点は、褌を外すときに手間がかかることである。

本締め(前垂れ二重式褌)の締め上がり!

本締め(前垂れ二重式褌)の締め上がり!

拡大写真(900X1200)182KB

若宮八幡裸祭り

 同じ豊後高田市の若宮八幡裸祭りの褌は、1反の晒木綿を使うが、「かりぎぬ」と呼ばれる白衣の上に腹巻を締めている。ホーランエンヤの本締めと異なる点は、6の「後ろ立褌に結んで巻き込む」ことをせず、端末は腹巻の下に差し込んでいる点にある。

若宮八幡裸祭りの褌(前姿)

若宮八幡裸祭りの褌(後姿)

若宮八幡裸祭りの褌(前姿) 若宮八幡裸祭りの褌(後姿)

拡大写真(768x1024)231KB

拡大写真(768x1024)253KB

 このため、本締めに比べると、多少緩みが生ずる傾向がある。ちなみに、若宮八幡裸祭りでは、前垂れは一重としており、褌のことを「さらし」と呼んでいる。同じ地域でも指導者によって褌文化が微妙に異なっているのが興味深い。お互いに創意工夫やこだわりがあるのだろう。 参照:若宮八幡裸祭り                                                 

船に神輿を積み込む

船に神輿を積み込む

拡大写真(1400X1050)436KB

 
宝来船
 
 宝来船は、褌姿の若者と笛や太鼓の囃し方、踊り子などの関係者が乗り込み、磯町区公民館近くの船着場を出発し、一旦河口に下った後、桂川をジグザグに漕ぎ上り、上流の若宮八幡宮を目指す。途中、観客からお祝儀が差し出されると、漕ぎ手の若者が厳寒の川の中にザブンと飛び込んで受け取りに行く。宝来船からは紅白の祝い餅が大量に撒(ま)かれる。

宝来船に乗り込んだ裸男たち

宝来船に乗り込んだ裸男たち

拡大写真(1600X1200)477KB

 宝来船は、かつて、瀬戸内海など日本各地の水軍(海賊)が使用していた櫂伝馬(かいでんま)と呼ばれる和船とは異なるが、櫂の使用や囃子方、踊り子などを見ると、類似点が多く、興味深い。 参照:坂越の船祭り

出航した宝来船

出航した宝来船

拡大写真(1800X1200)487KB

 宝来船に備えられているのは12本の櫂(かい)だが、彼らは櫓(ろ)と呼んでいる。櫓と櫂は全く別の漕走用具だが立ったまま漕ぐ点が櫓と似ているためにそのように呼んでいるのだろうか。 参照:源平和船合戦おしぐらんこ
   櫂捌く漁師褌宝船   北舟 

かいさばく りょうしふんどし たからぶね

片舷6人で

かい

を漕ぐ

片舷6人で櫂を漕ぐ

拡大写真(1800X1200)487KB

Wa☆Daフォトギャラリー

今 日

 和田フォトギャラリー

昨 日

 Copyright (C) 2000-2016  Yoshio Wada. All Rights Reserved. 

ホームページお知らせお便りコーナー徒然日記俳句・海の風景ホームページ奮闘記作者のプロフィールリンク