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▲ 蘇民祭行事の内容は、パンフレットの裏面に詳しく解説されているが、大筋の流れは黒石寺蘇民祭とほぼ同じ内容になっている。しかし、四角(しかく)登り(夏祭り)では冷水を頭から浴びる禊ぎを行わないなど、細部においては熊野神社の独自性が随所に認められる。 |
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四角 |
の |
角灯 |
を持ち、 |
手木 |
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で地面を祓い清める |
褌衆 |
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蘇民祭は、午後6時のご膳上げ(別当祭)から始まった。神社を管理する別当(べっとう)は、菊池与(きくち・あとう)さん。菊池邸に氏子総代、保存会役員、厄年連代表らが集合し、戸隠(とがくし)神社の勝山光弘(かつやまみつひろ)宮司により祭りの無事を祈願
した。 |
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▲▼ 午後6時半頃から始まった四角登り(夏祭り)は、四角(しかく)と呼ばれる角灯(かくとう)を持ち、別当邸から供物や祭りの道具一式を神社に運ぶ儀式である。 |
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熊野神社拝殿に向かう |
四角 |
登 |
りの行列 18:42 |
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▲▼ 角燈(かくとう)と将軍木(かつのき)(ヌルデの木)でできた長さ1尺5寸(約45cm)の手木(てぎ)の刀(祓棒)を持った祓人(はらいびと)と呼ばれる褌衆(ふんどししゅう)が地面を這うようにして祓棒で邪気を切り祓いながら進み、それに続いてホラ貝を吹く山伏や勝山宮司、菊池別当、神楽、保存会員、厄年連、一般祈願者らが行列を組んで拝殿に向かった。このとき、祈願者は、参道から拝殿へ三度巡ると良いといわれている。これは、黒石寺の夏祭りに習っているものと思われる。 |
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篠笛 |
に続いて |
供物 |
を運ぶ上半身裸の氏子たち |
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▲▼ 蘇民祭は、お寺の行事だと思っていたら、神社でも同じような蘇民将来(そみんしょうらい)伝説による蘇民祭があることを今回初めて知った。古来から自然崇拝や修験道、神仏習合を巧みに取り入れて独自の宗教観を発展させてきた日本人ならではの文化である。お寺では読経や加持祈祷により、神社では祝詞やお祓いにより、邪悪なものが払われ、森羅万象が浄化される。 |
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もち・みかんまき
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▼
午後8時から舞台で「餅・蜜柑撒き」が行われた。蘇民祭は難しい用語が沢山あるため、保存会のパンフレットでは、ひらがなが多用され、「もち・みかんまき」となっている。筆者は、漢字の方がしっくり来るが、現代は何事も平易であることが歓迎されるらしい。 |
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火たき登り
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▼ 午後9時から「岩手の火まつり」である「火たき登り」が始まった。これも易しく表記しているが、「火を焚いて登る」ことから、「柴燈木登(ひたきのぼり)」を「火たき登り」と表現したのだろうか。 |
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柴燈木登(ひたきのぼり)は、積み重ねた松木(まつき)の上にのぼり、火の粉を浴びて身を清める行事で、これは修験道の柴燈護摩(さいとうごま)と考えられる儀式であり、修験道と神道とが見事に習合している。 |
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高さ3mほどの |
歳戸木 |
に魔除けの |
梵天 |
を立てる |
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▲ 柴燈木登(ひたきのぼり)に使われる松の丸太は、柴燈木(さいとうぎ)と呼ばれるが、熊野神社では、歳戸木(さいとぎ)と呼んでいる。黒石寺では、松木(まつぎ)を長さ5尺(約150cm)に切って二ッ割(ふたつわり)にしたものを3mほど積み上げているが、ここでは長さ2m以上もありそうな丸太をそのまま使っている。 |
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井桁に組んだ歳戸木(さいとぎ)を3mほど積み上げ、その上に魔除けの梵天(ぼんてん)が立てられた。梵天は杉と竹の二種類があり、ここでは杉の梵天が用いられた。 |
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▲▼
午後9時半に神殿の蝋燭(ろうそく)から移された御神火が歳戸木(さいとぎ)の二箇所の焚口に点火されると、角灯(かくとう)と手木(てぎ)を持った
白褌(びゃっこん)の男たちによる火たき登りが始まった。
男たちは、火たき登りのときは、赤い鉢巻を締めることになっているので、全員が赤組といった感じになる。 |
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火たき登り( |
柴燈木登 |
)の晴れ姿! 21:33 |
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こゆきまう ひたきのぼりや しろふどし |
A light snowfall, white loincloth of climbers on the smoking
piles of Hitaki lumber of holy fire. |
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▲▼ 歳戸木(さいとぎ)の上に立った裸の男たちは、異口同音に「ジャッソウ ジョヤサ!」と大声を張り上げている。この掛け声は、「邪正」「除夜祭」が訛ったものではないかといわれている。やがて炎が勢いを増して燃え上がり、煙が濛々と立ちのぼるに従って、男たちも盛り上がって行った。 |
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