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放水準備が完了するまでの間、49分団の纏持がそれぞれの分団の名前が入った纏を持って一列に並んだ。 |
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褌一丁 |
の |
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纏持 |
たち |
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纏持は、全員、白晒1反(10m)を使って六尺褌を前垂れ式に締め、その上に幾重にも腹巻を巻いている。頭に豆絞りの手拭いを捻り鉢巻に締め、黒の地下足袋という出で立ち。軍手をしている人がいるが、殆どは素手(すで)で纏を持っている。 |
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ずらり並んだ褌一丁の纏持 |
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外気温は3℃だが、強風で体感温度は零下となっている。公式行事とあって酒は飲んでいないとのことで、寒さを我慢するのは大変なことと思うが、誰一人寒そうな表情を見せていないのはさすがだと感心する。 |
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寒いときに褌一丁の裸形(らぎょう)になるのが、日本古来の男の美学である。決してやせ我慢ではなく、日頃の鍛錬の賜であり、大和撫子(やまとなでしこ)たちは、それを見て感動するのではなかったか。 |
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金沢城菱櫓を背に放水準備 |
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平成13年(2001)に再建された金沢城の真新しい菱櫓(ひしやぐら)の前に一文字に並べられた筒先*は、全部で49本。纏持と同じ褌一丁の加賀鳶たちが支持棒と筒先に付き、ホースをさばく人を加えると一つの放水口に3人が配置されている。軍手**(ぐんて)をしている人もいるが、素手の人もいる。この辺は統一した方が良いだろう。 |
*筒先:(1) 筒の先端、ノズル。 (2) 消防ホースの先を操作する消防士。
** 軍手:太い綿糸で編んだ作業用の手袋。旧陸海軍兵士用だったからその名がついた。軍足(ぐんそく)も同様。 |
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一斉放水用意! |
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午前10時42分、一斉放水が開始され、消防ホースの先端から水圧5kg/cm2の真水が垂直に噴き出した。ポンプの不調やホースの途中が折り曲がっていたりすると水が来ないので、不発の筒先は気が気でないだろう。 |
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加賀鳶はだか放水開始! |
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水が出ない筒先がある中で、早くも猛烈な降水に見舞われ、まわりが見えなくなってしまった。雨というよりは、一斉放水による冷水が集中して空から大量に降り注いでくるのである。強風に煽られて、バケツをひっくり返したような降水は場所を変えて襲ってくる。 |
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放水で滝のような降水! |
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やがて全ての筒先から水が出た。大量放水のため菱櫓は姿を消し、冷たい水が裸の男たちを容赦なく襲った。下を向いて堪え忍ぶ姿も見える。私も大量の水を浴びながら、夢中でシャッターを切り続けた。 |
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全放水銃オープン! |
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間もなく、大量の冷水が降り注ぐなか、先ほど一列に並んでいた纏持たちが一斉に筒先に向かって走ってきた。 |
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纏持の来援! |
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纏持(まといもち)たちは、筒先に合流し、纏を振り回して纏舞をはじめた。はだか纏で景気を付けるためと思われるが、とても絵になる風景で、勇壮で素晴らしいパフォーマンスだった。 |
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びしょ濡れの纏持 |
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ビデオカメラを担いだ合羽(カッパ)姿のテレビカメラマンが一人、あちこち走り回りながら密着取材を続けていた。自分の姿を見る思いであったが、私も夢中でシャッターを切っているので、寒さを感じることはなかった。 |
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滝のような降水の中のテレビカメラマン |
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