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3月11日(日)夜、新年第10作目の作品をアップした。 ○ 日本の裸祭り/第33集(実質第53集)「黒石寺蘇民祭」
撮影・原作・監修:和田義男 http://wadaphoto.jp/maturi/somin1.htm
この作品は、2月24日(土)夜から25日(日)朝にかけて岩手県奥州市にある天台宗妙見山(みょうけんざん)黒石寺(こくせきじ)で催行された日本三大奇祭の一つである蘇民祭(そみんさい)を徹夜で激写したもので、800万画素2200枚3.5ギガの画像の中から厳選して作成した10頁139枚の感動超大作である。 |
平成19年(2007) 作品:第10作 画像:(大103+小36) 頁数:10 総ファイル数:286 ファイル容量:44.3MB
平成12年(2000)〜平成19年(2007) 作品数:301 頁数:1,047 ファイル数:26,693 ファイル容量:3,568MB |
蘇民袋の切り口を開けるために短刀をくわえて飛び込む素裸の親方 |
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拡大写真(1600x1040)234KB |
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嬉しいことに、取材を通じて黒石寺・藤波洋香(ふじなみようこう)住職と交流することができ、原画全てを焼き込んだDVDをお送りしたところ、「DVD、確かに頂戴いたしました。ありがとうございました。よくぞ長時間にわたり、これだけの枚数を撮ったものだと感歎するばかりです。その執念と根性に完全に脱帽です。ゆっくりと活用させていただきます。」とお礼のメールを頂いた。 |
夕べ、完成版を藤波住職にご案内したところ、何箇所か誤りの部分の指摘を受け、全て訂正した。住職に作品を気に入っていただき、黒石寺公式ホームページのリンクのページに私の「黒石寺蘇民祭」をリンクして頂いた。まるで夢のようで嬉しかった。私もリンク集の「日本の祭り」のページに黒石寺ホームページに解説されている「蘇民祭」をリンクした。 |
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まだ8年しか経っていないが、これまでに最高の感動を受けたのが、この蘇民祭である。天台密教や修験道などが習合し、東北のこの地で独自の文化を育んできた蘇民祭は、梵鐘、法螺、太鼓、角燈、手木などを用い、僧侶や信者たちが列をなして独特の作法や呪文で魔を払いながら境内を巡る。特に山の神や農神であるといわれる鬼子の登場は奇抜である。 |
何といっても素晴らしいのは、裸の男たちが厳寒の中で雪解け水を浴び、柴燈木(ひたき)に上って火の粉や煙を浴びて身を清めつつ声高らかに山内節を唄い、蘇民袋を求めて裸のぶつかり合いを見せることである。 |
厳寒地で徹夜で行われる蘇民祭は、奇祭といわれるにふさわし魅力が沢山あるが、とりわけ、日本の祭祀のおおらかな原点が残されており、千年余もの歴史を刻んで今日に存続してきた重みがある。参加者たちは、徹夜の行事の合間に精進小屋の炭火を囲んで酒を酌み交わし、歓談しながら苦楽をともにする。こゝには男たちの裸の交流があり、都会に住む現代人が失ってしまった感動とロマンがある。 |