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メンフィスの南にあるダハシュールには、ピラミッド建設の歴史には欠かせない屈折ピラミッドと赤のピラミッドがある。同じファラオが建設した2基のピラミッドがあることでも注目されている。 |
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ダハシュールの位置 |
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1996年から公開されたダハシュールのピラミッド群は、全部で6基のピラミッドが点在している。その中で最も有名なものがクフ王の父に当たる古王国第4王朝(B.C.2610-2490)のスネフル王の2基のピラミッドで、南のピラミッドを「屈折ピラミッド」と呼び、北のものを「赤のピラミッド」と呼ぶ。 |
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駱駝に乗った警察官 |
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屈折ピラミッドは四角形の1辺が188m、高さが105m(現在は97m)あり、表面を覆う化粧石が綺麗に残っている。傾斜角は、その名の通り、途中から変わっており、下部は54.27度、途中から43.22度とゆるやかになっている。 |
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ダハシュールの屈折ピラミッド |
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なぜ屈折させたのかはよく分かっていないが、建築途中で地盤沈下が起こったため、傾斜角を変えてピラミッドを低くし、重量軽減を図ったのではないかといわれている。 |
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崩落したピラミッドの向こうにアメンエムハトIII世の黒いピラミッドが・・・ |
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スネフル王の北のピラミッドは、化粧石が剥がれて赤く見えることから「赤のピラミッド」と呼ばれる。基礎部分の四角形の一辺は220m、高さは105m。一面が美しい二等辺三角形の真正ピラミッドである。傾斜角度が43.22度と緩やかなため、ギザのピラミッドと比べるとやや迫力に欠ける。 |
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この砂漠には、瑪瑙(メノウ)が産出する。我がグループも、しばしメノウ拾いに興じた。 |
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赤のピラミッド/ダハシュール |
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サッカラはメンフィスの東に位置する村で、メンフィスのネクロポリス(死者の町)として、数多くのマスタバ墳*が造られている。サッカラは縦長の町で、北と南に分けられるが、世界最古のピラミッドなど、主な観光資源は北に集中している。 |
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*マスタバ墳:アラビア語で「屋外のベンチ」の意で、台形をした墳墓のこと。初期王朝時代から出現し、主にファラオや貴族を埋葬するために造られた。 |
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サッカラの位置 |
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砂漠の中の貴重な緑の空間 |
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サッカラは、カーペットの産地としても有名で、道路沿いに軒を連ねる店は、その殆どが子供たちにカーペットの織り方を教える学校を併設している。最初にアクナートン・カーペット・スクールを訪れた。ここでは8〜15歳の子供たちがカーペットの織り方を学びながら、作品を造っていた。日本語を話せるスタッフがいるので、カーペットの種類や織り方を説明してくれた。 |
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アクナートン・カーペット・スクールで学ぶ子供たち |
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サッカラには古王国第3王朝(B.C.2650-2610)のジェセル王が建設した世界最古のピラミッドがある。国力の充実したときに造られたため、ピラミッド・コンプレックス(ピラミッド複合体)としての造りが明確に残っており、復元が進んでいる。 |
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ジェセル王のピラミッド・コンプレックス |
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構造は敷地内を高さ10mの周壁で囲み、北側に階段ピラミッドと葬祭殿がある。観光客は、当時の構造に従って、南東の入口から柱廊を抜け、広い中庭に出たあと、ピラミッドへと進む。 |
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コンプレックス南側の柱廊 |
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階段ピラミッドと呼ばれる世界最古のピラミッドを設計したのは宰相イムホテプ。彼が考えたのは、箱形のマスタバ墳を積み上げて階段状にしたもの。これがピラミッドの原形となり、やがてギザの真正ピラミッドへと進化した。この偉大な功績により、イムホテプは後に神格化されたという。 |
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世界最古の階段ピラミッド |
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英:Dromedary Camel, Dromedary, Arabian Camel 学名: Camelus dromedarius |
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ツアーでお世話になった駱駝は全てヒトコブラクダである。中央アジアに分布するフタコブラクダとともに2種のみでラクダ属を構成するが、フタコブラクダが背中に2つのコブをもつのに対して、こちらはコブを1つしかもたない。 |
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北アフリカや西アジア、「アフリカの角」地域、スーダン、エチオピア、ソマリアなどに広く分布している。ラクダ属の上位分類となるラクダ科には、ほかに南アメリカのリャマやアルパカなどが含まれる。 |
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観光用の駱駝と馬 |
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駱駝の背中のこぶの中には脂肪が入っており、エネルギーを蓄えるだけでなく、断熱材として働き、汗をほとんどかかないラクダの体温が日射によって上昇しすぎるのを防ぐ役割もある。こぶの中に水が入っているというのは、長期間乾燥に耐えることから誤って伝えられた迷信だという。 |
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駱駝は砂漠のような乾燥した環境に適応しており、水を飲まずに数日間は耐えることができる。砂塵を避けるため、鼻の穴を閉じることができ、目は長い睫毛(まつげ)で保護されている。 |
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家族同様の可愛い駱駝 |
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サッカラの世界最古のピラミッドを最後に世界遺産に指定された名所旧跡を巡る旅は終わり、カイロに戻った。 |
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エジプト滞在中に訪問した史跡の位置(赤枠) |
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現地スルーガイドの植村浩子さんとはコンラッド・ホテルでお別れし、添乗員の仲田勢津子さんと10人の旅仲間は、午後8時頃ホテルを出発し、NILE MAXIM という船に乗船してナイル川のディナー・クルーズに参加。エジプト最後の夜をタップリと楽しんだ。 ナイル・マキシム |
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このクルーズは、 ICTP が主催するもので、料理・雰囲気ともにトップクラスで、人気があり、ダンスもタップリ1時間ほど楽しむことができる。最後は観客も踊りの輪に加わる。 |
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ナイル川で夜のディナー・クルーズ |
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スーフィー・ダンス Sufi Dance は、スーフィーが踊る旋舞(回転ダンス)で、途中で何枚ものスカートを取り出し、頭上で振り回す姿は圧巻。スーフィーはイスラム教の一宗派の「スーフィズム」の信者のことで、修業の旋舞からスーフィ・ダンスが生まれたという。 |
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アラブの民族舞踊「スーフィー・ダンス」 |
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ベリー・ダンス Belly Dance の Belly は、英語で腹部のこと。文字通り、腰の部分を激しく振りながらセクシーに踊るのでこの名がある。アラブでは、オリエンタル・ダンスを意味するラクス・シャルキーと呼ばれる。 |
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豊満なダンサーによるベリー・ダンス |
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ツアー9日目の12月17日(金)朝6時にホテルを出発し、カイロ発午前8時25分の便でイギリス・ヒースロー空港に行き、午後2時35分の成田行きに搭乗。翌18日(土)午前11時過ぎに無事成田に帰国した。10日間のツアーで観光できたのは7日間だった。 |
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クスコの松井さん |
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住居:愛知県刈谷市 |
現在の楽しみ:旅行・60の手習いで始めたパソコン・
お友達とのちょっと贅沢なランチ |
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エジプトには3年程前 平成16年12月に参りました。まだ海外旅行に行き始めたばかりの頃で、写真もスナップ写真が多く、今にして思えば、何千年も前のすばらしい人類の遺産をもっと、もっと、沢山しっかりと撮ってくればよかった・・・と残念に思っています。
Wa☆Daフォトギャラリーに取り上げていただくには、力不足の写真ばかりで、和田さんに「よろしいのですか?」と伺ったのですが、、、全てお任せすることにいたしました。
参加しましたツアーがJTBの特別企画で、写真は許可されなかったのですが、ラムセスII世の王妃ネフェルタリの3200年前の美しい色彩の残る墓室の特別拝観、そして、カイロ考古学博物館の 閉館後の貸切鑑賞で、あの「ツタンカーメン王の黄金のマスク」その他、諸々の副葬品を 間近に ゆっくり鑑賞出来、最高に感激したことを思い出します。エジプト観光は、満足度の高い素晴らしいツアーですので、是非一度足を運ばれることをお勧めします。 2007年10月4日 |
★☆★彡 |
感動写真集/ 第85集 「エジプト感動の旅」
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撮影・原作: 松井公代
監修: 和田義男
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平成19年(2007)10月4日 作品:第33作 画像:(大101+小11) 頁数:7 ファイル数:263 ファイル容量:55MB
平成12年(2000)〜平成19年(2007) 作品数:324 頁数:1,154 ファイル数:30,445 ファイル容量:4,284MB |
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【編集子が選ぶ名作】 |
ナイルを疾走するアスワンのファルーカ |
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ロマンと感動に乾杯!
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松井さんの名作「インカ帝国の夢」に続く第二弾「エジプト感動の旅」が7頁112枚の大作として完成した。実は「インカ帝国の夢」が完成したとき、南光さんから「松井さんにはエジプト・ツアーの凄い作品がある」とお聞きし、松井さんにお願いして、原画や資料をお送り頂き、いつでも編集できる状況になっていた。 |
しかし、エジプト5000年の歴史文化を10日間で旅するという壮大なテーマで、どのように編集して良いのか分からず、今まで逡巡していた。 |
このたび、出番待ちの作品を沢山抱えている中で、一大決心して「地球の歩き方」を購入し、添乗員が作成したA4二枚の「旅の思い出メモ」を頼りに編集を始めたところ、ようやく道が開け、編集作業に没頭することができた。 |
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編集するうちに、松井さんの感性溢れる素晴らしい写真に感動し、夢中になって作業を進め、もっと早く始めれば良かったと後悔した。何といっても未曽有のスケールの大きさには驚いてしまった。そこで、2000x1500ドットという高精細画像を多用し、ピラミッドを巡る蟻のような人間の行列をもつぶさに観察できるようにした。これだけの大画面を惜しげもなく使ったのは、今回が初めてである。 |
旅程に従って編集していくうちに、長大なナイル川沿岸に広範に点在する著名な名所旧跡の全てを廻るために随所で強行日程が組まれ、10人という身軽な少数グループの旅であったとしても、体力の消耗とストレスを伴う過酷なツアーであることが分かった。特に、カイロからルクソールに移動した12月11日は、午前3時半に朝食を取り、4時15分にホテルを出発するという、信じられない日程だった。ホテルもよく朝食を準備できたものだと思う。普通なら弁当になるところで、JTBならではの企画力に感心する。(エジプト考古学博物館の借り切り見学も!) |
このような、タフな日程にもかかわらず、松井さんはダウンすることもなく、数々の遺跡を巡り、素晴らしい画像を多数切り取ってこられた。有名な遺跡の前に立つ松井さんの颯爽とした姿を拝見すれば、世の多くの女性は「私も行ってみようかしら」という気になり、勇気と元気が湧いてくるに違いない。 |
日本におけるエジプト考古学の第一人者である早稲田大学・吉村作治客員教授が活躍する古代エジプト遺跡は、テレビなどにも頻繁に取り上げられているので、とても知名度が高いが、これ程広範囲に取材して高精細画像を駆使した大作は何処にも見あたらない。多くの読者がロマンと感動を新たにされることは間違いないだろう。 |
松井さんは、現在も、とてもお元気で、精力的に世界の旅を楽しんでおられる。これからも松井ワールドを是非紹介させて頂きたいと思っている。松井さんに感謝し、ロマンと感動に乾杯! 2007年10月4日 〈 完 〉 |
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【編集子が選ぶ名作】 |
家族同様の可愛い駱駝 |
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魅惑のBGM
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この大作にふさわしいBGM を求めて今回も苦心した。昼休みに新宿区立角筈(つのはず)図書館に行き、エジプト音楽を検索してもらい、新宿区内の他の図書館にあったCD2枚を取り寄せてもらった。色々と吟味したが、私が気に入ったのは、エジプトの民族楽器の調べが美しい「エジプトの音楽〜ナイルの調べ」である。 |
エジプトの民族楽器である「ナーイ」や「ウード」の独奏も取り入れているので、ナイルの様々な表情を感じ取ることができると思う。「ナーイ」は、古代エジプトから続く葦(アシ)の笛で、斜めに構え、管の端を唇にあてて吹く。尺八のように息もれの音を伴うので、神秘的な音色に引き込まれてしまうだろう。 参照:エジプト民族楽器 |
「ウード」は、リュートや琵琶の原型で、5複弦が張ってあり、ペルシャ楽器のバルバッドが源流という。寄木細工で西洋梨のような丸みがあり、楽器の表面は手の込んだ透かし彫りの共鳴孔がある。日本人には馴染みやすい音色だと思う。他の楽器もあるが、耳障りでイライラするものもあるので、余り手を広げないようにした。 |
★☆★彡 |
キャラバン |
そして、とっておきのBGM は、「ギザ」と「メンフィス」の頁に流れる「キャラバン」。この曲は、松井さんのご主人が演奏するとっておきの曲である。松井さんにお送りいただいたCDに80MBのWAVファイルとして入っていたものを、ビット・レートを調整し、3MBのMP3ファイルに圧縮・変換したノーカット版である。松井さんに喜んで頂いたことはいうまでもない。 |
Caravan
作詞:Irving Milles 作曲:Duke Ellington, Juan Tizol |
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Night and stars above that shine so bright
The myst'ry of their fading light
That shines upon our caravan |
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夜 鮮やかに輝く星
ほのかに消えゆく神秘の輝きが
キャラバンのうえに降りそそぐ |
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Sleep upon my shoulder as we creep
Across the sand so I may keep
The mem'ry of our caravan |
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砂漠をよぎっているあいだ
私の肩にもたれて眠りなさい
このキャラバンの想い出を
私が忘れぬように |
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This is so exciting
You are so inviting
Resting in my arms
As I thrill to the magic charms of you |
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とてもエキサイティングな宵
あなたは誘う
私の腕のなかに安らぎながら
その魔法のような魅力に私はスリルを覚える |
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Beside me here beneath the blue
My dream of love is coming true
Within our desert caravan |
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紺碧の空の下 私のそばにあなたがいて
愛の夢が現実のものになろうとしている
この砂漠のキャラバンのなかで(和田訳) |
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