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▼ アギオス・ステファノス修道院の見学を終えて、二つ目の修道院に向かう途中、車窓から同時に3つの修道院が見えた。上からメガロ・メテオロン修道院(613m)、ヴァルラーム修道院(600m)、ルサノス修道院である。奇岩と修道院の織りなす風景は、どこから見ても美しい絵になる。 |
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メガロ・メテオロン(上) ヴァルラーム(中) ルサノス(下) の3つの修道院
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ルサノス修道院 Ιερά Μονή Ρουσσάνου Roussanou
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▼ ルサノス修道院は、「救世主の変容」を記念した修道院であるが、同時に聖女ヴァルヴァラ Αγία Βαρβάρα にも捧げられている。現在の修道院は1545年の創立。垂直に切り立った岩の上に三層建ての建物が建つ。1950年以降、女子修道院となっている。 |
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ヴァルラーム修道院 Ιερά Μονή Βαρλαάμ Varlaam
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▼ メガロ・メテオロン修道院の隣に立つヴァルラーム修道院は、14世紀に活動した隠修士ヴァルラームの居所に、ヨアニナ出身のセオファニスとネクタリオス修道士兄弟によって建てられた修道院である。内部にはフランゴス・カテラノスによるフレスコ画があるという 。 |
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メガロ・メテオロン修道院 Ιερά Μονή Μεγάλου Μετεώρου Megaro Meteoron
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▼ メガロ・メテオロン(メガロ・メテオロ)修道院は、ルサノス修道院と同様、「救世主の変容」を記念した修道院で、「救世主の変容」を意味するメタモルフォシス Μεταμόρφωση του Σωτήρος の名前でも呼ばれており、1387年に建てられた同名の主聖堂がある。壁画は1483年から1552年間に作成されたものが今も残る。かつての食堂の建物が現在は博物館として公開されている。 |
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奇岩の前に建つメガロ・メテオロン修道院(613m)
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救世主の変容 Μεταμόρφωση του Σωτήρος Transfiguration of Jesus
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▼ 「救世主(主イエス)の変容」は、福音書に記述された救世主イエス・キリストが高い山に弟子のペトロ、ヨハネ、ヤコブを伴い、旧約聖書の預言者であるモーセとエリヤと語り合いながら、白く光り輝く姿を弟子たちに示したと聖書に記された出来事である。 |
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ヴァチカン絵画館にあるラファエロが描いた「キリストの変容」には、二人の予言者の間に立つキリストと、白く光り輝くキリストを見て岩山にうずくまる3人の弟子が描かれている。 |
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「キリストの変容 Trasfigurazione 」 ラファエロ・サンティ画 ヴァチカン絵画館
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写真:フリー百科事典 Wikipedia |
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ギリシャ正教会においては、その山の名はタボル山であると伝承されているが、聖書には山の名は記載されていない。イエス・キリストは、山中で預言者と語り合いながら光り輝く姿を弟子たちに見せたという。 |
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現世のキリストの勝利であるイスラエルの解放を願う弟子たちに対し、自らの受難を予言し続けたキリストが、これから受ける苦難に際して、信仰し続ける希望を与えるために、この奇蹟を行ったものと伝えられている。山上の修道院にとって、このキリストの奇跡が信仰上の大きなよりどころとなっているのだろう。 |
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吊り上げ用の網袋が見える昇降塔↓ |
ロープウェイ↓ |
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▲▼ 二つ目の修道院は、メテオラで最大のメガロ・メテオロン修道院である。入口の対岸から見ると、人や荷物を網袋に入れて巻き上げる昇降塔が中央に見える。現在は、修道院と対岸を結ぶロープウェイがあり、修道士たちはロープウェイを利用して往来している。 |
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▲▼ 我々観光客は、階段を歩いて上らないといけないが、一旦谷に下ってから上るため、かなり大変で、老人や身障者は、内部の見学は無理かもしれない。写真上、向こうに見えるのがヴァルラーム修道院。 |
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石段を上がる僧侶
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▼ 長い石段をのぼって修道院に入ると、昇降塔の前に至る。受付の修道士が出迎えてくれる。無造作に掛けられた衣類は、無料貸し出しのスカート。 |
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網袋を巻き上げるウインチを備えた昇降塔と貸しスカート
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資料 |
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▼ キリストが棺桶から信者たちを復活させるさまを描いたイコンが掛けられている納骨堂があった。扉には馬蹄形の覗き窓があり、中には頭蓋骨が並べられていた。見学者は誰でも目にすることが出来るので、少し異様な気分になる。日々、死と対面しながら修行する修道士たちにとっては、当たり前のことなのかも知れない。 |
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棺桶のイコンのある納骨堂
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ゆくはるや しょぎょうむじょうの されこうべ |
The end of spring, the skeletons showing everything is transient. |
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キリストが棺桶から信者を復活させるイコン
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▼ アギオス・ステファノス修道院と同様、岩山の頂上に建つメガロ・メテオロン修道院から眺める光景は、素晴らしい。ここから見える町並みは、カランバカから2kmほど離れたカストラキである。この町にも宿泊施設があるので、一泊すれば、下からメガロ・メテオロン修道院を見上げることができる。 |
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アギオス・ニコラオス修道院 Agios Nikolaos
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▼ カストラキの町に下りて行く途中、右手に見える可愛らしい修道院がアギオス・ニコラオス修道院だ。小さな岩山の上に張り付いており、建てるのに足場もなく、苦労したことだろうと思われた。これで6つの修道院全てをカメラに収めることが出来た。 |
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はるのそら いわおにむすぶ しゅうどういん |
The spring sky, a
monastery standing on a huge rock. |
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▼ ロック・クライマーにとっては、メテオロの奇岩群は絶好の練習台である。幸運にも昼食を取ったレストランの裏山を登るグループに出会ったのでワンショット。メテオラでは、シーズンになると、あちらこちらでこのような光景が見られるという。 |
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▼ メテオラの観光を終えた一行は、奇岩のそばにあるタベルナ(レストラン)で昼食を取った。本格的な夏のシーズンはこれからとあって、来客は少なく、ゆっくりとギリシャ料理を楽しむことが出来た。オレンジ色のヤッケ姿の男性が添乗員の渡邊正市さん。「しょうちゃん」の愛称で人気者となった。 |
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ギリシャ・エーゲ海紀行 ... 続く to be continued |
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撮 影
2009年4月21-24日
OLYMPUS
E-3 E-510
9-18mm
12-60mm 70-300mm
1000万画素 2680枚 6.06GB
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ヨーロッパ古代文明発祥の地ギリシャへの旅は本日その本土編がやっと完成した。 |
観光がすべて超一流の世界遺産が対象なので、中身が濃く、見応えがあった。特にギリシャ神話に関連する遺跡は、ロマンと感動に満ちあふれていて、満足度の高い旅だった。 |
アテネとデルフィは、最初に博物館に行き、出土品を見た後で遺跡を巡った。 |
出土品を頭に入れて遺跡を見た方がイメージが膨らみ、遺跡本来の姿を想像することができるので、この作品もその順序を踏襲した。 |
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激写した写真の中から出展作品を選ぶのに手間取った。まだまだ載せたい写真が多く、涙を呑んで落とした写真も多い。加えて、解説にも多大な時間がかかった。どこまで詳しく書くか自問しながら、必要最小限の記述に止めたが、神話の紹介や専門用語の解説では、短くすると理解できなくなるので、若干長くなってしまった。より詳しく知りたい方は、GoogleやYahoo!などで検索すれば、多くの文献に出会うことができる。ただし、玉石混淆なので、信頼できる情報を見極めることが必要である。 |
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特集!旅紀行第84集 「ギリシャ・エーゲ海紀行/ギリシャ編」 |
撮影・制作 : 和田義男 |
平成21年(2009)5月27日 作品:第20作 画像:(大114+小21) 頁数:7 ファイル数:302 ファイル容量:83.0MB
平成12年(2000)〜平成21年(2009) 作品数:329 頁数:1,219 ファイル数:50,001 ファイル容量:6,696MB |
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はるのそら あくろぽりすの いくせいそう |
The spring sky, how old the acropolis. |
編集子の選ぶ傑作 |
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パノラマ写真(2700X1000)471KB |
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この作品で新たにギリシャが加わり、和田フォトも43ヵ国を数えることになった。原油が値下がりして旅客機の燃料サーチャージが無くなりつつあり、円高の恩恵を受けて海外旅行は行きやすくなってきた。 |
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メキシコ産の新型インフルエンザも夏場を迎えて沈静化に向かいつつあり、弱毒性ということもあって、騒いだ割には大したことはなさそうである。 |
日本経済も若干ではあるが明るい兆しも見えはじめており、個人消費を伸ばすことが社会貢献につながると思われるので、老後のことを余り悲観的に考えず、これからも精力的に旅をつづけてゆきたい。 |
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あぽろんの みこのしんたく はるのたに |
The spring valley, an oracle by the Pythia of Apollon. |
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編集子の選ぶ傑作 |
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平均10日に1回のペースでアップロードしている和田フォトだが、今回は7頁133枚という超大作となり、倍の20日かかってしまった。仕事で出張などが入り、また、京都・葵祭の取材にも出かけたので、編集作業が遅延した。 |
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愛読者の方々には大変お待たせして申し訳なく、お許し願いたい。ギリシャの旅の後編・エーゲ海編は、美しいクレタ島とサントリーニ島を訪ねる旅で、ガラリと雰囲気が変わる。乞うご期待!〈 続く 〉 2009.5.27 和田義男 |
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てんくうに うかぶじいんや はるのはて |
The end of spring, a temple floating in the sky. |
編集子の選ぶ傑作 |
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