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アマリエンボー宮殿 Amalienborg Slot
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アマリエンボー(アメリエンボー)宮殿は冬の王宮で、8角形の広場の全周に配された4棟のロココ調の建物である。1794年に当時の宮殿だったクリスチャンボー城が炎上したため、4人の貴族のマンションを宮殿とした。 |
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資料 |
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女王が滞在する宮殿の屋根に国旗が翻っていると、在宮のしるしであるが、この日は旗は揚がっていなかった。 |
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4つの建物のひとつがクリスチャンVIII世王宮殿で、アマリエンボー博物館として一般公開されている。広場の中央にはこの宮殿の造営者であるフレデリクV世の騎馬像がある。青いドームは、フレデリクス教会。 |
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クリスチャンVIII世王宮殿 |
フレデリクスVIII世王宮殿 |
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毎日、午前11時30分になると近衛兵がローゼンボー城を出発し、正午にはアマリエンボー宮殿の前で衛兵交代が行われ、観光のひとつの見所となっている。 |
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衛兵は、イギリスのバッキンガム宮殿の衛兵のように黒い熊の毛皮の帽子を被っているが、真夏のこの時期だけは、暑さを凌ぐため、略帽が許されている。 |
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キビキビとした動作は、王室の威厳をあらわすもので、だらけた態度を見せると、体罰が科されるとあって真剣そのもの。絶対に笑顔を見せることはない。一定の距離に近づくと注意されるが、観光客の記念撮影は自由で、この時期は、長身でハンサムな兵士が選ばれているという。 |
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無料自転車 |
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コペンハーゲンには、誰でも無料で乗れる自転車がある。シティ・バイク City Bike と呼ばれ、街中のスタンドに置かれている。ハンドル中央のコイン投入口に20クローネ硬貨を入れてチェーンを外せばよく、最寄りのスタンドでチェーンをかければコインが戻ってくる。 |
ハンドルの中央にある地図に示されたエリアから外れると罰金を徴収されることがある。写真のようにブレーキがないので、止まるときはペタルを逆転させなければならないのが面白い。 |
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宮殿の前は岸壁になっており、一般市民が利用できるようで、オパール OPAL という帆船が着岸し、デッキで日差しを浴びながら食事をしていた。 |
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アマリエンボー宮殿の対岸(東)には斬新なデザインのオペラハウスがある。2005年にこけら落としをした新オペラハウスは、デンマークを代表する建築家ヘニング・ラーセンの最新作。総工費50億円を費やし、文化関係ではデンマーク最大の建築プロジェクトだったという。 |
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アメリエンボー宮殿のすぐ北側にあるカステレット要塞は、日本の五稜郭のように星形をした要塞で、コペンハーゲン港の入口を防御する目的で1662年に建設されたもの。大部分が破壊されているが、現在もその原型を留め緑の美しいチャーチル公園となっている。 |
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ゲフィオンの泉 Gefionspringvandet
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チャーチル公園内には、ゲフィオンの泉があり、ひとつの観光名所となっている。牛車を駆る女神ゲフィオンと4頭の雄牛に噴水の水しぶきがかかり、躍動感あふれる銅像である。 |
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コペンハーゲンの女王として君臨していた女神ゲフィオンは、彼女に好感を持ったスウェーデン王から一晩で取れるだけの土地をくれてやるといわれ、4人の息子を猛牛に変えて土地を耕し、それがシェラン島となったという。 |
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この北欧神話に基づく彫刻は、デンマークの建国を象徴するもので、その力強い躍動感とほとばしる水流が見事に調和した傑作と讃えられている。 |
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チャーチル公園の北東端には、コペンハーゲンを代表する人魚姫の銅像がある。全長80cmの愛らしい姿の周りは、カメラの放列が絶えない。人魚姫は1836年にアンデルセンが発表した童話のヒロインである。 |
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☆★☆彡 |
人魚の王の末娘は、嵐で難破した船から人間の王子を救い出し、恋心を抱く。人魚姫は海の魔女の家を訪れ、声と引き換えに尻尾を人間の足に変える飲み薬を貰う。そのとき「もし王子が他の娘と結婚するようなことになれば、姫は海の泡となって消えてしまう」と警告される。 |
王子と一緒に宮殿で暮らせるようになった人魚姫であったが、声を失ったため王子を救った出来事を話せず、王子は偶然浜を通りかかった娘が命の恩人だと勘違いしてしまう。 |
王子と娘との結婚が決まると、悲嘆に暮れる人魚姫の前に現れた姉たちが、髪と引き換えに海の魔女に貰った短剣を差し出し、王子の流した血で人魚の姿に戻れることを教える。愛する王子を殺すことの出来ない人魚姫は死を選び、海に身を投げて泡となり、空気の精となって昇天した。 |
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ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 1805-1875 |
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アンデルセンは、デンマークの代表的な童話作家で詩人。デンマーク語読みではホセ・アナスン。デンマークでは非常にありふれた姓であるため、単にアンデルセンでは通じない。 |
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資料 |
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1805年デンマーク・フュン島の都市オーデンセで貧しい靴職人の息子として出生。両親の愛に育まれ、若い頃から想像力を発揮。1816年父親が亡くなると学校を中退。1819年オペラ歌手を志してコペンハーゲンに転居。オペラ歌手になることに失敗し、挫折。 |
その後も挫折を繰り返し、デンマーク王立バレエ団のバレエ学校に在籍。デンマーク王や政治家のコリンの助力で大学まで行くことが出来たが卒業はできなかった。 |
1829年に 'A Journey on Foot from Holmen's Canal to the East Point of Amager ' を発表。その後、ヨーロッパを旅行し、1834年10月にはローマに行く。 |
デンマークに戻った1835年に最初の小説「即興詩人」を出版。この作品は、発表当時かなりの反響を呼び、ヨーロッパ各国で翻訳出版されてアンデルセンの出世作となったが、現在は安っぽいラブロマンスに過ぎないと評価され、鴎外訳を得た日本以外で顧みる者は殆どいない。 |
同年「童話集」を発表。その後も死ぬまで多くのおとぎ話を発表しつづけた。グリム兄弟のように民話からの影響は少なく、創作童話が多い。 |
コペンハーゲンには人魚姫の像とダンス博物館に王立バレエ団時代の資料があり、オーデンセにはアンデルセンの子供時代の家(一般公開)とアンデルセン博物館がある。 |
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極度の心配性だったようで、眠っている間に死んだと勘違いされて埋葬されてしまった男の噂話を聞いて以来、眠るときは枕元に「死んでません」と書置きしていたという。 |
代表作は、即興詩人、絵のない絵本、裸の王様、みにくいアヒルの子、人魚姫、親指姫、マッチ売りの少女 、雪の女王、野の白鳥(白鳥の王子)、しっかり者のスズの兵隊、赤い靴など多数。 |
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人魚姫の像は、1913年彫刻家エドワード・エッセンによって造られた。当時王立劇場ではバレエの「人魚姫」が上演されており、それを見たビール会社の社長・カール・ヤコブセンがこの像の制作を思いつき、プロデューサーとなった。 |
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人魚は腰から下が魚だが、この像は足首近くまで人間で鱗(うろこ)がなく、両足の部分に尾ヒレがついているだけである。モデルとなった人魚姫のプリマドンナの足があまりにも美しかったためといわれている。 |
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人魚姫の像は幾度かに渉って損壊されており、その都度修復されている。1964年に像の頭部が持ち去られたため、新たに頭部が制作された。 |
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1984年には像の右腕が切断され、その2日後、後悔した2人の若者から切断された腕が返却された。1990年には頭部が再び切断されかけ、首に18cmの切れ込みが入れられた。 |
1998年には再び頭部を失い、その後切断された頭部が匿名で返却された。人魚姫の像には何度も赤ペンキが投げ付けられており、2003年にはダイナマイトらしき爆薬で像の台座の岩石が爆破された。 |
写真下の後ろ姿を見ると、修復の跡が残っており、痛々しい姿となっている。 |
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「世界三大がっかり」というものがある。ガイドによると、ブリュッセルの「小便小僧」とシンガポールの「マーライオン」に加えて、コペンハーゲンの「人魚姫」があげられているという。 |
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その理由は、僅か80cmの小さな像だからというのだが、この像に秘められたロマンと感動の大きさからすれば、即物的にしか見ることのできない人の貧しい偏見に過ぎず、人魚姫はとても素晴らしい芸術品であると思う。 |
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