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コペンハーゲンのストロイエ通りのレストランで昼食を取ったあと、エリックさんが運転するツアーバスは、コペンハーゲンが東面するエーアソン海峡 Öresund Strait の西岸を北上して、シェークスピアのハムレットの舞台として知られるクロンボー城の観光に出かけた。 |
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バスの車窓から海岸で海水浴を楽しむ人々の姿を見ることができた。泳ぐよりも甲羅干しをしている人が多く、太陽に接する機会の少ない北欧の人々は、短い夏に肌を焼くことに専念しているように思えた。 |
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帽子も被らず、半ズボン一丁の裸の少年がビールをラッパ飲みしながら歩いていた。今日の日本では目にできない光景である。デンマークでは、少年の飲酒や喫煙が禁止されておらず、何事も放任(自己責任)というルールは、日本人にとっては馴染みがたいもののひとつである。 |
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デンマークはエーアソン(エーレ)海峡を挟んでスウェーデンと対峙している。コペンハーゲンの北約44kmにあるヘルシンオア(エルシノア) Helsingør とスウェーデンのヘルシンボリ Helsingborg とは5kmしか離れておらず、最狭部は僅か4kmである。両国が戦った歴史は過去のものとなり、平和が訪れた今日では、国際フェリーが両港を25分で結んでいる。 |
ヘルシンオアは、1100年頃にできた町で、1429年エリックVII世が海峡を通過する船舶に通行税を課すようになってから、経済的政治的に重要な町となった。 |
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スウェーデンのヘルシンボリと対峙するヘルシンオア港の防波堤灯台
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クロンボー城は港町ヘルシンオアの北東端にある城塞で、2000年にユネスコの世界遺産に登録されている。デンマーク語では「
borg 」を「ボー」と発音し、ブルグ、つまり城のことである。「 Slot 」も城なので、クロン城城となるが、クロン城が固有名詞化しているので、クロンボー城となる。 |
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四稜閣ともいえる菱形をしたクロンボー城は、北海とバルト海を結ぶヨーロッパ海運の大動脈であるエーアソン海峡の僅か幅4kmの最狭部にあり、スウェーデンに対峙して、国境警備に当たる要衝となっている。 |
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岬の先端に建つクロンボー城は古くはデーン人の根拠地(バイキングの基地)といわれる城塞があったが、1574年にデンマーク国王・フレデリクII世によって取り壊され、 その跡にルネサンス風の城館とそれを取り囲む保塁が造られた。 |
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クロンボー城の壕に架けられた橋を渡り、正門であるクラウンワーク門をくぐると城壁の内部に至る。城館は城壁の中に菱形に建てられており、中に広いコートヤード(中庭)を持つ。 |
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この城は北欧ルネサンスを代表する傑作で、シェークスピアの戯曲「ハムレット」の舞台となった「エルシノア城」として知られる。別名「ハムレットの城」とも呼ばれ、世界中から多くの観光客が押し寄せる。「エルシノア城」はクロンボー城のあるヘルシンオア Helsingør の地名を付けたもので、発音の違いでエルシノアとなっている。 |
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通行税を取る城塞 |
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海に向かって並ぶ大砲が今でも船に睨みを利かせている。対岸のスウェーデン領ヘルシンボリ Helsingborg にもクロンボー城と同時期の有名な城があるが、当時はデンマーク領だったので、エーアソン海峡を通過する船舶は、この海峡最狭部で検問に遭い、通行税が徴収された。 |
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エンドが二つに割れた国旗を掲げることができるのは、公館に限られているという。 |
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一方的な通行税の徴収は、ヨーロッパ諸国をはじめアメリカにも評判が悪かったが、 1850年に廃止されるまで、全て王の収入として国家予算の三分の一に当たる莫大な富をもたらし、数百年の間デンマーク王国の経済的基盤として絶対王政を支えた。 |
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デンマークは徴兵制をとる国。平時とはいえ、国防の任に当たる兵士は必要で、グリーン・ベレーの兵士が国境の警備に当たっていた。衛兵の所有する銃は最新の機関銃で、国境の最前線にいることを実感させてくれる。 |
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対岸のスウェーデンまで僅か4kmしかないエーレ海峡最狭部
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