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▼ Y字型九寨溝の右上部分の日則溝(にっそくこう)といわれるところに珍珠灘(ちんじゅたん)がある。珍珠とは真珠のこと。この辺りの渓谷はこまかな石灰の凹凸があり、駆け下る水が跳ね踊り、その丸い飛沫のキラキラと輝く様が真珠のようであることからこの名が付けられた。 |
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清水がほとばしる |
珍珠灘 |
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2009.10.06 |
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真珠が踊るように飛び跳ねている美しい情景/珍珠灘 |
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▼ 珍珠灘の流れはやがて珍珠灘瀑布(ちんじゅたんばくふ)となり、その先の鏡海(きょうかい)に注ぐ。この滝は、幅約200m、落差40mほどあり、諾日朗瀑布(だくじつろうばくふ)(ヌオリラン瀑布)の規模を超える雄大な滝である。 |
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▲▼ 滝壺に流れ落ちる水の音は、雷鳴が轟くように大きく豪快で、九寨溝の激流の中でも有数の美しさを誇る。その水勢は最大規模で、桟道からの眺めは、旅人を釘付けにする。 |
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美しい珍珠灘瀑布 |
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▼ 長海(ちょうかい)は、Y字型の九寨溝の左上部分の則査洼溝(そくさわこう)の先端に位置する湖で、海抜3,100mの九寨溝最大の湖である。長海から奥に続く山々は万年雪に覆われ、一年中銀世界が広がる。 |
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湖に新緑の木々や花々が映りこむ春や紅葉の秋の風情はとりわけ素晴らしいといわれるが、一面雪に覆われる冬の風景は、人々を魅了してやまない。冬季、長海は厚い氷に覆われ、その上を自動車が走っても割れることはないという。 |
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海底の珊瑚が化石になった群体珊瑚化石 Fossil corals |
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▲
九寨溝や黄龍は、数億年前までは、大陸に囲まれた海中(現チベット高原)にあり、地殻変動で隆起した後、氷河期に氷河で削られて渓谷となり、石灰が溶けた水が長い年月を流れて現在のような景観が生まれたと考えられている。ヒマラヤ山脈と同じように、かつては海底であったことから、珊瑚の化石が多数残されている。米粒のように見えるのが珊瑚である。 |
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▼ 長海より1kmほど下った海抜2,995mに面積5,645m2、水深6.6mの五彩池(ごさいち)がある。五彩池はその無限に変化する色彩の美しさで知られ、九寨溝一と讃えられている。 |
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▲▼ 水は冬でも凍らず、雨季や乾期でも水位はほとんど変わらない。その理由は、この池の水が上の長海から地下を伝わって流れ込んでいるためで、四季を通じてほとんど温度変化がなく、常に安定した水量を保っている。 |
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炭酸カルシウムを豊富に含む湖水に加え、植物に含まれる葉緑素の量の違いのため、水中で成長する水草がそれぞれに異なった色彩を呈し、紺碧(こんぺき)、浅葱(あさぎ)、蜜柑色、水色など箇所によって様々な色合いを見せる。 |
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何処までも透明で美しい五彩池 |
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ごさいちや もみじにまさる いろもよう |
The Colorful Pond, the colorful design better than the colorful leaves. |
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添乗員の押条優子さんと/五彩池 |
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▼ 犀牛海(さいぎゅうかい)からY字型九寨溝の中央下部の樹正溝(じゅせいこう)に入る。海抜2,400mの犀牛海は、全長約2kmの樹正溝最大の高山湖である。水面に映る樹林は、本物と見分けが付かないほど渾然一体としており、どちらが空でどちらが湖か、見るものを惑わせるほどだという。 |
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伝説によると、重病のチベット族のラマ僧が犀(さい)に乗ってこの湖を訪れ、この湖の水を飲むと、奇跡のように病気が回復した。そこで、ラマ僧は日々湖の水を飲み、この地を離れることを望まず、最後には犀に乗ったまま湖に入り、永遠にこの地に住むことになった。この故事から、犀牛海と呼ばれるようになったという。 |
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神秘的な |
犀牛海 |
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Rhinoceros Lake |
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▼ 九寨溝のエリア内には数多くのチベット族の集落があり、実際に生活している。九寨溝民俗文化村は、そのような集落のひとつで、樹正溝のそばにある。エリア内の各集落に以前は民宿が存在したが、現在では宿泊が禁止されている。 |
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タルチョ(祈りの旗)はためくチベット族の村 |
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豊かな渓流に育まれた美しい村 |
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▼ 腐葉土から発芽した樹木が水流の中で育っている。珍しい光景の一つであるが、水中で育つための赤い水中根が見える。呼吸根ともいわれ、水を濾過する作用があるという。 |
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水の中でも育つための赤い根「水中根」 |
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▼ 九寨溝に住む山岳民族は、ボン(ポン)教を信仰しており、マニ車(まにぐるま)や紙に経文が書かれたルンタを目にする。ボン教は、チベットにおける土着の神々の信仰で、チベット仏教と習合(しゅうごう)してきたため、宗教文化はよく似ている。チベットでは仏教徒であっても、日本の神道のようにボン教を信仰する人が多いという。 |
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ボン教のマニ車とルンタ |
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▲ 写真上のマニ車(まにぐるま)は、水車を利用して左に回転している。円筒形のマニ車は、側面にはマントラ(讃歌、祭詞、呪文)が刻まれており、内部にはロール状の経文が納められている。回転させた数だけ経を唱えるのと同じ功徳があるとされている。チベット仏教では右回りだが、ボン教ではマシモ車(ぐるま)と呼び、左に回っているので識別できる。 |
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美しい木々と湖水のハーモニー |
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湖水中央に形成された龍が昇るような形の |
石灰灘 |
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