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アルカサルの観光を最後に、セゴビアを後にしたツアーバスは、約115km1時間半ほど走って南下し、午後5時半ころ、マドリッドのラス・ベンタス闘牛場に到着した。 |
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ラス・ベンタス闘牛場の位置
/ マドリッド 2012.04.15
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資料:Google マップ |
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ラス・ベンタス闘牛場
Plaza
de Toros de Las Ventas |
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▼ ラス・ベンタス闘牛場 Plaza de Toros de Las Ventas
は、マドリッドにあるスペイン最大の闘牛場である。アリーナ(アレーナ arena )といわれる円形競技場で、観客収容数23,798人は、メキシコのモヌメンタル・デ・メヒコ闘牛場、ベネズエラのモヌメンタル・デ・バレンシア闘牛場に次ぐ世界第三位の規模を誇る。 |
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資料:Google マップ |
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スペインの国技ともいえる闘牛のシーズンは、毎年3月から10月までで、毎週日曜日と休日に行われる。5月から6月までのサン・イシドロ祭の期間中は、毎日闘牛が行われる。季節によって違いがあるが、闘牛は夕方5時から7時までの間が開始時間で、終了までに2〜3時間かかる。この時期は、午後6時スタートだった。 |
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資料:フリー百科事典
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観客席は日向(ひなた) sol と日陰 sombra 、中間 soly sombra
の三種類に分けられ、さらにアレーナに近い一階席から四階席に分かれており、一階席と日陰の席の方が値段が高くなる。 |
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▼ 写真下が現地ガイドの佐藤さんから渡されたチケット。Fゲート一階席(テンディド Tendido)7の4列23番日向席
である。値段は11ユーロなので、思ったよりも安い。 |
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闘牛場の入場券(Fゲート一階席7の4列23番/日向席)
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▼ 我々の集合場所は、一階席(テンディド Tendido)7の標識のそば。各自、トイレに行き、有料の座布団(アルモアーダ
Almohada)を借りて再集合する。 |
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この時期、マドリッドは日が陰ると急激に寒くなるので、しっかり重ね着をする。観客席はコンクリート製のため、雨が降ると臀部が濡れてしまうので、座布団が必須。勿論傘は御法度なので、レインコートを用意する。日向席なので日射しを避ける帽子とサングラスがあればベスト。これで準備完了! |
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有料の座布団(アルモアーダ Almohada)を借りる
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▲▼ テンディド7の入口から場内に入る。コンクリートの席に数字が書いてあるだけの座席で、とても狭く、リュックなどの荷物は置けない。現地ガイドの佐藤さんが傘で示している列が最前列から4列目の席なので、並んだ順に奥に詰めて坐る。 |
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太陽の当たる一階席(テンディド)7の前から4列目に陣取る 17:54
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▼ 午後6時きっかりに、白馬の騎士(騎馬執行吏
アルグアシリジョ
Alguacilillo )を先頭に入場行進(パセイージョ
paseíllo)が始まった。佐藤ガイドによると、スペインで時間通りにスタートするのは3つしかないという。新幹線AVE
(アヴェ)とサッカーと、そして闘牛である。それ以外は、時間通りに始まることはまずないという。(^^ |
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白馬の騎士を先頭に入場行進(パセイージョ paseíllo)の開始 18:02
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▲▼ 主役の闘牛士(マタドール Matador)3名に続いて、闘牛士補佐(スバルテルノ
Subalterno)と槍突き(ピカドー
ル
Picador )が入場。観客と主催者席に挨拶し、騎馬執行吏が主催者長より牛囲いの鍵を受け取る。 |
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ながきひや とうぎゅうみやる ひなたせき |
A long day
of spring, looking a bullfighting taking a sunny seat. |
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場内を一周する出演者たち |
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▼ ピンクの布カポーテ capote を持つのは、12人の闘牛士( トレロ torero )たち。3名のマタドールがそれぞれ二回ずつ合計6試合を戦うので、6頭の雄牛が登場する。マタドールなどの呼称は、それぞれの役職を表す。 |
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ピンクのケープ(カポーテ Capote)を持つ12人の闘牛士
(トレロ Torero)たち
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▼ 第一試合の闘牛士 マタドール Matador は、スペイン北西部サモラ市出身、1990年1月20日生まれ(22歳)のアルベルト・デュランAlberto Durán。ピカドール(槍方)
のデビューは2007年6月10日(サラマンカ市)、ラス・ベンタス闘牛場での初登場は2011年7月31日とかなりの若手である。 |
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第一試合の闘牛士(マタドール Matador)アルベルト・デュラン Alberto Durán
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資料:プログラムより抜粋 |
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白馬の騎士のそばで、第一試合に登場する雄牛の紹介が行われた。プラカードには、「10 2008年12月生まれ 474kg ゾレチロ ZOLETILLO(牛の愛称)」と書かれている。 |
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襲いかかる雄牛ゾレチロに避難壁(ブルラデロ Burladero)に逃れる闘牛士補佐(スバルテルノ Subalterno)
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▲▼
開かれた闘牛の門から闘牛用に特別に飼育された500キロ前後の雄牛が登場し、闘牛士補佐たちによって振られる表がピンク色で裏が黄色のケープ(カポーテ
Capote)めがけて突進してくると、マタドール
Matador
が両手でカポーテを使い、雄牛をかわす闘牛技(ランセ
Lance)を披露する。 |
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このあしらいの間に、闘牛士マタドールは、その牛のスピードや気性などの特徴を読み取る。牛は色盲なので、色ではなく、動くものに向かってくる。 |
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主役の闘牛士(マタドール Matador)アルベルト・デュランによる |
闘牛技 |
(ランセ Lance)の披露 18:08 |
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馬上の |
槍方 |
ピカドール Picadorに向かって行く 雄牛 |
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▲▼ 闘牛を構成する三段階の第一場面「Tercio de Varas(槍方の場)」では、騎乗の槍突き(ピカドール Picador )たちによって、雄牛の首周辺の盛り上がった筋肉に2〜3度槍が打ち込まれる。雄牛の頭を下げさせ、襲いかかってくるのを弱める重要な下準備である。このときは、二度打ち込まれた。槍の先にはストッパーがついており、一定以上深く刺さらないようになっている。 |
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ピカドールが牛の後頭部に槍(ヴァラ Vara)を二度突き刺す 18:10
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銛 |
打ち士(バンデリジェロ Banderillero)が1組の |
銛 |
(バンデリージャ Banderilla)を打ち込む 18:12 |
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▲▼ 第二の場面「Tercio de Banderillas(銛打ちの場)」では、銛打ち士(バンデリジェロ Banderillero )たちにより、飾りつきの銛(バンデリージャ
Banderilla )三組6本が雄牛の背に打ち込まれ、牛の動きを機敏にする。 |
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合計三組6本の銛を打ち込む 18:13
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1番の避難壁(ブルラデロ Burladero)に退避! 18:13
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赤いケープ(ムレータ
Muleta)と真剣(エストーク Estoque)を持ち闘牛帽(モンテラ
Montera)を脱ぐマタドール 18:14
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▲ フィナーレを飾る第三の場面が「Tercio de Muleta(ムレータの場)」である。マタドールは、赤いフランネルのケープ(ムレータ Muleta)と真剣(エストーク Estoque )を持ち、闘牛帽(モンテラ Montera)を脱ぐ。これは、主催者長に対して雄牛を殺す許可を請い、雄牛のかわしから刺殺までの一連の技を貴人に捧げるという意思表示である。 |
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人と牛の命がけの戦い! 18:15 |
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▲▼
ここから最大15分間の闘牛士マタドールと闘牛との対決が始まる。闘牛士は、牛の性格や能力を判断し、棒に赤い半円の布がついたムレータ(Muleta)を持ち、命を賭して闘牛と向き合い、かわし演技を披露する。 |
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♪ エスパーニャ・カーニ
Espana
Cani |
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● BGMは、パソドブレ Paso doble で有名なエスパーニャ・カーニ Espana Cani のメドレー4曲。パソドブレ、ライブ、交響曲とバラエティがある。この曲が流れると、ワクワクしてくるから不思議だ。いわずと知れたスペインの闘牛場などで用いられる曲で、1925年頃にP・マルキーナによって作曲された。 |
社交ダンスのパソドブレ Paso doble として用いられるほか、行進曲 March
としてもアレンジされている。タイトルの「Espana Cani」は「スペインのジプシー」の意味で、「the Spanish
Gypsy Dance」と英語で表記されることもある。 |
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赤いケープ(ムレータ Muleta)を左手に持ち替えたマタドール
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パソドブレ
Paso
doble |
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パソドブレ Paso doble
は、スペインの闘牛とフラメンコをイメージしたダンス。競技ダンスではラテンダンスに分類される。社交ダンスでは通常リーダー(男性)はマタドール(闘牛士)、パートナー(女性)はカポーテ(闘牛に使われる赤いケープ)と、闘牛をイメージして踊られる。その他のラテンダンス4種目は、女性が主役なのに対して、パソドブレは男性が主役となる。バズ・ラーマン監督の映画「ダンシング・ヒーロー」のクライマックスで踊られている。 |
闘牛場の行進曲として発達した音楽で、快調な2拍子のリズムをもち、旋律は情熱的で明るく、ときに哀愁も感じさせる。節回しや和声の進行にスペインの民族色があるのも特色。ふつう闘牛用の吹奏楽団(バンダ・タウリーナ
banda taurina
)によって演奏されるが、鑑賞用やダンス用として管弦楽団、ポピュラーな編成による楽団などのために編曲されることも多い。 |
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喝采を受けるマタドール |
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ムレータによるかわし演技から剣による刺殺までの一連の技は、通常10分以内に行われるが、長引いた際には、闘牛士に対し10分後に一度目の警告、13分後に二度目の警告、15分後に三度目の警告がなされる。 |
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