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▲▼ 両サイドに大理石の円柱が建つクレテス(聖職者/神官)通りは、写真上のイメージとは違って、セルシウス図書館前に至る緩やかな下り坂になっており、一部石段もある。日射しが強く、初夏を思わせる陽気となった。 |
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ドミアヌス神殿前広場 |
クレテス通り |
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えふぇそすの ながきいしざか ひかるかぜ |
The long stone slope at Efesos, how gentle the sprig wind! |
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山手の館 |
モザイクのテラス |
セルシウス図書館 |
トラヤヌスの泉 |
娼婦の館 |
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▼ クレテス通りを下ってゆくと、右(東)側には、紀元1世紀にトラヤヌス帝に捧げられたトラヤヌスの泉がある。左側部分を復元したもので、高さ7mの一階の上に高さ5mの二階がある。この泉でヴィーナス、スタルン、ディオニソスの像などが発見された。 |
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トラヤヌス帝は初代のアウグストゥスから数えて第13代目のローマ皇帝(在位:98-117)で、五賢帝の一人に数えられている。セビリヤ近郊で生まれたスペイン出身で、1世紀後半にライン地方のサツルニヌスの乱を平定してドミチアヌス帝に見出され、次帝ネルウァの養子となり、頂点を極めた異色の皇帝である。穏健な政治を心掛け、ブリタニアから黒海まで、ローマ時代の最大の版図を現出させた。 |
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▼ クレテス通りの左(西)側に美しいモザイクのテラスがある。この辺りは豊かなローマ人の豪邸(山手の館)が並んでいたところで、2000年前のモザイクが今も色失せることなく残っているのは、素晴らしい。 |
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山手の館 |
モザイクのテラス |
クレテス通り |
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▲▼ 更にクレテス通りを下ると、右(東)側にコリント式の柱とアーチが印象的なハドリアヌスの神殿(138年頃)がある。裕福な市民クインティリウスが皇帝ハドリアヌスに献上した神殿で、美しく繊細な装飾が施された2つのアーチの頂上部には、女神ティケ(前)とメドゥーサ(後)が彫られ、壁面にはエフェソス建国の伝説(複製)やそれに因む猪やアルテミスなど(複製)が描かれている。複製のオリジナルは、エフェス博物館に展示されている。 |
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▼ ハドリアヌスの神殿の北側に1世紀に作られたという水洗式の公衆トイレがある。真ん中にプールがあり、その部分の天井が吹き抜けなっていて、臭気を排出するという。壁に沿ってベンチ状に側溝の蓋のような石板が並んでいて、その上に大きな鍵穴状の便座がある。このベンチ式の洋式トイレには木製の屋根があり、床にはモザイクが施されていたという。 |
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▲▼ 手前に水路があり、排便のあとで洗浄できるようになっていた。溜まった屎尿は汲み取られて、洗濯に必要なアンモニアが取り出されていたという。隣で用をたす人とも話ができ、公衆トイレは情報交換の場でもあったという。何とも大らかなローマ人である。ここにもトロイの遺跡と同じように野良猫がいた。 |
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セルシウス図書館のファサード |
アゴラ(市場)に至るマゼウスとミトリダテスの門 |
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▲▼ セルシウス図書館は、エフェソス遺跡で最も有名で優美な建物である。135年、C・ユリウスがアジア州の総督だった父C・セルシウスの死後、父に捧げるために墓室の上に造った図書館で、1万冊の蔵書があり、アレクサンドリアの図書館と肩を並べるほどの規模だったという。残念ながら263年にゴート人の襲撃により焼失した。 |
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▲▼ 図書館の壁に「知識・学識・聡明・高潔」を象徴する4体の女神像があるが、ここにあるのは全て複製で、本物はウィーンにあるという。ドイツに持ち去られたペルガモン遺跡のゼウスの大祭壇といい、世界遺産となった今では考えられない暴挙に憤りを感じる。尤も最大の被害者はエジプトで、略奪に遭ったオベリスクはトルコにもあるので、余り他国の悪口はいえない。 |
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▲▼ 壁を支えている円柱は、下部はコリント式とイオニア式の混合形式であるコンポジット式の柱頭を持つ。上部はコリント式の大理石の円柱で、内部は平屋となっている。 |
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▼ 図書館に向かって右(北)側には、アゴラ(市場)に通じるマゼウスとミトリダテスの門がある。初代皇帝アウグストゥスの奴隷だった二人が解放されたお礼に建立したもので、両者の名前が付されている。 |
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▼ セルシウス図書館の正面(東)に4世紀に建てられた娼婦の館がある。今日の娼婦宿以上に娼婦たちの健康管理には配慮されていたようで、来客は手足を洗ってから廊下を通り、大広間に入ったという。ここでは女神ヴィーナスが尊敬されていたようで、サロンにはヴィーナス(アフロディーテ)の小像が置かれていたという。 |
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セルシウス図書館の敷地にトンネルの入口があり、娼婦宿に繋がっていたといわれている。男たちの中には、勉強のために図書館に行くといいながら、地下通路から娼婦宿に通っていた者がいたという。図書館と売春宿が隣接しているのは、男たちの悪知恵(名案)だったのかも知れない。(^^ |
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▼ 400年頃に建設された幅5m、全長530m、大理石で舗装されたマーブル・ストリート(大理石通り)は、図書館から大劇場に至る大通りである。図書館の北方3kmには、アルテミス神殿があり、聖なる道の一部でもあった。 |
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←クレテス通り |
娼婦の館 |
山手の屋敷 |
大理石通り |
セルシウス図書館 |
アゴラ(市場) |
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▼ マーブル・ストリートの中ほど、商業アゴラ付近の大理石で出来た石畳に娼館への道案内図が刻まれている場所がある。足形は方向をあらわし、女性は娼婦、ハートは愛を意味するといわれている。現地ガイドのオカンさんがこの上に足を置いて説明したときには、一瞬ドキッとした。世界遺産の遺跡に触れるのはタブーのはずだが、トルコでは意外とルーズである。ギリシャでは、遺跡の礎石や転がっている円柱の上に上がろうものなら監視人に厳しく注意されるのだが・・・。 |
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▼ マーブル・ストリートを北上すると、左(西)側に大劇場と港を結ぶ大理石で舗装されたハーバー・ストリート(アルカディアン・ストリート)がある。かつては幅11m、長さ500mの道路沿いには商店が並び、街灯も灯されていたという。道路を改修した皇帝アルカディウスに因んで名付けられていたが、現在は、ハーバー・ストリートと呼ばれている。 |
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▼ マーブル・ストリートとハーバー・ストリートの交差点の東側には、ピオン山の斜面に造られた25,000人の観客を収容できる大劇場がある。演劇の上演だけでなく、市民の集会場としての機能を有していた。半円形の大劇場は22段の客席を持ち、直径154m、高さ38mもある大規模なもの。 |
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▲▼ 大劇場は、ヘレニズム時代に造られたものだが、ローマ時代になって大きく拡張された。4世紀頃には、ローマのコロッセオのように奴隷剣士対猛獣の闘いが演じられ、客席とオーケストラ席を仕切る手摺りが、危険防止のために壁に改造されたという。 |
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▼ 10時15分に入場して見学が終わったのが12時ころ。春の日射しとはいえ、かなり体力を消耗し、水分補給には最適のフレッシュ・ザクロ・ジュース(ナルスユ)が飛ぶように売れていた。この売店では、写真のように、エフェソスのトルコ語エフェス EFES という銘柄のミネラル・ウォーターを売っていたが、機内や夕食に注文したビールは、殆どがエフェス・ビールだった。 |
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飛ぶように売れるザクロ・ジュース(ナルスユ) 12:00
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