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■ 8日目:カッパドキア 〜 カイセリ 〜 イスタンブール アヤソフィア観光 (イスタンブール泊) ■ |
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▼ 8日目の4月18日(日)は、朝7時にホテルを出発し、カッパドキアの北方約70km(1時間)に位置するカイセリまでツアーバスで移動。空路(1時間半)により、午前11時頃イスタンブールに到着。昼食後、アヤソフィアを観光し、元宮殿だったチュラン・パレス・ホテルでトルコ最後の夜を過ごした。 |
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トルコ・ツアーのコース
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資料:クラブツーリズム |
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▲▼ カイセリのすぐ南に聳える富士山のようなエルジェス山(3,916m)がバスの窓から見えた。昨日の日出前、カッパドキアのホテルからその全容を拝むことができたが、今朝は笠雲のベールを被っていた。カッパドキアに素晴らしい景観をもたらしたこの山を見ながら、心は既にイスタンブールにあった。 |
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ヴェールを被ったエルジェス山(3,916m) 2010.4.18 07:50
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▲▼ トルコ入国以来ずっとお世話になったツアーバスの運転手とカイセリで別れを告げた後、イスタンブールのアタチュルク空港から新しいツアーバスに乗り、旧市街に入って、昼食を取った。(ツアーバスは運転手一人でイスタンブールまで帰還した。) |
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現地ガイドのオカンさんは、我々と行動を共にしてくれている。添乗員(TD)の臼田さんと二人が世話をしてくれるお陰で、21人の旅友全員が快適な旅を楽しむことができる。この日も素晴らしい天候に恵まれ、心が弾んだ。 |
写真下は旧市街の商店街を撮したもの。ドネル・ケバブは、ミルクやスパイスに漬け込んだ羊や鶏肉などをドラム状に重ねて回転させながら焼き、外側の焼けた部分からナイフでそぎ落としていくトルコ料理である。近頃では日本の祭りなどの露店でも見かけるようになった。 |
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▼ 昼食は、エジプシャン・バザールの入口の二階にあるバーブ・ハヤッツという店で取った。17世紀に建設されたという老舗のレストランは、その内装が素晴らしく、シャンデリアに電気を送ってもらって一枚撮影させてもらった。 |
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内装の美しいレストラン「バーブ・ハヤッツ(17世紀)」で昼食 12:20
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▼ このレストランには、エジプシャン・バザールを見ながら食事ができる特等席があった。幸い空席だったため、最高のアングルで異国情緒タップリのバザールを切り取ることができた。グランド・バザールと違って、こちらは香辛料などの食料品が多いのが特徴である。 |
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▼ 昼食後、皮革製品の店に寄った後、アヤソフィアに向かったが、途中大渋滞に遭遇し、5分で着くところが30分以上もかかってしまった。オカンさんも理解に苦しんでいたが、この日は、イスラム教の特別な祭日に当たっており、地方からブルーモスクにやって来た信者が集中し、道路を横切るので、駐車場は空いているのに車が進まないという事態が発生していたことが分かった。 |
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マウスカーソルで画面のどこかをポイントすると説明が現れます。
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資料 |
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▼ 後で聞くと、途中でブルーモスクが閉鎖され、見学できなかった日本のツアー・グループがあったといい、30分程度のロスで済んだことをアッラーの神に感謝した。 |
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えんがいの しゅんこうまぶしき あやそふぃあ |
Ayasfya, spring sunlight dazzling on the dome. |
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アヤソフィア Ayasofya |
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▲▼ アヤソフィアは、ビザンツ建築の最高傑作と評され、キリスト教とイスラム教という二つの異文化に翻弄されながらも、1500年もの間、風雪に耐えてきたこの建物を見ると、感慨深いものがある。 |
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キリスト教の世界では、アヤソフィア(聖なる智恵)は、アヤイリニ(聖なる安らぎ)とアヤディナミス(聖なる力)とともに神を形容する神聖な言葉だという。 |
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▼ 325年、コンスタンチヌス I 世によりアヤソフィアの元になる教会の建設が始まり、360年に完成したが、幾たびかの焼失を経て、537年、ユスティニアヌス帝の時代に6年の歳月をかけてピンクの外壁を持つビザンツ様式の現在の大聖堂が完成し、ギリシャ正教の大本山として崇められた。この聖堂は、ギリシャ語でハギア・ソフィア(聖なる智恵)といい、木材は一切使用されず、延べ100人の指揮官と10,000人の大工が建設に従事したという。 |
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▲▼ ギリシャ様式の円柱は、ユスチニアヌス帝がアテネやエフェソスから運ばせたもの。直径31mの大ドームの丸屋根は、ロドス島で造られた軽い煉瓦でできている。聖堂内部には、多数のモザイク画*が残され、ビザンツ文化を象徴している。 |
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入口から側廊に入ると、正面に皇帝の門があり、その上部に有名な「キリストに跪(ひざまず)く皇帝レオンVI世」のモザイク画(9世紀)がある。キリストの左右にマリアと大天使ガブリエル(ミカエル)が描かれており、当時のキリスト教の権威を象徴する壁画として知られる。一方の手で人々に祝福を与えるキリストが、もう一方の手に持つ本には、「我はこの世の光なり」と書かれている。 |
*モザイク画 :種々の色の鉱物などの細片をすきまなく並べて描いた絵画。 |
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キリストに跪く皇帝レオンVI世(在位886-912)/入口正面「皇帝の門」
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▼ 1453年5月29日、オスマントルコの侵略により、コンスタンティノープル(現在のイスタンブール)が陥落した。そのとき、敵がこの聖堂に迫っても、丸屋根に大天使ガブリエル(ミカエル)が降臨し、敵を追い払うとされていたため、城内のギリシャ人たちはこの聖堂に逃げ込み、青銅の大扉を内側から閉めて祈りを捧げたが、結局、捕虜にされ、奴隷として売られて行った。それと同時に、916年間教会として使用された聖堂は、その役割を終えた。 |
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アヤソフィアの内部
▼ 二階のギャラリーの柱に取り付けられた直径7.5mの円形の巨大なパネルには、イスラム教の指導者たちの名前がアラビア文字で書かれている。メッカの方角を示す正面ミフラブの上部には「キル」「オメル」「オスマン」「アリ」が、写真では見えないが、入口上方のパネルに「ハサン」「フセイン」の名がある。これらの文字は、イスラム世界に残る最大の文字だといわれている。 |
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
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▲▼ 征服王メフメット II 世が入城後、最初の礼拝を行ったのがこの聖堂で、その後、メッカの方向を示すミフラープやミナレットが増築され、偶像崇拝禁止の掟によりモザイク画が漆喰で塗りつぶされたアヤソフィアは、1934年、ムスタファ・ケマル・アタチュルクによりトルコ共和国が建国されるまでの481年間、イスラム教のモスクとして使用された。 |
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1931年、アメリカの調査隊により、壁の中のモザイク画が発見され、ビザンツ時代の遺構としてアヤソフィアが再び脚光を浴びると、1935年、アタチュルク大統領は、博物館として一般公開することを決め、今日に至っている。
1985年、「イスタンブール歴史地域」の一部としてユネスコの世界文化遺産に登録された。 |
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▲ アヤソフィアは、ドームを乗せた3つの身廊がある礼拝堂として世界初の建物である。高さ55.6mのドームは、世界で5番目の高さで、7,570m2の敷地に75x70mの広さの本堂が建っている。 |
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皇帝の門から中に入って左右両側に容量1,250リットルの大理石の水瓶(みずがめ)が置かれているが、これは16世紀にペルガモンの遺跡から搬入されたもの。 |
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聖母マリアの手形 |
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▼ 入って左手角の大理石の角柱は、「嘆きの柱」「湿った柱」「マリアの手形」と呼ばれ、柱の穴に指を入れて水に濡れれば視力が良くなり、子宝に恵まれ、願い事が叶えられるなどと云われている。 |
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また、穴に親指を入れ、あとの4本指の指先を壁から離すことなくグルリと円を描くことができれば、願い事が叶うとも云われており、親指を突っ込んでトライする人が沢山いた。柱を保護する銅板がすり減っていることからもその人気のほどが伺われる。 |
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
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▲▼ 聖堂のモザイク画は、損傷したものが多いが、入口左側の四角な螺旋階段から二階に上がり、右に進んで南回廊に行くと、有名な聖母マリアとヨハネと共に描かれたキリストのモザイク画がある。 |
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ディーシスのキリスト像 |
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▼ イスタンブールに存在するモザイクの中で最も美しく印象的な壁画は、二階ギャラリー南廊の壁にキリストとマリアと洗礼者ヨハネが描かれた壁画である。このような構図の聖画は、ディーシス(誓願図)と呼ばれる。 |
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有名なモザイク画「洗礼者ヨハネと聖母マリアに囲まれたイエス」/アヤソフィア二階
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 |
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▲▼ 14世紀に描かれたこのモザイク画の聖母マリアと洗礼者ヨハネの表情は、いずれも深い悲しみに満ちており、罪深い人々を天国に導くようキリストに哀願している様子をあらわしているという。 |
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イエスのモザイク画 1/2 |
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イエスのモザイク画 2/2 |
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 |
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▼ ギャラリーの突き当たりの壁面には、窓を挟んでふたつのモザイクが並んでいる。窓の右横に描かれたモザイク画は、聖母マリアに抱かれた神の子キリストを中心にして、左右に皇帝コムネノスII世とハンガリー出身の皇后イレーネが描かれている。キリストの顔は、子息アレクシオスに似せて描かれている。 |
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キリストを抱いた聖母マリア/奥の窓右横 1/2 |
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キリストを抱いた聖母マリア 2/2 |
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▼ 左手の作品は、玉座のキリストを中心に、右と左に女帝ゾエと彼女の三番目の夫であるコンスタンチン・モノマコスIV世を描いたものであるが、これは元々11世紀に最初の夫であるロマノスIII世が描かれていたものを、ゾエが結婚する毎に新しい夫の頭部と名前を書き換えたものだという。 |
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キリストを囲むモノマコスIV世とゾエ/窓左横 1/2 |
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キリストを囲むモノマコスIV世とゾエ 2/2 |
 |
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 |
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▼ 二階北側のギャラリーは、かなり広いスペースがあり、発見されたキリストや聖母マリア、洗礼者ヨハネのモザイク画を拡大して展示してあった。私が実物を撮影したこの頁の拡大写真をご覧いただけば、素晴らしいモザイク画の詳細がお分かり頂けよう。 |
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 |
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