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平成25(2013)9月14日(土)15日(日)の両日、
静岡県磐田市(いわたし)で行われた見付天神裸祭(みつけてんじん・はだかまつり)の御大祭(ごたいさい)を一泊二日の日程で密着取材した。 |
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見付天神裸祭「 |
御大祭 |
」会場の衛星画像 |
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画像:Google Earth |
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▼ 9月14日(土)、JR東京駅新幹線ホームで八王子市の長谷川昇司さん、JR品川駅で相模原市の小野寺さんと合流し、午後1時過ぎにJR磐田駅に到着。駅のコンコースには、裸祭のポスターが掲示されていた。 |
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JR磐田駅コンコースに掲示された裸祭のポスター 2013.9.14 13:07
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▼ 宿泊場所が異なるので、同行者たちと一旦別れ、旧東海道見付宿(みつけじゅく)の見付天神入口にある江戸時代の寛政12年(1800)創業の老舗割烹旅館「大孫(だいまご)」にチェックインした後、御大祭の主要ポイントを下見した。 |
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見付天神 |
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矢奈比賣天神社 |
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▲▼ 見付天神の正式名称は矢奈比賣(やなひめ)神社であるが、矢奈比賣という女神がどのような神様なのか、久野宮司でも分からないという不思議な神社である。あとから学問の神様として知られる菅原道真(すがわらのみちざね)を合祀したため、見付天神と呼ばれているが、主祭神はあくまで矢奈比賣なので、矢奈比賣天神社と表記されることから当サイトはその例に倣った。 |
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矢奈比賣天神社の創立年月は、詳(つまび)らかではないが、延喜式内社に列しており、古くは磐田市元天神の地に祀られていた。その後、現在地に奉遷されたが、その年月も詳らかでない。 |
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堂入りの準備が整った |
矢奈比賣 |
神社拝殿 13:44 |
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拝殿の西側には、御神庫から移された御本社神輿が安置され、天神と呼ばれる大榊と鉾や御幣が立て掛けられていた。 |
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▼ 社務所には、去年の例大祭のときにはなかった「しっぺい御守」が並んでいた。そのデザインは、赤褌(あかふん)の代わりに腰蓑、腹巻、鉢巻を締めて提灯を掲げており、裸祭の裸っぽの格好をさせたもので、赤褌犬(あかふんいぬ)のイメージはなかった。 |
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社務所で売られている「しっぺい」グッズ 13:50
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▼ その昔、見付宿には人身御供(ひとみごくう)の悲しい習わしがあり、それを救った霊犬・悉平太郎(しっぺいたろう)の伝説は今に語りつがれており、これが裸祭の起源ともいわれている。その詳細は
悉平太郎伝説
に詳しい。 |
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磐田市イメージキャラクターの赤褌犬「しっぺい」は、見附天神に伝わる伝説に登場する悉平太郎をモチーフにしたものである。しかし、このキャラが赤褌を着けているのは、エピソードや裸祭の実際に関係なく、犬の赤褌という誰も考えなかった着想がユニークなのである。 |
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磐田市のゆるキャラ「しっぺい」のモデルとなった |
悉平太郎 |
の銅像 |
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▼
「しっぺい」の赤褌について、日本ふんどし協会から「赤いふんどしは本当にふんどしの体を為しているのでしょうか?」という公開質問状が発せられたのを受けて、平成25年(2013)9月24日に渡部修・磐田市長が次のように公式回答している。 |
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渡部修・磐田市長の公式回答(要旨)
「六尺ふんどし」や「越中ふんどし」などふんどしにもいろいろな種類があると思われますが、しっぺいの身に着けているものは正真正銘のふんどしです! しっぺい自身もそう言っております。しっぺいは磐田の平和を守る賢くて優しい犬です。正義の味方なのです。ふんどしは、しっぺいの「男気」の象徴でもあります。
正義の味方は常に健康でなくてはなりません。そんな正義の味方が不健康だったら、磐田市の平和は守れません。ふんどしを身に着けることで毎日健康でいられます。健康であるが故、磐田の平和を守っていけるのです。
しっぺいはふんどしを身に着けている数少ない「ゆるキャラ」です。是非ともこのしっぺいを貴協会としても応援して下さい。しっぺいが世に広まることでふんどしも広まります。ふんどしの良さも伝わると思います。 |
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「しっぺいオフィシャルサイト」には、プロモーションビデオ(PV)や「ぺぺぺい ぺぺぺい!うれしっぺい!」というしっぺいソングがある。 しっぺいソングとプロモーションビデオ |
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日本ふんどし協会公開質問状と回答 しっぺいオフィシャルサイト |
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静岡県 |
磐田市 |
のイメージキャラクター「しっぺい」 |
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資料:磐田市 |
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▲▼
この回答に満足した日本ふんどし協会は、褌を現代に普及させるべく赤褌犬「しっぺい」を応援するという。私も褌が男らしく健康的であるという議論を展開した渡部磐田市長と同じ考えで褌ライフを実践している愛好者なので、これからしっかりと赤褌犬「しっぺい」を応援してゆきたい。 |
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しっぺいの締めているふんどしは、越中褌なのか六尺褌なのか、磐田市長は言及していない。一見すると横褌(よこみつ)が紐のように細いので越中褌のように見えるが、どちらが正解か。プロモーションビデオでしっぺいの後ろ姿を見る限りでは、後ろ立褌(うしろたてみつ)がなく、赤いエプロンのように見えるが、市長がふんどしだといっているので、男らしい前垂式六尺褌ということにしよう。色や長さが違うが、大ヒットした2009年のアメリカ映画「アバター」と同じである。 |
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「ゆるキャラグランプリ2013」に応募した「しっぺい」
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資料:ゆるキャラグランプリ2013 |
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二番町 |
の鉢巻をした二宮金次郎像 14:44 |
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▲▼
午後4時から始まる和田グループと保存会とのミーティングには時間があったので、二番町(にばんちょう)・二番觸(にばんぶれ)の町会所に挨拶に伺ったところ、宴会の最中で、松本直希警固長はじめ顔見知りの方々から歓待を受け、みんなに和田グループを紹介してもらったあと、ご馳走になった。
乾杯の音頭を取ったのは、安形勝彦西中区梯団長。 |
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二番觸 |
・二番町(西中区)の寄り合い / 見付公民館そば
(アニメーション) 15:09 |
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二番觸 |
・二番町の歓待を受ける和田グループ五期の面々 |
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内田啓吾・前警固長 |
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▼ 午後4時5分前に宿町老人憩の家に到着。朝一で札幌を発った伊藤さんも間に合い、都合で来られなくなった八塚さん以外の和田グループ参加予定者7人全員の元気な顔がそろった。 |
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▼ 最初に、御大祭の無事成功を祈念して乾杯したあと、見付天神裸祭保存会の鈴木亮司会長、松本直希事務局長、片山千代三
東中区梯団長らお世話になる幹部の方々と打ち合わせを行った。 |
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見付天神裸祭保存会幹部と和田グループとのミーティング / 宿町老人憩の家 16:17
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▲▼ 和田グループ参加者は、今年も御瀧車と二番觸に割り振られ、質疑応答の後、腰蓑と草鞋が支給され、ミーティングは約1時間で終わった。席上、出席者全員に平成24年(2012)の写真を収録した「見付天神裸祭」のスライドショーCDと名簿を進呈した。 |
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プリントできるスライドショーCD「見付天神裸祭」平成24年(2012)の記録
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▼
今年は、ミーティング後直ちに褌を締めることにし、新尺・長谷川・両世話役がインドネシア人と和田グループ参加者の褌を締めた。六尺褌だけなら一人で締められるが、腹巻と一体で締めるとなると、経験者の手を借りないと綺麗に締められない。 |
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褌を締める新尺俊勝・長谷川昇司両世話役 / 宿町老人憩の家 〜アニメーション〜 17:09-25
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和田グループ五期の七人 / 宿町老人憩の家 〜アニメーション〜 17:30
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吉澤知秀 |
庄俊之 |
新尺俊勝世話役 |
和田義男代表 |
長谷川昇司世話役 |
小野寺健二 |
伊藤修 |
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▼
和田グループ全員の記念撮影のあと、御瀧車の町会所に行き、子供連の取材を始めた。昨年に引き続き、今年も子供たちの格好良い褌・腰蓑姿の記念写真を撮った。成長の記録にもなるので、来年以降も続けて行きたい。 |
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東中区 |
宿町 |
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御瀧車 |
の子供連 【壱】 〜アニメーション〜 17:36 |
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東中区 |
宿町 |
・ |
御瀧車 |
の子供連 【弐】 〜アニメーション〜 |
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東中区 |
宿町 |
・ |
御瀧車 |
の子供連 【参】 |
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東中区 |
宿町 |
・ |
御瀧車 |
の子供連 【四】 |
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東中区 |
宿町 |
・ |
御瀧車 |
の子供連 【五】 17:46 |
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▼ 午後6時丁度に煙火一発がとどろき、御大祭が始まった。煙火を合図に、通規制が始まり、旧東海道の見付宿場通りの車道から車が閉め出されて歩行者天国となり、それぞれの祭組の町会所前から山車(だし)と呼ばれる万燈を先頭に子供連が出発した。 |
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子供連の道中練り 【壱】 〜夕焼けを背景に旧東海道を練り歩く東中区子供連〜 18:09
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▲▼ 東中区の子供連は、おや町の宿町(しゅくまち)・御瀧車の万燈を先頭に見付宿場通り(旧東海道)を練り歩いた。菅原道真の「よく遊びよく学べ」の万燈を持つ若者がアルバイトのインドネシア人である。 |
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子供連の道中練り 【弐】
〜旧東海道から参道に入る東中区子供連〜 18:12
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▲▼ 東中区の場合、11の祭組を6組と5組の2グループに分けており、6町グループの先頭がおや町の御瀧車(おんたきぐるま)で、以下、清水(しみず)・龍宮社(りゅうぐうしゃ)・大乃浦(おおのうら)が続き、川龍社(せんりゅうしゃ)・龍王社(りゅうおうしゃ)が合流して、先頭集団が完成する。 |
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子供連の道中練り 【参】 〜六ッ石を通過する東中区の |
山車 |
( |
万燈 |
)〜 18:21 |
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▲ 東中区五町連合の子供連は、地脇(じわき)・元宮社(げんぐうしゃ)・美登里(みどり)・緑ヶ丘(みどりがおか)・北見(きたみ)の祭組で編成され、この後に続いている。 |
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子供連は、拝殿前の石段をあがったところから拝殿入口に設けられたスロープを駆け上がり、拝殿玄関で次々に裸練りを披露した。大人の堂入りさながらの光景である。拝殿前では、子や孫の晴れ姿を一目見ようと、大勢の大人たちがまわりを取り囲み、フラッシュが光った。 |
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子供連の堂入り 【壱】 〜一斉に拝殿を目指す東中区の裸っぽたち〜 18:23
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子供連の堂入り 【弐】 〜拝殿前で盛り上がる東中区〜 18:24
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東中区の6町子供連のあと5町子供連が堂入りし、その後、西中区の子供連が二番觸の赤鈴を持ったちびっ子を先頭に堂入りし、裸練りを披露した。 |
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子供連の堂入り 【参】
〜一斉に拝殿を目指す西中区の裸っぽたち〜
(アニメーション) 18:29
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子供連の堂入り 【四】
〜神前で練り合う西中区
〜 18:33
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子供連の堂入り 【五】
〜
神前で觸鈴を打ち鳴らす二番觸の子〜
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子供連の堂入り 【六】
〜
盛り上がる西中区の裸っぽたち〜
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あきまつり ふんどしこしみの
こどもれん |
An autumn ritual, children
groups of
loincloths and straw aprons. |
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▼
西中区の堂入りから約10分後、西区の子供連が元気よく堂入りを果たした。大人の堂入りと違って、子供連は神社に近い東区が一番乗りで、そのあと東中区・西中区・西区という順番で堂入りする。 |
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子供連の堂入り 【八】
〜拝殿を駆け上がる西区の裸っぽたち〜 18:46
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子供連の堂入り 【九】
〜盛り上がる西区の裸っぽたち〜
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●
子供連は、裸練りのあと、社殿を駆け足で一周して下山するのがしきたりである。このほかの子供連は、東区の堂入りを含め、撮影しているが、どの写真にもパンツ姿が写っており、掲載できなかった。写っていない子供連は、来年は褌腰蓑の美しい姿を見せて欲しい。 |
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子供連の堂入り 【拾】
〜社殿を一周する西区のちびっこたち〜 18:48
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拡大写真「子供連の道中練り」(2400X1800)789KB |
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