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4月10日(月)からクラブツーリズムの二泊三日のバスツアーを利用し、妻と二人で中国地方の旅をした。三日間とも大雨に遭遇。こんな雨の旅行は初めてで、傘を差し、タオルでレンズを拭きながらの撮影は大変だった。途中から雨降る春も乙なものだと開き直ったが、中国地方では三日間で一月分の雨が降ったことを後で知り、大雨の中、無事、日程どおり旅を終えることができたのは幸いだった。 |
東京と広島をJALで往復し、広島〜岩国〜山口〜萩〜津和野〜広島と巡り、宮島と萩に宿泊した。東京の花見は10日前に終わっていたが、中国地方は開花が遅れていたため、4月に二度花見できたのは超ラッキーである。東京は晴れの花見、こちらでは雨の花見となり、負け惜しみではないが、変化があって良かったと思う。 |
世界文化遺産・安芸の宮島 |
かなりの大雨の中を宮島に渡り、宮島で最大のホテル「みや離宮」に荷物を置き、宿の傘を差しての観光。宮島には何度も行っているが、デジカメで本格的に撮影したのは今回がはじめてだった。到着時は干潮で、大鳥居のそばで潮干狩りをしている風景がみられた。桜の下で鹿が寒そうに雨宿りをしていたのが印象的だった。 |
世界文化遺産・安芸の宮島 / 広島県廿日市市宮島町 |
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厳島神社は台風でたびたび壊れ、その度に補修される。新しい木材で修理をすると、世界遺産の指定から外されるとのことで、時化のなか波で壊れた部材を拾い集めるのが大変だという。翌朝、早起きして早朝を撮ろうと思って準備していたが、起きてみると土砂降りだったので、断念し、4階の部屋の窓から一枚だけ撮影したのが次の写真。絵に描いたような五重塔を撮影することができた。これまでにこのアングルで撮った写真は無いはずなので、ラッキー・ショットとなった。 |
春雨に煙る厳島神社の五重塔 |
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岩国・錦帯橋 |
清流・錦川に架かる錦帯橋(きんたいきょう)は、東京・日本橋と長崎・眼鏡橋と共に日本三名橋に数えられる。延宝元年(1673)に第三代藩主吉川広嘉の命により建造。全長210m、木製五連アーチ型で組木の技術が生かされた丈夫な造りだが、洪水で度々流失している。両翼の橋桁に補修された新しい木材が見える。 |
濁流に洗われる錦帯橋 / 山口県岩国市 |
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大雨のため、清流が濁流に変わり、河川敷のテントが水に浸かっており(写真上の左端)、 桜が植えられている水位まで水面が上昇し、立入禁止となっていた。突然、錦川上流のダムの放水が始まったことを知らすサイレンが鳴りはじめ、河川敷の駐車場に止めてあったマイカーが避難する光景が見られた。お陰で、誰も通っていない写真を撮影することができた。 |
錦帯橋の春雨桜 |
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秋吉台 |
こんな悪天候に観光してまわる人は少なく、秋吉台(あきよしだい)の展望台には誰もいなかった。3億年前は海底にあった秋吉台は、地殻変動により隆起した日本一広大なカルスト(石灰岩の)台地である。昭和30年(1955)国定公園に指定され、昭和39年(1964)には一部が特別天然記念物に指定された。秋吉台のエリアは、山口県中央部のやや西寄り、美祢市、秋芳町、美東町にまたがり、東西17km、南北8kmに及ぶ。 |
カルスト台地の秋吉台 / 山口県美祢郡秋芳町 |
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特別天然記念物に指定された秋芳洞(あきよしどう)は、秋吉台の地下100mにある鍾乳洞で、洞口に滝(瀧)があることから、古くから「瀧穴」と呼ばれていたが、大正15年(1926)当時皇太子だった昭和天皇がこの鍾乳洞を探勝され、「秋芳洞」と命名。 |
秋芳洞の千町田(特別天然記念物) |
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洞窟探検家による潜水調査の結果、総延長は8,790mあることが判明。長さ日本第3位、鍾乳洞としては東洋最大規模で、一般公開されている部分は約1.5km。黄金柱や百枚皿など、昔の記憶が蘇った。 |
秋芳洞の百枚皿(特別天然記念物) |
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瑠璃光寺 |
瑠璃光寺(るりこうじ)は山口県庁の近くにある曹洞宗の禅寺で、大内(おおうち)文化を今に伝える「西の京・山口」のシンボル的存在。五重塔は国宝に指定され、静かで上品な佇まいから山口市内の観光のシンボル となっている。 |
雨空の瑠璃光寺五重塔(国宝) / 山口県山口市 |
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松陰神社・松下村塾 |
明治維新の立役者・吉田松陰(よしだ・しょういん)を祀る松陰神社はJR東萩駅から歩いて15分くらいの所にある。明治23年(1890)、松蔭の没後31年に建立されたもの。敷地内に松下村塾(しょうかそんじゅく)など松陰ゆかりの建物が移築保存されており、明治維新の発祥の地として観光客の絶える日がないほどの人気スポットとなっている。 |
明治維新発祥の地・松下村塾 / 山口県萩市 |
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津和野 |
山陰の小京都といわれる津和野(つわの)が島根県にあることは、殆ど知られていない。山間の小さな盆地に広がる美しい町並みは、かつては津和野藩の城下町として栄えた。山上に太皷谷稲成神社(たいこだに・いなりじんじゃ)があり、赤い稲荷鳥居が続くつづら折りの参道から津和野川を取り囲む石州瓦(せきしゅうがわら)の家々が見える。河原には黄色い菜の花が咲き、土手には桜並木が続く。 |
津和野の春 (太皷谷稲成神社参道より臨む)/ 島根県鹿足郡津和野町 |
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今年の桜めぐり第二弾は、後日とりまとめて「中国路の春雨桜(ちゅうごくじのはるさめざくら)」と題してアップしたい。乞うご期待! |