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★★★  ようこそ 写真俳句の世界へ! ★★★

Wa☆Daフォトギャラリー  和田北舟の俳句  

2011年5月7日改訂

今 日

昨 日

♪海に帰る・栄華の墓所・巡礼・水の宮・鎮守の森・島の祭り

水の宮・和風BGM TAM Music Factory

拡大写真(1600x1300)471KB                

 

2001年7月16日制作

江ノ島天王祭(神奈川県藤沢市)

群青の海に入りたる神輿かな   北舟     

 江ノ島天王祭(神奈川県藤沢市)


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2005年11月28日(月)

秋うらら登山鉄道つづら折り

Beautiful autumn,
The winding track
of  mountain railway.

あきうらら とざんてつどう つづらおり

 2005年11月6日(日)から8日(火)まで秋の箱根路を旅した。箱根は、東京、横浜に近い景勝地であったため、明治以降多数の外国人が訪れるようになり、道路や道などの交通網の整備に伴って国際的観光地として発展した。
 箱根は、今も噴気の見られる大涌谷(おおわくだに)や広く湧出する温泉など、火山の生きた模型ともいわれる。
 登山電車は三つのスイッチバック箇所で進行方向を逆にして進む。前方はすれ違いのために待機している電車。

 粧ひの山の向かふに富士の嶺

The peak of Mt. Fuji
beyond the mountains
of colored leaves.

よそおいの やまのむこうに ふじのみね

 
 箱根ロープウェイのゴンドラから見る富士山はとても素晴らしい。紅葉の峰を越えると深い大湧谷の上空に出る。地上までの落差が大きく、とてもスリルがある。前方に目を向けると、大涌谷駅の右に富士山の姿が見えた。雲一つ無い完璧な姿に歓声が上がった。
 大涌谷を過ぎて下降が始まり、姥子(うばこ)までの間が最高である。

八千草や昼なほ暗き山街道

Lots of autumnal grass,
Dark
is the mountain road
even in the daytime.

やちぐさや ひるなおくらき やまかいどう

 箱根路は、箱根山中を通る道路である。小田原から箱根峠までの東坂(ひがしざか)が4里10町(17km)、箱根峠から三島までの西坂(にしざか)が3里20町(14km)、合せて約8里(31km)あるところから箱根八里と呼ばれる。
 「箱根八里は馬でも越すが、越すに越されぬ大井川・・・」と唄われたように、箱根八里は大井川と並ぶ東海道の二大難所であった。中でも畑宿(はたじゆく)から箱根峠に至る東坂(ひがしざか)が最大の難所として知られた。
 東坂は須雲川(すくもがわ)の谷沿いにあり、多量の雨が降ると泥水で歩行困難となるため、延宝8年(1680)幕府は千四百両を投じて排水路の備わった石畳を整備した。

 秋の湖富士の嶺白き赤鳥居

The autumnal lake,
White
is the peak of Mt. Fuji,
Red
is the Torii gate.

あきのうみ ふじのねしろき あかとりい

 箱根は、神奈川県南西端、足柄下郡(あしがらしもぐん)の町で、人口約1万6千。箱根山古期カルデラの外輪山内側一帯を町域とし、全域が富士箱根伊豆国立公園に含まれる。
 古代の箱根山は山岳信仰の聖地で、天平宝字元年(757)には箱根三所権現が祀られたと伝わる。中世には鎌倉幕府の庇護のもとに栄え、江戸時代に入ると箱根関が置かれ、中心集落の箱根は宿場町として、元箱根は箱根神社の門前町として、湯本は湯治場として発展した。

芦ノ湖やひときは高き秋の富士

The Lake Ashinoko,
The autumnal Mt. Fuji
stands out
high above.

あしのこや ひときわたかき あきのふじ

 箱根神社を参拝した後、元箱根のバス停に引き返し、国道1号線を箱根方面に200mほど歩くと箱根神社の一の鳥居に至る。更に進むと左手に旧東海道杉並木(国史跡)があり、箱根恩賜公園まで約500mほど続いている。その西に箱根関所がある。
 箱根関所は、茅葺きの江戸口御門と京口御門で仕切られ、門の中・芦ノ湖側に役人の控える大番所(おおばんしょ)と上番休息所(かみばんきゅうそくしょ)、山側に足軽番所と遠見番所があった。江戸口と京口の各門の外には、関所へ入る人の溜り場があり、千人溜りと呼ばれた。

芒原風も息する銀穂波

The meadow
of Japanese pampas grass,
The wind also breathes
waving the silver heads.

すすきはら かぜもいきする ぎんほなみ

 仙石原は、箱根カルデラ北西部に広がる標高650m前後の高原である。
  台ケ岳の裾野に広がる仙石原は、千石の米の収穫を願って名付けられたが、生えてきたのはススキばかりなので、ススキの名所になってしまったという。ススキの草原を維持するために、早春には山焼きが行われる。夏にはグンと伸びた緑の葉が風にうねり、秋には陽差しを浴びて金や銀に穂波が輝く。

スイッチバックですれ違い/箱根登山電車

スイッチバックですれ違い

拡大写真(1250x1400)355KB

真白き富士の嶺

真白き富士の嶺

拡大写真(1400x1050)322KB

昼なお暗き坂道/箱根杉並木

昼なお暗き坂道

拡大写真(1050x1400)330KB

元箱根の木々の間から見える富士山

元箱根の木々の間から見える富士山

拡大写真(1400x950)269KB

霊峰・富士の山

霊峰・富士の山

拡大写真(1600x1200)283KB

ススキのハーモニー/箱根・千石原

ススキのハーモニー

拡大写真(1600x1200)394KB

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2005年11月12日(土)

岩山の裾を飾りし黄葉もみぢ

Autumnal tints
of yellow leaves
decorating the foot
of the rocky mountain.

いわやまの すそをかざりし きばもみじ

 晩秋のカナディアン・ロッキー。裾から針葉樹林の緑・落葉松の黄・雪の白の三色に彩られた紅葉は「三段紅葉」といわれる。
 本格的な装備をして高山に入らない限り、なかなか見ることができないが、ロッキーではバスの窓から三段紅葉を見ることができるのが素晴らしい。

黄葉のロッキー冬景色 2005.11.1

黄葉のロッキー冬景色

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2005年11月2日(水)

木漏日の宮相撲はや四百年

The ritual sumo match
already passed
four hundred years
under the sun
streaming through
the leaves of trees.

 2005年10月20日(木)千葉県船橋市に鎮座する船橋大神宮の奉納相撲を見に行った。四百年前の江戸時代から続く伝統の宮相撲は、戦後落ち着きを取り戻した昭和25年(1950)に再開され、今年で55年目になるという。
 今年も気合いが入った取り組みが続き、土俵の下に転落したり、脇腹を打ってうずくまる選手が出るなど、エスカレート気味である。一番勝負のあと、勝ち抜き勝負に入り、それなりの賞金が出ることもあって、息つく暇もなく、次々と元気の良い対戦が繰り広げられた。

をさな児を組ませて始む宮相撲

The ritual sumo match
began
with a match
of little children.

  地元漁師の子供たちが家康に相撲を取って見せたという故事により、奉納相撲の最初には、こども相撲が奉納される。
 今年も幼児が裸足になって土俵にあがり、鳶(とび)のおじさんたちの介添えを受けて、相撲を奉納した。

 秋日和金一封の勝名乗り

Fine autumn day,
Declaration of victory
with a prize of money.

 個人戦の一番勝負。一度の対戦で勝敗が決まり、勝者には金一封が与えられる。のし袋には一勝につき千円が入っているが、連勝するとそれなりに加算される。選手は何度も取り組みができるので、賞金稼ぎの楽しみがある。

 宮相撲優勝決めるはたき込み

The ritual sumo match;
The slap-down
brought him the championship.

 個人戦。強烈なはたき込みにより東方が勝ち、トロフィーやカップを手にした東の三役が事務局のカメラにおさまった。

 神宮に相撲甚句の名調子

Nice tune
of the sumo song
at Shinto shrine.

 試合の中休みで、恒例の相撲甚句の披露があった。千葉相撲甚句会の法被を着ている人たちは、大納川相撲甚句会の人たち。着流しの人は師匠の大納川さんで、知る人ぞ知る相撲甚句の名人だという。

宮相撲優勝杯の軽々と

The ritual sumo match,
The champion
holds the cup
very lightly.

 今年から始まった団体戦。副将戦までの結果、二勝二敗とお互いに譲らず、優勝の行方は最後の大将戦に持ち込まれた。
 観客が固唾を呑んで見守る中、西方の投げ技が見事に決まり、習志野自衛隊チームが団体戦を制した。
 奉納相撲執行委員長の森晄一さんから団体優勝の習志野自衛隊チームに優勝杯と表彰状、各選手に記念品が授与された。

宮相撲胴上をして仕舞ひけり

The ritual sumo match,
They picked a man up
and tossed him
into the air
and finished the game.

 表彰式の後、選手全員が土俵に上がり、手締式が行われたあと、委員長が宙に舞い、今年の奉納相撲が終わった。
 去年の奉納相撲は台風のために延期されたため、取材できなかった。一年後のこの日、秋晴れに恵まれ、1,380枚、2,300MBを撮影し、先日、発表することができた。

船橋大神宮奉納相撲 2005.10.20

船橋大神宮奉納相撲

パノラマ写真(2060x800)361KB

投げの打ちあい

投げの打ちあい

拡大写真(1200x900)236KB

勝負に勝って嬉しい金一封

勝負に勝って嬉しい金一封

拡大写真(1200X900)297KB

徳俵の踏ん張り

徳俵の踏ん張り

拡大写真(1400x1050)304KB

相撲甚句を聞く力士たち

相撲甚句を聞く力士たち

拡大写真(1400x1050)313KB

団体優勝の習志野自衛隊チーム

団体優勝の習志野自衛隊チーム

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2005年10月10日(月)

朝寒や見知らぬ山の一万尺

Cold morning,
Three thousand meters
the strange mountain.

 2005年9月30日から10月7日までの8日間、家内と二人でクラブツーリズムのツアーに参加し、カナダに旅した。バンクーバーから始まる全行程は、これまでに経験したことがないほどの好天に恵まれ、ロマンと感動の素晴らしい旅を全うすることができた。
 

いにしへの氷河の水を飲み干しぬ

I gulped down
the water
of ancient glacier.

 
 コロンビア大氷原を擁するアサバスカ氷河の入口に着いたときには、晴天となり、ロッジの二階で昼食後、韓国のツアーグループと共にシャトルバスでアサバスカ氷河に行き、雪上車に乗り換えて氷河に降り立ち、クレバスに近寄らないように注意しながら、つかの間の氷上散策を楽しんだ。

遠く来て踏みし氷河の幾万年

After a long trip,
I set foot
on the glacier
of eternity.

 エメラルド氷河の削る湖の色

Emerald,
the color of the lake
with rock flour
the glacier eroded.

エメラルド ひょうがのけずる うみのいろ

 白馬車の花嫁の微笑残る秋

Smile of the bride
on a horse-drawn
 white carriage,
late in the fall.

はくばしゃの はなよめのえみ のこるあき

 翌日、早起きして、ホテルの前に出ると、素晴らしい朝焼け(モルゲンロート)が見られた。まるで火事のように赤く染まっており、壮大な大自然の営みを目のあたりにして大いに感動した。夢中で撮影しているうちに色が褪せ、間もなく消えてしまった。

 岩山の峰くれなゐに今朝の秋

Deep red
the ridges
of rocky mountains,
This autumnal morning.

 モントリオール北部に広がるローレンシャン高原は、標高1000m前後の山々が連なり、数千、数万ともいわれる大小の湖沼が点在する高原地帯である。スキー用のゴンドラに乗ってトレンブラン山頂まで上がり、ツアー弁当を食べながらローレンシャン高原の見事な紅葉を楽しんだ。

果てしなき大地を包む紅葉かな

Autumn leaves
wrapping
the boundless earth.

 翌日専用バスに乗り、メープル街道を約4時間走ってローレンシャン高原と並ぶカナダの紅葉の名所アルゴンキン州立公園に行った。

うねりゆく原生林の照紅葉

Bright autumn leaves
of the virgin forest
undulating.

 カナダの手つかずの自然が残るアルゴンキン州立公園はオンタリオ州で最も歴史のある公園で、東京都の3.5倍の広さがあるという。人口3000万人のカナダは、日本の27倍の広さがあり、ロシアに次ぐ世界第二位の広大な国なので、驚くに値しない・・・と、少々やけっぱちになる。(^^;

果てしなき紅葉の海に分け入りぬ

I went into the boundless sea
of colored leaves.

 こゝでバスを降り、1時間ほど紅葉樹林の中をアウトルックという巨大な一枚岩の展望台まで往復した。一行は往復の山道を汗だくで行進し、さまざまな色に染められた楓の散り紅葉を拾いながら紅葉狩りを楽しんだ。

大岩に立ちてパノラマ紅葉山

Standing up on the big rock,
the panoramic mountains
 covered with maple trees.

おおいわに たちてぱのらま もみじやま

 アルゴンキン州立公園の紅葉狩りを終え、首都トロントに一泊。ツアー最終日の翌日も爽やかな秋晴れに恵まれ、専用バスで2時間、ナイアガラフォールズ市に入り、ナイアガラ瀑布(ナイアガラの滝)を見物した。

大地削く滝の轟音ナイアガラ

Niagara
the roaring sound
of the falls
eroding earth.

だいちさく たきのごうおんる ないあがら

 ナイアガラの滝は、1678年にフランス人宣教師に発見されて以来、観光化され、毎年、世界中から観光客が集まる。先住民がつけたナイアガラ「雷鳴のとどろく水」という名の滝は、やはり先住民の言葉で「美しい水」という意味のオンタリオ湖に注ぎ、やがてセントローレンス川となり、沿岸のメープル街道の大自然の生命を育んでいる。

轟音も頭に浴びる滝見船

The fall watching boat
bathing also
the thundering sounds
on heads.

ごうおんも あたまにあびる たきみぶね

ポンチョ着て直下に迫る滝見船

Wearing ponchos,
the watching boat
approaching
right under the falls.

 ナイアガラ瀑布の観光では、霧の乙女号に乗ってカナダ滝の直下に行き、滝の飛沫を浴びながら見物するクルーズに人気がある。乗船料を払うと薄いビニール製のポンチョがもらえるので、雨具の用意は不要である。

大地裂け怒濤の如き滝飛沫

Split the earth,
the falls splashing
like surging waves.

だいちさけ どとうのごとき たきしぶき

 アメリカ滝は、カナダ滝と比べると小さいが、それでも落差56m、幅320mで、巨大な白壁のような姿をしている。

冬景色のボウ・レイク(カナディアン・ロッキー)

冬景色のボウ・レイク(カナディアンロッキー)

パノラマ写真(2830x768)288KB

 最初のボウ・レイクは我々以外にツアー客は来ておらず、貸し切り状態という幸運に恵まれ、到着した瞬間にパッと視界が晴れ、新雪を踏みながら湖畔を散策したが、夜来の降雪にすっかり冬景色となった雄大な景観に感動した。
 

アサバスカ山(3491m)とコロンビア大氷原

アサバスカ山(3491m)とコロンビア大氷原

パノラマ写真(3280x900)501KB

雪上車に乗ってアサバスカ氷河の散策

雪上車に乗ってアサバスカ氷河の散策

パノラマ写真(3380x1200)568KB 

エメラルドに輝くレイク・ルイーズ

エメラルドに輝くレイク・ルイーズ

パノラマ写真(3830x800)480KB

白い馬車に乗った花嫁(バンフ)

 

記念撮影する新郎新婦(バンフ) 

白い馬車に乗った花嫁(バンフ公園) 記念撮影する新郎新婦

拡大写真(1400x1050)307KB

拡大写真(1600x1200)448KB

キャンモアのモルゲンロート

キャンモアのモルゲンロート(カナディアンロッキー)

パノラマ写真(4150x1024)525KB

紅葉のローレンシャン高原(トレンブラン山頂からの眺望)

紅葉のローレンシャン高原(トレンブラン山頂からの眺望)

パノラマ写真(2785x768)454KB

 ケベックシティからモントリオール、トロントを経由し、セントローレンス川に沿って西から東に走るメープル街道は、日本の旅行会社が名付けて定着した観光道路で、ナイアガラまで800kmに及ぶ。

燃えるような紅葉のメープル街道

 

メープル街道を行く

燃えるような紅葉のメープル街道(オンタリオ州) メープル街道を行く

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黄葉樹林の森林浴

 

さまざまな色の散り紅葉 

黄葉樹林の森林浴(アルゴンキン州立公園) さまざまな色の散り紅葉

拡大写真(1200x900)432KB

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水平線まで続く見事な紅葉(アルゴンキン州立公園) 2005.10.4

水平線まで続く見事な紅葉(アルゴンキン州立公園)

拡大写真(1600x768)259KB 

ナイアガラ瀑布の全貌(ナイアガラフォールズ市) 2005.10.5

ナイアガラ瀑布の全貌(ナイアガラフォールズ市)

パノラマ写真(2360x1050)440KB

カナダ滝を観覧する霧の乙女号 2005.10.5

(ナイアガラフォールズ市)

パノラマ写真(2070x900)230KB

滝の直下に来た霧の乙女VII世号

滝の直下に来た霧の乙女VII世号(ナイアガラフォールズ市)

拡大写真(1600x1200)309KB

アメリカ滝を観覧する霧の乙女号 2005.10.5

アメリカ滝を観覧する霧の乙女号

パノラマ写真(3000x1200)445KB

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2005年9月17日(土)

白玉を結びて蓮葉動かざる

A leaf of lotus
keeps still,
A white drop of dew
emerged on it.

しらたまを むすびてはすば うごかざる

鎌倉・鶴岡八幡宮源平池

未開の蓮華

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2005年9月11日(日)

金剛の神輿深川天下一

The portable shrine of Fukagawa,
decorated with diamonds,
beyond compare.

こんごうの みこしふかがわ てんかいち

 昨日、富岡八幡宮の例大祭・深川八幡祭(深川祭)の神輿連合渡御を激写した「わっしょい!深川祭」(完成版)をアップした。7頁65枚の大作となってしまったが、それだけ祭の中味が多彩で感動的だったからだと思う。

▲▲▲

 2005年8月12日(金)から15日(日)の間、富岡八幡宮例大祭が開催され、14日(土)は最大のイベントである神輿連合渡御が行われた。本祭りが3年毎に開催されるこの祭りは、古くから深川八幡祭(深川祭)と呼ばれ、江戸三大祭りの一つに数えられてきた。江戸時代から「神輿(みこし)深川、山車(だし)神田、だだっぴろいは山王様」といわれ、神輿祭(みこしまつり)として名を馳せてきた。

 夏祭翳す花笠木遣唄

Summer festival,
Kiyari song
 of the scaffolding builder
shading his head
 with a flower hat.

なつまつり かざすはながさ きやりうた

 
  江戸時代、深川に屋敷があった豪商・紀伊国屋文左衛門(きのくにや・ぶんざえもん)から八幡造り・神明造り・春日造りの三基三様の神輿が奉納され、その絢爛豪華な神輿が評判となって「みこし深川」と云われるようになった。
 紀文の三基の神輿は惜しくも大正12年(1923)の関東大震災で全て灰燼(かいじん)となり、以来、御本社神輿の復活は深川っ子の悲願であったが、平成3年(1991)と平成9年(1997)に、それぞれ一の宮と二の宮の神輿が奉納され、日本最大の黄金神輿が出現した。

 ワッショイと神輿練りゆく隅田川

With cries of "Wasshoi!"
portable shrines
parade at Sumida river.

 今年は三年に一度の本祭り。絶好の祭り日和に恵まれ、54基の町内神輿が力水に濡れ鼠になりながら、終日「わっしょい!わっしょい!」と威勢の良い掛け声と共に歩行者天国となった氏子町内の車道を練り回った。

不動尊神輿に阿迦を浴びせかけ

Fudoson,
dousing the portable shrine
with sacred water.

ふどうそん みこしにあかを あびせかけ

 深川祭は都内一の規模を誇る水掛祭である。神輿が来ると、待ちかまえていた氏子たちが一斉にバケツ、ホースを持ち出して、大変な勢いで水を掛ける。途中で見てきたように、トラックの荷台にビニールシートを敷いて簡易水槽をつくり、何人もがバケツで神輿や通行人に大量の水を浴びせかけるポイントがあちこちに用意されている。
 大きな通りには消防車が待機しており、神輿がやってくると、目いっぱいに水を噴き上げ、まるで集中豪雨のように神輿や担ぎ手に大量の水を降りかける。

江戸っ娘の法被鉢巻祭髪

Her happi coat,
head band,
and festival hair
of downtown Tokyoite.

えどっこの はっぴはちまき まつりがみ

 神輿は、御神酒所前など要所要所でストップし、神輿を練り上げる。深川不動前も重要なスポットであるらしく、容赦なく水が浴びせかけられる中で、濡れ鼠になりながらも神輿が差し上げられた。

神輿舁く笑顔の女の乱れ髪

Unkempt hair
of the smiling girl
carrying a portable shrine
on her shoulder.

みこしかく えがおのひとの みだれがみ

 祭りの掛け声は「ワッショイ!」だと思っていたが、神田祭や三社祭など東京の祭りは「セイヤッ」に変質してしまっている。嬉しいことに、この深川祭は、日本の伝統の掛け声である「ワッショイ!」を守っている。
 ただし、アクセントは、「ワッ」ではなく、「ショイ」の方にあるので、少々違和感を感じる。祭りは「わっしょい」だと強く主張されたのは2005年5月に97歳で帰幽(きゆう)された鐵砲洲稲荷神社の故中川正光名誉宮司。同社のホームページに 和し背負へ(ワッショイ) という見出しで紹介されている。

棒端の祭褌朱一本

Festival fundoshi loincloth
of the chief carrier,
a sash of crimson.

ぼうばなの まつりふんどし しゅいっぽん

 駒番十九の枝川(えだがわ)の神輿では、堂々と尻からげして赤褌を見せている棒端(ぼうばな)がいた。棒端は担ぎ棒の先端に居る舵取り役で、担ぎ手の兄貴分が担当する。深川にもまだ粋な江戸っ子が健在である。
  正午に永代橋を出発した神輿は、駒番順に八幡宮前に着き、祭神に神輿練りを披露した後、それぞれの町内に戻る。深川祭のメインイベントである神輿連合渡御。その中の最も晴れがましい舞台が最後の八幡宮前である。宮前では、各町会の担ぎ手たちが力を振り絞って神輿を練り上げる。神輿練には、揉み(上下に動かす)・差し(頭上に掲げる)・放り(上に放り投げる)があり、神輿が波のように動くのは見事である。中でも「放り」は重量物を投げ上げる大変危険な技だが、日頃の練習の成果を見せようと、「放り」を披露する神輿がかなりあった。

一の宮神輿の黄金の鳳凰/富岡八幡宮

一の宮神輿の黄金の鳳凰/富岡八幡宮

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自慢の木遣唄の披露

自慢の木遣唄の披露

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高層ビルが建つ佃島(永代橋下流)

高層ビルが建つ佃島(永代橋下流)

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成田山・深川不動前の神輿差し / 駒番八:東陽二

成田山・深川不動前の神輿差し / 駒番八:東陽二

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後ろ姿

撮影:大庭靖雄さん

女の神輿 / 駒番九:東陽三

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 撮影:大庭靖雄さん

赤褌の棒端 / 駒番十九:枝川

赤褌の棒端 / 駒番十九:枝川

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 太陽が燦々(さんさん)と照りつけるなか、全行程8.2kmの長丁場を練り歩き、八幡宮前の檜舞台で最後の神輿練りを終えると、氏子たちに安堵の表情が広がった。この後、神輿は更に東進し、それぞれの町内に戻っていった。
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2005年9月3日(土)

夕涼し爺のふんどし孫も締め

Cool evening,
The grandson
also wearing
grandpa's fundoshi.

 fundoshi: Japanese T-back loincloth

庭花火そろひのふどし爺と孫

Toy sparklers at garden,
Grandpa and grandson
wearing
same fundoshi loincloth.

百科事典「ふんどし」の解説にリンク!

ウィキペディア:「ふんどし」

 最近、フリー百科事典ウィキペディアというのが出てきた。色々な検索でこの辞典に行き着くことがしばしばある。この事典はinternetに公開された無料の百科事典である。
 ウィキペディアには「ふんどし」に関する多彩な解説が載せられている。「外部リンク」という項目に「ふんどし」に関するサイトが紹介されており、何と「ふんどし談義」という見出しで当サイトの ふんどし談義 がリンクされていた!

 

ふんどしの子  
trimrnd   様より  ふんどし談義
 私、褌暦は長い(?)ものでして、かといってそれほどたいしたきっかけではなく、幼少の頃に祖父がたまに締めていた、いわゆる六尺に興味を示し、「自分もほしい!」と駄々をこねて以来、その存在を知っているという程度のものです。
 夏の夜には縁側で六尺一丁で涼んでいる横で、孫の私が同じく六尺姿でアイスクリームを食べたり花火をしたり、といった具合で過ごしていたことを思い出します。
 お便り有り難うございました。子供の頃、夏の縁側でお爺さんと一緒に六尺褌を締めて夕涼みしておられたという話、興味深く拝読しました。三つ子の魂百までといわれるように、子供の頃の環境が大きく影響することは間違いありません。 和田



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2005年8月26日(金)

八重葎阿闍梨の谷の阿迦井かな

Thick weeds,
The well of fresh water
at the valley
of Ajyari priests.

やえむぐら あじゃりのたにの あかいかな

 比叡山延暦寺(ひえいざん・えんりゃくじ)は、西に京の都、東に琵琶湖を望む世界文化遺産である。2005年8月11日(木)、前日大阪で一泊し、朝6時起きして比叡山(叡山)を訪ねた。
無動寺谷は、はぐれ谷とも呼ばれるように殆ど人影を見ない。参道の無動寺坂を1kmほど下ると、左手に阿迦井がある。行者(ぎょうじゃ)が明王堂の本尊・不動明王に捧げる阿迦(あか 清水)を取る井戸である。更に100mほど進むと、回峰行の根本道場である明王堂(みょうおうどう)に至る。

 蓮の花聖観音の立ち姿

The lotus flower,
The holy Goddess of Marcy
standing in a graceful figure.

はすのはな せいかんのんの たちすがた

 
 横川(よかわ)は叡山三塔の中で最奥の比叡山北端に位置し、大原に近いところにある。無動寺谷ほどではないが寂しいところである。
 横川に入って最初に見えてくるのが朱塗りの舞台造りで知られる横川中堂で、嘉祥元年(848)、円仁が根本観音堂として創建したものである。優雅な姿の本尊・木造聖観音立像は平安時代の作といわれ、国の重要文化財に指定されている。

夏衣行者草鞋の大師堂

Summer kimonos,
Ascetic's straw sandals
at the temple of  Daishi.

なつごろも ぎょうじゃわらじの だいしどう

 元三大師堂(がんざんだいしどう)は、古くは定心房(じょうしんぼう)とも云われ、天台宗中興の祖といわれる慈恵大師良源(元三大師)の住房の跡をついだもの。はじめは弥勒菩薩を本尊としたが、現在は元三大師の画像を本尊にしており、元三大師堂、俗に「横川のお大師さん」と呼ばれる。元三とは慈恵大師の入寂が正月三日だったことによる。
 正面が本堂。左の僧坊に回峰行で使われた草鞋がぶら下がっている。おみくじ発祥の寺としても知られる。

 釈迦堂の屋根古の夏の空

The temple of Buddha,
The roof
of long history
under the summer sky.

しゃかどうの やねいにしえの なつのそら

 西塔(さいとう)は静寂な自然の中で座禅に集中できる環境が整っていることから、比叡山の主要な修業施設が置かれている。
 にない堂から釈迦堂の前庭に落ち込むような急な坂道から見下す釈迦堂は、いにしえの大屋根が杉木立に調和し、何度見ても飽きない。蟻のように見える人間と比べると本当に大きな建物で、悠久の歴史を感じる。釈迦堂は転法輪堂(てんぽうりんどう)ともいい、天台建築様式といわれる風格を備えた堂々たる建物で、平安初期に創建された。現在の建物は織田信長による焼き討ち後、豊臣秀吉が園城寺の弥勒堂を移して手を加えたもので、比叡山の中では最古の建物である。

菩提樹の影深ふして風涼し

Deep
is the shadow
of linden tree,
How cool the breeze.

ぼだいじゅの かげふこうして かぜすずし

  延暦寺正門から参道を進むと、最初に論義の道場である大講堂がある。大講堂の奥の石段の坂を已講坂(いこうざか)という。学問を究めた僧侶の階位で、最高の探題の次が已講(いこう)。五年に一度大講堂で行われる法華大会の講師をつとめる。
 大会のため入堂する際、已講だけが問答往復の想をねりながらこの坂を登り、菩提樹の元で意を決して入堂するという。釈迦が菩提樹の下で悟りを得た故事に習うものという。

法灯の光仄かに夏の昼

The sacred lights
of lanterns
dim
at summer noon.

ほうとうの ひかりほのかに なつのひる

 已講坂(いこうざか)を下ると左手に根本中堂が見える。現在の建物は、信長による延暦寺焼討ち(元亀の法難)の後、寛永19年(1642)に徳川家康によって再建された銅板葺き入母屋造りで、幅37.6m、奥行23.9m、(間口11間・奥行き6間)、屋根高24.2mの大建築である。昭和28年(1954)国宝に指定された。
 根本中堂・内陣の須彌壇 (しゅみだん)の奥の厨子(ずし)の中に、最澄が自ら彫り上げたといわれる本尊・秘仏薬師如来が安置されている。その前に三体の吊り燈籠が横に並べられ、和蝋燭(わろうそく)の仄かな明かりを放っている。日中は外から差し込む光線が強く、火が点っているとは思えないほどに微かな明かりである。これが最澄以来守り継がれてきた「不滅の法灯」である。

朱燃ゆる堂塔今日の暑さかな

The burning crimson
of pagoda and temple,
How hot today.

しゅもゆる どうとうきょうの あつさかな

 大講堂から西に150mばかり行った小高い一角に戒壇院があり、更に西に進むと長い石段があり、その上に法華総持院の阿弥陀堂と東塔(とうとう)が建つ。

無動寺坂の阿迦井/無動寺坂

無動寺坂の阿迦井/無動寺坂

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横川中堂の本尊・聖観音にお参りする夫妻/横川

横川中堂の本尊・聖観音にお参りする夫妻/横川

拡大写真(1600x1160)207KB

元三大師堂(四季講堂)/横川

元三大師堂(四季講堂)/横川

拡大写真(1400x1050)342KB

堂々たる風格の釈迦堂/西塔

堂々たる風格の釈迦堂/西塔

拡大写真(1600x1200)396KB

己講坂と仄かに香る菩提樹/東塔

己講坂と仄かに香る菩提樹/東塔

拡大写真(1200x900)435KB

巨大な根本中堂/東塔

巨大な根本中堂/東塔

拡大写真(1600x1200)394KB

東塔と並ぶ阿弥陀堂/東塔

東塔と並ぶ阿弥陀堂/東塔

拡大写真(1600x970)258KB

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2005年8月20日(土)

白蓮の大輪ひとつ平家池

Heike pond,
A large flower
of white lotus.

びゃくれんの だいりんひとつ へいけいけ

 蓮の花は、最初の日の朝蕾の先端が少し緩んで少し咲き、直ぐに閉じてしまう。次の日はもう少し開いてまた閉じる。次の日はもう少し。
 開いて閉じてを繰り返して4日目に大きく開花したあと、散ってしまうという。蓮の花はとてもはかない。美人薄命、人生の諸行無常を象徴しているようでもある。

大輪の白蓮(鶴岡八幡宮平家池)

大輪の白蓮(鶴岡八幡宮平家池)

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2005年8月15日(月)

宮前の波打つ神輿練り比べ

Lifting competition
of portable shrines,
waving it
in front of the shrine.

みやまえの なみうつみこし ねりくらべ

 2005年8月14日(日)、東京都江東区富岡に鎮座する富岡八幡宮例大祭の連合渡御が行われた。古くからこの祭は深川祭と呼ばれ、江戸三大祭りの一つに数えられてきた。江戸時代から「神輿深川、山車神田、だだっぴろいは山王様」といわれているように、神輿祭りとして名を馳せてきた。
 

 担ぎ手の汗一升の法被かな

Mikoshi carrier's
happi coat
wet with sweat
of two liters.

ぼうばなの あせいっしょうの はっぴかな

 
 今年は三年に一度の本祭り。絶好の祭り日和に恵まれ、54基の町内神輿が力水に濡れ鼠になりながら、終日「わっしょい!わっしょい!」と威勢の良い掛け声と共に、歩行者天国の車道を練り回った。
 祭り衣装は、法被にハンダコ姿。殆どの町内が衣装統一をはかり、ふんどしを禁じているという。残念に思っていたが、堂々と尻からげして赤褌を衆目に晒している人がいた。深川にもまだ粋な江戸っ子が健在である。

濡れ鼠永代橋の神輿舁き

Getting wet
like rats in a shower,
lift up a portable shrine
on Eitai-bashi bridge.

ぬれねずみ えいたいばしの みこしかき

 
 祭りの掛け声は「ワッショイ!」だと思っていたが、東京の祭りは「セイヤッ」に変質してしまっている。嬉しいことに、この深川祭だけは日本伝統の掛け声「ワッショイ!」を守っている。ただし、アクセントは、「ワッ」ではなく、「ショイ」の方にあるので、少し違和感を感じた。
  深川祭は別名「水かけ祭り」といわれるだけあって、氏子たちは力水を頭から被ってビショビショになりながら神輿を担いでいた。水でも掛けてやらないと暑くてやってられないからだろう。私もペットボトルを二本空にしたが、暑くて倒れそうだった。(^^;

 深川の水迸る夏祭

Downtown Fukagawa,
Water splashing
at the summer festival.

ふかがわの みずほとばしる なつまつり

 日中、4時間にわたり、暑い夏の祭典を激写し、大量の画像を切り取ってきた。本日、とりあえず速報版を作成した。後日、正規の作品が完成するまで、江戸下町の威勢の良い夏祭りの雰囲気を味わって頂きたい。

夏祭翳す花笠木遣唄

Summer festival, Kiyari song shading
his face with flower bamboo hat.

なつまつり かざすはながさ きやりうた

神輿舁く笑顔の女の乱れ髪

不動尊神輿に阿迦を浴びせかけ

神前で宙に舞う神輿 / 駒番十三:新川一南

神前で宙に舞う神輿 / 駒番十三:新川一南

拡大写真(1400X1050)408KB

気合いの神輿 / 駒番七:東陽一

赤褌の棒端 / 駒番十九:枝川

拡大写真(1200X840)341KB

隅田川に架かる永代橋の神輿差し / 駒番三:石島

隅田川に架かる永代橋の神輿差し / 駒番三:石島

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力水の降り注ぐ中を行く神輿 / 駒番八:東陽二

力水の降り注ぐ中を行く神輿 / 駒番八:東陽二

拡大写真(1400X1050)418KB

棒端の祭褌朱一本

The mikoshi chief porter,
wearing a festival loincloth of red sash.

ぼうばなの まつりふんどし しゅいっぽん

★彡 日本初の写真俳句 ★彡

. 俳句「海の風景」文頭

東京 2005年8月15日  二年前の盆休みに句集のコメントを記載してもう2年経つ。今日、300句を超えたため、一集を50句単位にしているので、第七集を追加した。最近は、毎日100人前後のゲストがあり、俳句も手を抜けなくなった。五年間で5万件を超え、リピーターも増えている。フォトギャラリーに説明文を加え、BGMを設定し、そして俳句を挿入するという作業は、大変だが、馴れてしまうと結構楽しいものだ。

 下手な俳句も、たまには自己満足できるものが増えてきた。何より、英訳を施すことで、俳句の意味がより鮮明になり、深みを増してくるように思う。英訳も最近はコツを覚え、どう訳して良いか分からないようなことはなくなった。英訳できないような句はあり得ないし、あったとすればそれは悪首なのだろう。俳句に写真と英訳をつけ、解説する。このような構成の句集は私以外には存在しない。

 「海の風景」というタイトルも、陸に上がった河童となってしまった今では、ふさわしくないかも知れないが、せめて、カバー写真だけでも海の風景を入れて続けていきたいと思う。どこまで続くか分からないが、「継続は力なり」を信じて、やれるところまでやってみたい。

東京 2003年8月16日
 8月の盆休みで日本列島は里帰りのシーズンだ。今週は会社全体が夏休みなので、私も休みを取っているが、東京は雨続きで、外出ができない。一日中、家の中で過ごしている。お陰で、未編集の作品を数本、一気に仕上げてアップすることができた。また、これまでの作品に手を加えたりして、時間を有効に使っている。

 
俳句「海の風景」は、50句を束ねてアップしており、既に第4集に入っている。今年の4月に神戸から東京に転勤となり、海の句が殆どなくなってしまった。タイトルを修正しようかとも考えたが、既に2年を超えるシリーズとして定着しており、タイトルは従来のままとすることにした。

 世界の旅の写真館としてWa☆Daフォトギャラリーはこれからも歩み続けてゆくが、それとともに、この俳句も続けてゆきたい。そして、英訳と写真とをあわせて添えてゆく。このような試みは私しかやっていないと思う。かなり骨の折れる作業であるが、やる価値はあると思う。

神戸 2002年8月11日
 暑い夏が続いている。昨日は夏休みの帰省ラッシュのピークを迎えた。おかげさまで、Wa☆Daフォトギャラリーも無事に二周年を迎え、毎月一万件のアクセスをいただけるサイトに成長した。一周年記念として始めた俳句「海の風景」も未だに続いており、継続は力なりで遂に百句を超えてしまった。読み返してみると、駄作もあるが、なかなか良い句だと自慢したくなるような作品もある。

 徒然日記を書くごとに折々の俳句を挿入し、それを俳句「海の風景」に写し、英訳と解説文を加えてきた。この作業もかなり大変だが、何とか続けてきた。俳句は本来のフォトギャラリーとは必然性のないコンテンツではある。しかし、映像と17文字の言葉の違いこそあれ、情景を写し取ることには違いがない。むしろ情報過多の映像より、シンプルな文字の方が味わい深いこともあるのではないだろうか。私の拙句をそれなりに楽しみにして下さる読者もおられるようで、励ましのmailをいただくと、止められなくなる。写真の方も風景写真から始まって祭りや花の写真まで手を広げてビッグサイトになってしまったが、今更引き返すこともできない。これからも情熱と体力の続く限り、現在のコンセプトで進んでいきたい。

神戸 2001年7月29日 平成13年4月1日、広島から神戸に赴任。俳句は、相変わらず月に一回うつみ会に7句を投句し、高橋三洋子先生の添削と講評を受けている。いわば通信教育という形で続いており、先生のご厚意に感謝申し上げる。

 昨年7月から個人のホームページ・Wa☆Daフォトギャラリーを始めて1年余りになる。アクセス13,000件を突破し、すっかり軌道に乗ってきた。そこで一周年記念として、これまで徒然日記の冒頭に折々の俳句を載せてきたので、それを集めて、俳句「海の風景」というタイトルにまとめ、それに写真とコメントを付けてみた。また俳句の英訳もつけた。英訳にも意訳が入り、イメージの広がりが期待できる。

 まだまだ素人の域を出ていないが、当ホームページのビジターに海の素晴らしさや季節感などを画像と同様に感じとっていただければ有り難い。わずか17文字でイメージ(画像)を表現できれば幸いだ。これまで海で仕事をしてきた経験を生かし、海の風景を一幅の絵のように切り取ってみたい。これが作者のテーマでありコンセプトである。ただ、海の句に限定したわけではないので、折々の身近な風景を適宜織り込んでいきたい。

パノラマの神戸の港春霞

風光る館の空に風見鶏

Panoramic view
of Port Kobe
in the spring haze.

A weathercock on the roof
under sky
with a glistening wind.

広島 2000年4月23日 平成12年4月1日、函館から広島に赴任した。友人から勧められ、俳句同好会「うつみ」に入会、月一の例会に出ることになった。仕事の合間を見て俳句づくりに専念する毎日が始まった。稚内在任中から俳句を創作していたので、ある程度の自信があるが、句会に出席し、先生に講評を仰いだり、添削を受けるのは初めてである。少し緊張するが、楽しみながら自然流で俳句をつくりたい。先生の俳号は高橋三洋子で、正岡子規の弟子である高浜虚子の流れを汲むという。種田山頭火のような自由律の俳句ではなく、古典派ともいうべき俳句で、キチッとした季語が必要であり、自然で平易なものでなければならないと教わった。

白藤や水面に鯉の浮き沈み

草鞋揺る仁王門より遍路発つ

Carp sink and float
to the surface
under white wisteria.

Pilgrims started
 thorough Deva gate
on which straw sandals swinging. 

稚内 1994年3月26日 平成6年は吹雪で明けた。日本最北端の地・稚内市に来て一年足らずであるが、現在貴重な冬の体験を積みつつある。窓の木枯らしを聞きながらテレビで正岡子規のドキュメント・ドラマを見ていたら、ふと、この稚内市を中心とした宗谷の出来事を点描してみたら面白いのではないかと思った。今まで俳句などというのは創ったことがないが、挑戦するのも楽しいのではないか。稚拙ではあるが、北国の思い出をファイルする趣旨で詠んでみたところ、アッという間に百首を越えてしまった。思ったより簡単である。粗製濫造気味ではあるがこれからも続けたい。俳号は日本最北端の地にちなんで北舟とした。

正月や昆布拾いの海人ふたり

流氷の接岸告げる尾白鷲

Two fishermen
pick up kelp
on New Year's Day.

A white-tail eagle signals
the arrival of drift ice
to the coast.

日本伝統俳句会 現代俳句協会 インターネット俳句会 俳句センター 帆船 俳句庵 see haiku here

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