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コロンビア大氷原 Columbia Icefield
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標高2,030mのサンワプタ峠を越えるとジャスパー国立公園に入り、更に北上すると左手にアサバスカ氷河が見えてくる。その奥に北極を除けば北半球最大を誇る広さ325km2(小豆島の約2倍)のコロンビア大氷原がある。この大氷原は1898年スタットフィールド探検隊のノーマン・コーリーとハーマン・ウィリーによって発見された。 |
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1982年にアラスカのマッキンリー Mt. Mckinley 6,149m で消息を絶った(氷河のクレバス*に落ちたのではないかといわれている)冒険家・植村直己さんが世界で初めてコロンビア大氷原の単独人力横断に成功した。 |
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*クレバス crevasse :雪または氷河の流動に伴って氷河の上にできた裂け目。 |
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パノラマのコロンビア大氷原 |
画面のどこかをポイントすると地名が現れます。 |
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コロンビア大氷原の中で一番氷の厚いところは365mあり、年間7〜10mの積雪*により新しい氷が補充される。過去4回の氷河期**を経て生成されてきた氷の重みで氷原を取り囲む山の間から6つの氷河が流れ出ている。 |
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*積雪:30mの積雪で厚さ3mの氷ができるといわれる。
**氷河期:一般に200万年前から1万年前。 |
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コロンビア大氷原のマップ |
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資料 |
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三大陸分水嶺 |
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Triple Continental Divide |
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コロンビア大氷原の周囲には最高峰のマウント・コロンビア(3,747m)のほか、3,000m級の山々が聳えている。写真下のドーム氷河の奥にマウント・スノードーム(3,520m)があり、そこから多方向に流れ出る氷河は、やがて大河となって北は北極海、西は太平洋、東は大西洋へと注いでおり、スノードームの山頂は、三大陸分水嶺*となっている。 *三大陸分水嶺:一つの源から最終的に3つの大洋に流れ着く分水嶺。 |
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アサバスカ氷河とドーム氷河から流れ出る水は、サンワプタ川、アサバスカ川、マッケンジー川となり、やがて北極海に注ぐ大河となる。 |
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アサバスカ氷河とドーム氷河 |
駐車場の周りにある土砂(モレーン)は、かつてアサバスカ氷河の先端がここまで来ていた証拠として残されている。 |
↓アサバスカ氷河 ↓ドーム氷河 |
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コロンビア・アイスフィールド・シャーレー Columbia Icefield Chalet |
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アサバスカ氷河の真下に、コロンビア・アイスフィールド・シャーレー*という観光ホテルがあり、アイスフィールド・センターが併設されて、5月から10月中旬まで実施されるスノーコーチ・ツアーのターミナルとなっている。 |
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*シャーレー:Alps 山中の牧夫の小屋 |
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緑屋根の観光ホテル |
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緑屋根のホテルに着いた一行は、氷上ツアーを予約したあと、シャーレーの2階にあるレストランでバイキングの昼食を取りながら、スノーコーチ乗り場に行くシャトルバスの順番を待った。 |
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アサバスカ氷河とスノーコーチ乗り場に向かうシャトルバス |
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アサバスカ氷河 Athabasca Glacier
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アサバスカ氷河は、コロンビア大氷原から流れ出る6つの氷河(コロンビア氷河、スタッドフィールド氷河、ドーム氷河、アサバスカ氷河、サスカチュワン氷河、キャッスルガード氷河)の一つで、大氷原から押し出されるように流出しているので、押し出し谷間型氷河といわれ、ロッキーで唯一、スノーコーチ(snowcoach 雪上車)による氷上探検が行われている。アサバスカは先住民の言葉で「葦の生える場所」の意。 |
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アサバスカ氷河の説明図 |
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資料 |
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コロンビア大氷原から流れ出るアサバスカ氷河 |
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アサバスカ氷河は、長さ6km、幅1km、氷の一番厚いところで300mほど。コロンビア大氷原のわずか2%の面積でしかない。160年ほど前までは現在のパークウェイのあたりまで氷河が到達していたといわれており、近年の地球温暖化の影響を受け、現在も毎年1〜3mの速度で後退し、容積も減少しているという。 |
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氷河のうねり |
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氷河は、過去に積もった雪がその重さにより圧縮されて氷になったもので、陸地を緩やかに滑降する大きな氷塊のことである。 一般に面積が1km2以上のものを指すが、この数十年間数多くの名のある氷河は融解してしまったために、現在はその大きさに満たないものが増えてきているという。 |
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カナダ西部にはロッキー山脈だけでなく、コロンビア山脈や沿岸山脈(コースト・マウンテン Coast Mountain )にも多くの氷河と美しい氷河湖があるという。 |
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マウント・アサバスカとマウント・アンドロメダ |
↓マウント・アサバスカ ↓マウント・アンドロメダ |
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先住民の守護神である烏 |
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シャーレーの二階にあるレストランのベランダに一羽の烏が住みついている。観光客が近寄っても全く逃げることもなく、堂々とポーズをとってくれる。 |
アサバスカ氷河の守護神のような風格のあるこの野生の烏は、目の前で小鳥を仕留め、嘴で羽根を取り除きながら食べてしまった。 |
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先住民のアート |
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太陽を捕る烏 |
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タイの宮嶋茂さんから左の烏の絵をお送りいただいた。カナダの友人から送られた絵の写真であるが、烏は先住民の崇める神であるという。「太陽を捕る烏」というい先住民が描いたアートもそれを裏付けている。このような威厳のある烏をみれば、神と信じるのも不思議ではない。日本の八咫烏(やたがらす)もまさに神の使いである。
参考: 早春の熊野三山 |
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アサバスカ氷河の守護神 |
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