|
|
|
|
ツアー9日目の2月19日(火)午前8時半、2連泊したフェズをあとにして、ツアーバスはカサブランカを目指した。 |
|
|
|
|
|
|
|
ツアーコース(赤線) |
|
拡大写真(1400x1085)399KB |
資料 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
午前10時ころメクネスに到着。ムーレイ・イスマイル廟を見学した。果樹園やオリーブ畑に囲まれたメクネスは、17世紀、アラウィー朝のムーレイ・イスマイルの時代に最も繁栄した。古い建物を壊して城壁や門、モスクなどが建設されたが、同じ時代に太陽王として君臨していたフランスのルイXIV(14)世が建てたベルサイユ宮殿に対抗したものともいわれている。 |
|
|
|
|
|
|
|
メクネスのムーレイ・イスマイル廟 |
|
拡大写真(1400x933)247KB
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
ここには壮大な王都の建設を夢見てその完成を待たぬままこの世を去った王ムーレイ・イスマイルの墓が安置されている。イスラム教徒でなくても入場できる唯一の廟である。 |
|
|
|
|
|
|
|
内部の美しい幾何学模様の装飾 |
|
拡大写真(1067x1600)531KB
|
|
|
|
|
|
|
狭い入口から入り、いくつかの部屋や中庭を通り、最後に、中央に大理石の水盤が置かれたパティオに入る。ここから靴を脱ぎ、正面の部屋に入る。壁から天井にかけてのモザイクや漆喰彫刻の素晴らしさに感動する。 |
|
|
|
|
|
|
|
スルタンの眠る墓 |
|
拡大写真(1600x1130)456KB
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
北アフリカで最も美しく、有名な門のひとつというエディム広場に面した巨大な門で、王都エリアへのメインゲートである。ムーレイ・イスマイルが手がけた最後の建物で、彼の死後、息子によって1732年に完成した。イスラム教に改宗したキリスト教徒マンスールが設計したことからこの名がついた。 |
|
|
|
|
|
|
|
メクネスのマンスール門 |
|
拡大写真(1600x1067)416KB
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
午後1時頃、ラバトに入った。120万人が暮らすラバトは、モロッコ王国の首都で、大西洋に面し、ブー・レグレグ川 Oued Bou Regreg の河口にある。川の向こう側にベッドタウンのサレ Sale が広がり、両都市合わせて人口160万人の都市圏となる。 |
|
沈泥により港湾機能は失われつつあるが、繊維、食品加工、建設などの産業が盛んで、絨毯の製造は有名。モロッコ最大の商業都市カサブランカに次ぐ第二の都市として、また、首都としての機能のため、外国公館が多く、来訪者も多い。 |
|
|
|
|
|
|
大西洋に面する首都ラバト |
|
拡大写真(2000x1000)236KB
|
|
|
|
じょうさいや いそぶねうかぶ はるのうみ |
The stronghold, beach boats floating on the spring sea. |
|
|
ムハンマドV世廟の入口 |
|
拡大写真(1600x1050)470KB
|
|
|
|
|
|
|
|
|
フランスからモロッコの独立を勝ち取った元国王ムハンマドV世の霊廟。1961年に没後、1973年に完成した。モロッコの伝統的な建築様式と美しい彫刻が特徴。霊廟の四方の入口で深紅の衣装をまとった馬上の衛兵が見られる。 |
|
|
|
|
|
|
ムハンマドV世廟 |
|
拡大写真(1600x1200)275KB |
写真:フリー百科事典 Wikipedia
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
午後4時過ぎ、ツアーの最終目的地カサブランカに到着。350万人が暮らすカサブランカは首都ラバトの南西約90kmに位置するモロッコ最大の都市で、北は大西洋に面する。モロッコの商業・金融の中心地であるとともに、観光地として多くの人が訪れる。カサブランカとは「白い家」という意味。 |
|
|
|
|
|
|
椰子の木が茂るモロッコ最大の都市カサブランカの町並み |
|
拡大写真(1200x1600)266KB
|
|
|
|
|
|
|
|
|
1986年から8年がかりで1993年8月に完成したモロッコ最大のモスク。20世紀最高の芸術作品のひとつとして必見のスポットである。 |
|
|
|
|
|
|
カサブランカのハッサンII世モスクとハッサン塔 |
|
拡大写真(2000x1300)206KB
|
|
|
|
|
|
|
大西洋に面した9haの敷地のうちモスクの部分が2ha。敷地内に8万人、モスク内に2.5万人を収容できる。ミナレット(塔)の高さは200mで、世界最大級の高さを誇る。ベージュにグリーンの美しい繊細な彫刻が施され、ミナレットの3つの黄金の玉は現世・来世・神の世を表しているという。設計はフランス人。 |
|
|
|
|
|
|
|
ハッサン塔の頂部 |
|
拡大写真(1200x1600)367KB
|
|
|
|
|
|
|
モロッコ全土から3,300人の職人を動員して造られたというモスク内は、全て手作りで、海・太陽・風をモチーフにデザインされている。モロッコ絨毯の柄を大理石に彫り込み、天井のドームはマホガニーやシーダーの木を使用し、緻密な模様が彫り込まれている。 |
|
|
|
|
|
|
|
モロッコ最大のモスクの内部 |
|
拡大写真(1200x1600)266KB
|
撮影:南光桂子 |
|
|
|
|
|
|
|
|
カサブランカといえば、1942年制作のハンフリー・ボガートとイングリッド・バーグマン主演のハリウッド映画「カサブランカ」が有名。1943年に第16回アカデミー作品賞・監督賞・脚色賞を受賞した。 |
|
|
|
|
|
|
|
アカデミー賞受賞映画「カサブランカ」 |
|
ハンフリー・ボガート&イングリッド・バーグマンの競演 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
1940年にパリ陥落。フランスがヴィシー政権となり、その大部分がフランス保護領であったモロッコも1942年11月に解放されるまでドイツ第三帝国の影響下にあった。1941年12月、被占領フランスの都市カサブランカの酒場 Rick's Café Américain の主人として生きるアメリカ人リック(ハンフリー・ボガート)が、かつて愛したイルザ(イングリッド・バーグマン)と偶然再会する。しかし、彼女にはナチスに追われる夫ラズロ(ポール・ヘンリード)がいた。二人の愛人の狭間で揺れる女心。リックがとった結末とは、二人をカサブランカ空港から自由世界へ逃がしてやることだった。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
リックの経営する
Rick's Café Américain の店 |
|
「時の過ぎゆくままに As time goes by 」を歌うピアニスト |
|
|
|
|
|
拡大写真(720x480)46KB
|
|
|
|
|
|
|
バーグマンの演じるヒロインが、ボガートとヘンリード、どちらと結ばれることになるかは、最後まで決まっていなかった。二通りのラスト・シーンを撮影して、良い方を採用しようということになったが、先に撮影した方がスタッフの評価も高く、そのまま使用されることになった。これが現在知られているラスト・シーンである。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
リック(ハンフリー・ボガート)とイルザ(イングリッド・バーグマン)の再開 |
|
|
|
|
|
|
|
映画「カサブランカ」の中でハンプリーボガートの名セリフ 「君の瞳に乾杯!」は、名訳である。原語は「Cheers! Looking at you, kids.」で、直訳すると「君を見ながら乾杯!」ということになる。日本語のセリフは超意訳であるが、翻訳の方が数段優れていて、日本では未だに心に残る名言となっている。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
リックの 「君の瞳に乾杯!」が流行語になったシーン |
|
|
|
|
|
|
|
この映画は作品中に著作権表記があるものの、公開時期が古く、リニュー(著作権更新手続き)が行われなかったことから、法律により権利放棄とみなされ、米国ではパブリック・ドメイン*となっている。また、日本でも著作権の保護期間が完全に終了した(公開後50年と監督没後38年の両方を満たす)ことから、現在、複数の会社が激安DVDを発売している。 |
|
*パブリック・ドメイン
public domain :著作物や発明などの知的創作物について、著作者や発明者などが排他的な権利を主張できず、一般公衆に属する状態にあることをいう。そのため、所有権を侵害する態様で利用されない限り、その利用を排除する権限を有する者は存在せず、誰でも自由に利用することができる。 |
|
|
|
|
|
|
|
映画「カサブランカ」を模したレストラン Rick's Cafe |
|
拡大写真(1600x1067)185KB
|
|
|
|
|
|
|
ツアー最終日は映画 「カサブランカ」を模したレストラン Rick's Cafe で、主題曲 「時が過ぎゆくままに As time goes by 」などのピアノ演奏を聞きながら夕食をとった。この日家内の誕生日だったので、思い出深いハッピーな誕生祝いとなった。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
As time goes by が流れる中でハッピーな誕生祝い |
|
|
|
|
|
|
|
アズ・タイム・ゴーズ・バイ / 時の過ぎゆくままに* |
|
|
BGM に流れる曲はハリウッド映画「カサブランカ」の主題曲「アズ・タイム・ゴーズ・バイ / 時の過ぎゆくままに」。サントラ盤の演奏とフランク・シナトラによるヴォーカルのメドレーである。 |
|
|
★☆★彡 |
|
|
As Time Goes By
作詞・作曲:Herman Hupfeld** |
|
|
You must remember this
A kiss is still a kiss,
A sigh is just a sigh
The fundamental things apply
As time goes by |
|
君は思い出すべきだ
接吻は矢張り素敵な接吻で
ため息は所詮ため息に過ぎないことを
基本的なことは続いてゆく
時が経っても |
|
|
|
And when two lovers woo
They still say, "I love you"
On that you can rely
No matter what the future brings
As time goes by |
|
そして二人の愛人が口説くとき
なお「愛してる」という
君はそれだけで信頼できる
将来何が起ころうとも
時が経っても |
|
|
|
Moonlight and love songs
Never out of date
Hearts full of passion
Jealousy and hate |
|
月の光と愛の歌は
決して時代遅れにはならない
情熱に満たされた心は
嫉妬と憎悪 |
|
|
|
Woman needs man
And man must have his mate
That no one can deny |
|
女は男を必要とし
男は友を持つべきだ
これは誰も否定できないこと |
|
|
|
It's still the same old story
A fight for love and glory
A case of do or die
The world will always welcome lovers
As time goes by |
|
まだ同じ古い物語がある
愛と栄光の戦いの
生死をかけた
その世界はいつも愛人を歓迎するだろう
時が経っても |
|
|
|
It's still the same old story
A fight for love and glory
A case of do or die
The world will always welcome lovers
As time goes by |
|
まだ同じ古い物語がある
愛と栄光の戦いの
生死をかけた
その世界はいつも愛人を歓迎するだろう
時が経っても (和田北舟訳) |
|
|
|
|
|
|
*「As time goes by 」は、「時の過ぎゆくままに」「時の経つまま」と訳されているが、これは誤りで、正確には「時が経っても」という意味である。
**この曲は音楽を担当したシュタイナーの作曲ではなく、ハーマン・フップフェルドHerman Hupfeld が1931年にステージショーのために作詞・作曲した古い流行歌を取り上げたもの。 |
|
|
|
|
|
|
|
オーナーのマダムとツーショット |
|
|
|
|
|
|
|
夕食後ホテルでモロッコ最後の夜を過ごしたあと、翌2月20日(水)午前5時頃ホテルを出発、午後8時頃カサブランカ空港を離陸、パリのシャルル・ド・ゴール空港で乗り換え、2月21日(木)午前9時頃無事に関西国際空港に到着した。 |
|
|
|
|
|
|
|
夜のカサブランカ空港(ムハンマドV世空港) |
|
拡大写真(1600x166)164KB
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
撮影・原作:
アマチュア山岳写真家 南光
優 (なんこう
まさる) |
|
|
住居:大阪府豊中市 |
趣味:パソコンいじり、写真、山登り、ガーデニング |
|
|
|
|
|
|
|
あとがき |
前々からモロッコは写真の題材として面白いのではということで興味を持っておりました。しかし、病後、直行便ではちょっと時間的に長く、体力面で心配がありましたが、この度、パリ経由で比較的ゆったりしたツアー(2月11日〜21日)がみつかり参加しました。パリの管制塔でストライキがあり、チョッと心配しましたが、それ以外問題なく、且つ好天に恵まれ、私達にとっては楽しい撮影旅行となりました。
モロッコというと1942年のアメリカの映画ハンフリー・ボガート、イングリッド・バーグマン主演の「カサブランカ」があまりにも有名で、且つ旅行社のパンフレットのタイトルにも「哀愁のモロッコ旅情」と書かれていたので、なんとなくそのようなイメージでモロッコに臨んだ次第でしたが、最も強く印象に残ったのは広大な自然でした。紺碧の青空とダリを思わせる真っ白な雲、モロッコを二分する大アトラス山脈の両裾にどこまでも広がる原野(岩砂漠)、そしてサハラ砂漠でした。
この広大な自然と街を実質8日間で旅行したことになりますが、撮影は自然に対してはまずまずでしたが、生活感のあるようなものをじっくり撮ることは出来ませんでした。なかでも旧市街のシーク(市場)でのターバンを巻いた彫りの深い老人の哲学的な表情は魅力的でしたが、気づかれると100%即座に拒否され、なかなかシャッターを押すことが出来ず残念でした。
初めてラグダにも乗りましたが、ラクダが歩くときの上下の動きが激しく、チッとも楽でなく、落とされそうで写真を撮るのも大変でした。
最終日カサブランカで映画カサブランカの雰囲気を模したレストランで映画の主題曲が弾かれる中、ラッキーにも家内が誕生日のお祝いをして戴き、帰りにオーナーのマダムと一緒に写真を撮らして貰い、思い出深いシーンになりました。デジカメしかなく、咄嗟のことできれいに撮れませんでしたが、モノクロにしたら哀愁のモロッコ旅情的写真になりました。 |
|
★☆★彡 |
|
|
感動写真集第98集/特集!旅紀行第71集
「モロッコ感動の旅」 |
|
|
撮影・原作:南光 優 監修:和田義男 |
|
|
平成20年(2008)4月16日
作品:第14作 画像:(大113+小25) 頁数:10 ファイル数:286 ファイル容量:60.9MB
平成12年(2000)〜平成20年(2008) 作品数:285 頁数:994 ファイル数:33,978 ファイル容量:4,895MB |
|
|
|
|
|
|
|
【編集子が選ぶ名作】 |
クサルの男 |
|
拡大写真(1600x1067)325KB
|
|
|
|
|
|
君の瞳に乾杯!
|
このほど、感動写真集の大御所・南光優さんの第16作「モロッコ感動の旅」が完成した。2007年2月19日発表の「冬海の水仙畑」以来、約1年2ヵ月ぶりの作品で、10頁138枚の超大作となった。 |
モロッコの作品が加わったことで、Wa☆Daフォトギャラリーは32ヵ国をカバーすることになった。さすがに南光作品は素晴らしく、名作が沢山あるので外すに忍びなく、あれもこれもと夢中で編集しているうちに、感動の超大作となった。 |
南光さんも「あとがき」に書かれているように、イスラム文化も素晴らしいが、何より雄大なサハラ砂漠の景観に感動する。この「モロッコ感動の旅」は、モロッコのほぼ全てを網羅する定番の作品として、多くの読者を魅了し続けることになるだろう。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
【編集子が選ぶ名作】 |
|
|
拡大写真(2200x1450)399KB
|
|
|
|
|
|
最後のカサブランカの夜は、南光さんの発案による白黒写真で構成した。永遠の名作として我々の心に残る映画「カサブランカ」と重ねあわせることで雰囲気を盛り上げ、主題曲もアメリカから internet で調達することができ、奥様の誕生祝いに花を添えさせて頂いた。 |
南光さんは、ご夫婦で写真を撮影されておられ、今回、奥様・桂子さんの写真を14枚使わせて頂いた。南光さんの指導よろしく、メキメキと上達されておられるので、これからもご夫婦の力作が沢山生まれることと思われ、とても楽しみである。(^^ |
南光さんもすっかりお元気になられたので、これからもWa☆Daフォトギャラリーでさらに素晴らしい南光ワールドを築いて頂きたい。今夜は久々の南光作品の完成と、奥様の
Happy Birthday のお祝いにレミーマルタンで
・・・ 君の瞳に乾杯! 〈 完 〉 2008.4.16 21:00 和田義男 |
|
|
|
|
【編集子が選ぶ名作】 |
|
|
拡大写真(2000x1300)126KB
|
|
|