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ツアー5日目の7月11日(火)、朝食後、思い出を沢山携えてホテルを出発。MGBツェルマット駅で電気自動車からスーツケースを受け取り、電車でテッシュ駅まで移動して専用バスに乗車し、フランスのシャモニに向かった。 |
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マッターホルンの頭が見える朝のMGBツェルマット駅前
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バスは、氷河から解け出たミルク色の濁流が流れるマッターフィスパ川に沿って走る道路をMGBの普通電車としばらく併走しながら北上した。スイス国旗の赤と白をあしらった車体は、緑に映えて美しい。 |
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ツェルマットの北方約10kmのランダ村 Randa で、1991年の4月と5月の2回、西側の崖が崩落して線路や道路が埋没するとともに、マッターフィスパ川がせき止められてランダ村に洪水をもたらすという自然災害が発生した。 |
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崩れた土砂は東京ドーム24杯分に相当する3千万m3。人的被害はなかったが、復旧にはスイス軍が出動し、 ヘルブリッゲン〜ランダ間の鉄道が105日間不通になった。現在も崩落箇所はそのまま放置されており、道路や鉄道は川の東側に付け替えられている。 |
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崩落現場のすぐ下流の断崖絶壁の上に小さな村があった。崩落した岩石が見え、危険な場所だと感じた。 |
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マッターフィスパ川は、ツェルマットから約35km北方でローヌ川に合流する。バスはしばらくして西に向かった。 |
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フォルクラッツ峠 Col de la Forclaz
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シャモニに向かう途中、フォルクラッツ峠(1,527m)のホテル・レストランで小休止。峠の駐車場に車を置き、雪渓が残る岩山を目指してハイキングコースに入る人たちがいた。ときおり小さな牧場(まきば)に寝そべって反芻(はんすう)する牛のカウベルが聞こえてくる。スイスの牧歌的な風景である。 |
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午前11時半国境の検問所に着いたバスは、職員の手の合図でそのままフランスに入国。正午前シャモニに入り、バスの左側の窓からシャモニの針状の峰が林立する針峰群(しんほうぐん)と、その右側にエギーユ・デュ・ミディ(ミディ針峰)(3,842m)、そしてヨーロッパ・アルプス最高峰のモンブラン(4,807m)が見えた。 |
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マウスカーソルで画面のどこかをポイントすると説明が現れます。
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更にバスが進むに連れて、バスの左後方にひときわ尖(とが)った頂を持つドリュ針峰(3,754m)の勇姿が見えた。 |
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ひときわ尖った頂を見せるドリュ針峰↓(3,754m) |
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あるぷすの しんぽうくろき だいせっけい |
Black steep peaks
of Alps, the big valley
covered with snow. |
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エギーユ・デュ・ミディ(ミディ針峰) Aiguille du Midi
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その数分後、午後からロープウェーを乗り継いで登頂する予定のエギーユ・デュ・ミディ(ミディ針峰)(3,842m)が姿をあらわした。逆光気味であるが、針峰の上に尖塔が建っているのがよく分かる。 |
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尖塔の建つエギーユ・デュ・ミディ(ミディ針峰)(3,842m) |
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モンタンヴェール鉄道 Train du Montenvers
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国鉄シャモニ駅の裏手に登山電車を運行するモンタンヴェール鉄道(トラン・デュ・モンタンヴェール)のシャモニ駅がある。電化される前の蒸気機関車(SL)が駅前に展示されていた。 |
この登山電車は、シャモニからメール・ド・グラス(氷の海)氷河を望むモンタンヴェール(1,913m)までの5km・900mの高低差を約20分で登る。最急勾配は1000分の220で、レールの間にシュトルプ式ラックレールが敷設されている。 |
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シャモニは、フランス東部オート・サボア県の町で、正式名はシャモニ・モン・ブラン
Chamonix Mont-Blanc
。フランス・アルプス、モン・ブラン山群北西麓のシャモニ谷に位置する。標高1,037m。人口9,300。 |
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フランス国立登山スキー学校やシャモニ・ガイド組合が世界的に有名で、フランス最大の登山・スキーの根拠地である。村からエギーユ・デュ・ミディ(3,843m)やブレバン(2,525m)にロープウェーで、またメール・ド・グラス氷河へは鉄道で登れるので、夏は6万人、冬は3万人の観光客でにぎわう世界的に有名な観光地である。 |
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間もなくバスはエギーユ・デュ・ミディ行きロープウェー乗り場の駐車場に到着。シーズン最中とあって、乗り場は観光客で溢れていた。添乗員が切符を購入し、近くのレストランで昼食をとりながらゴンドラの順番を待った。 |
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ロープウェーは、シャモニ(1,037m)と中継地プラン・ドゥ・レギュイーユ Plan de l'Aiguille (2,317m)を経由してエギーユ・デュ・ミディ(3,842m)を結ぶ。乗車時間はそれぞれ8分。スピードと揺れのため、ハッとするときがあるが、心配はない。高度差2,800mを30分ほどで上り、富士山よりも高い針峰に立つので、ゆっくりと歩くことが必要。 |
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料金表を見ると、大人一人のエギーユ・デュ・ミディ往復が36ユーロ(約5300円)、片道が33ユーロ(約4850円)。帰り料金が3ユーロしかかからないという面白い料金設定。往復が前提だからだろうか。 |
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料金表の上の図面は、エギーユ・デュ・ミディ行きのロープウェーがイタリア側にもあることを示している。 |
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