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■ 平成23年(2011)7月1日(木)から15日(木)まで
の間、国指定重要無形文化財で「770年」の伝統を誇る博多祗園山笠(はかた・ぎおん・やまかさ)が開催された。昨年に引き続き、休日を利用して福岡入りし、3日(日)と10日(日)の様子を撮影したので、以下に紹介したい。 |
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【凡例】 ▲:上の画像の説明文 ▼:下の画像の説明文 〈画像の左クリック〉:別窓に拡大写真を表示 |
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Google Earth |
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昭和54年(1979)に国から重要無形民俗文化財の指定を受けた櫛田神社(くしだ・じんじゃ)の夏祭・博多祗園山笠(はかた・ぎおん・やまかさ)は、7月1日から15日まで福岡市内の14箇所で絢爛豪華な飾り山笠が展示され、1日の舁き山笠7流の当番町・役員が箱崎浜(はこざきはま)で身を清めるお汐井とり(おしおいとり)に始まり、10日の流舁き(ながれがき)、11日の朝山笠(あさやま)、他流舁き、12日の追い山笠(おいやま)ならし、13日の集団山見せ、14日の流舁きと次第に盛り上がり、15日の櫛田入り(くしだいり)タイムレース・追い山笠(おいやま)で最高潮に達する。 |
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「博多祗園山笠」公式サイト |
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霊泉鶴の井戸↓ |
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▲▼ 最初に、参拝客で賑わう櫛田神社にお参りした。拝殿の右前には、霊泉鶴の井戸があり、参拝客が竹の柄杓(ひしゃく)で霊水を飲んでいた。案内板には、次のように記載されていた。 |
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お櫛田さまの御本殿地下からは
昔も今も変わることなく滾々(こんこん)と
霊泉が湧き出て不老長寿の
いのちの水として霊験誠に灼(あらたか)と
信仰され四時参拝者が絶えない
飲料水 |
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この霊泉をいただくには
一口目には 自分の不老長寿を
二口目には 家族の不老長寿を
三口目には 親類縁者の不老長寿を
心で念じながら三口でお飲み下さい
社務所 |
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▼ 櫛田神社の拝殿右手裏には、「博多べい」が復元されている。戦乱に明け暮れた中世の戦国時代に博多の町は瓦礫(がれき)と化したが、復興の際、瓦礫を壁土に塗り混んで造ったのがこの博多塀(はかたべい)で、博多っ子の強さを象徴するシンボルとなっている。 |
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博多塀の前には、
「オッペケペー節」で一世を風靡した川上音二郎
(1864-1911)が寄進した山笠装束の小便小僧が立っている。 |
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▼ 櫛田神社では、奉納山笠が常設展示されており、祭が終わった後も豪華な飾り山笠を見物することができる。 |
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櫛田神社の奉納山笠
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智将疾風関ヶ原(真田幸村) / 表 |
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神話天之岩戸譚
/ 見送り |
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▼ 東流(ひがしながれ)は、福岡市博多区博多地域の大博通りの東側、南北に伸びる旧東町筋沿いを区域とし、昭和41年(1966年)の町名町界整理により旧東町流を中心に再編された流区域である。 |
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東流では、飾り山笠(かざりやま)と舁き山笠(かきやま)が一つの山笠台を共用している。この日、山笠台に舁き山笠の人形を取り付ける作業を行っていたので、撮影させてもらった。 |
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▼ 写真下は、山笠台に舁き山笠の人形を取り付ける様子。台の部分と人形は分離されているために、こゝで初めて組み立てて、確認が行われる。 |
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▼ 「杉壁」と呼ばれる竹で組み上げた台に武者人形を収める作業が行われ、何度も調整・確認が行われた。 |
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最後は台幕を張り、杉壁の仕上げを行い、人形を載せた状態で何度か激しく揺さぶり、緩みやがたつきが無いかが厳しくチェックされた。 |
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緩みがないか最終確認 / 東流 |
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▲▼
長老の検査にパスし、舁き山笠が完成すると、武者人形は、取り外されて展示場所に戻され、山笠台は飾り山笠の下に据え付けられた。 |
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▼
伝統を誇る流のひとつ。博多五町横筋の11ヵ町で構成。これらの町を6ブロックに分けて当番町を回している。昭和40年代、博多中心部の過疎化に見舞われ、流の維持に苦労したが、今では安定しているという。他の流に比べると舁き手はやや少ないが、山巧者が多い。当番法被、水法被とも各町で異なる。 |
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舁き山笠
の展示 / 恵比須流 |
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舁き山笠・鐵槌舞春風(百合若) / 恵比須流 |
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博多リバレイン
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▼
博多リバレイン(はかたリバレイン)は、福岡県福岡市博多区下川端町にある大型複合商業施設。福岡市主導による再開発によって1999年に開業した。3棟の建物から成り、中核的施設は博多座・イニミニマニモ・ホテルオークラ福岡である。 |
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博多リバレインの飾り山笠
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博多乃豪商 / 表 |
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天璋院篤姫 / 見送り |
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川端中央街
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▼
博多川沿いに北西から南東におよそ400mの長さがあり、約100件の店舗が並ぶ。商店街の上部はアーケードで被覆されている。 |
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周囲はオフィスビルが立ち並ぶ福岡市の繁華街で、天神と呉服町の中間に位置し、博多川を挟んだ西側は中洲である。北側に博多リバレイン(イニミニマニモ、博多座)、南側にやや離れてキャナルシティ博多と、近隣には観光客に人気の大型複合商業施設がある。 |
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川端中央街の飾り山笠
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戦国の女
江 / 表 |
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ドラえもん
/ 見送り |
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▲▼ 商店街の人通りは多く、特に休日は賑わう。1日の平均通行客数は平日で1万2千人、休祭日で2万5千人。観光客向けの商品を取り扱っている店舗もある。「まなべ」では、山笠用品を売っていた。 |
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山笠用品店 / 川端中央街 |
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東旧十ヶ町で構成する土居流は、7本の舁き山笠が勢ぞろいする土居通り(櫛田神社前)に面した流区域。旧七流のひとつで、伝統を誇る。当番法被、水法被とも各町独自のデザインで、ほとんどが紺の久留米絣を用いており、一種独特の雰囲気が漂う。 |
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土井流の展示 |
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▲▼
飾り山笠、舁き山笠とも今年はアーケード内に設置されていた。博多の言葉で、山笠が大好きでほかは全て放り出してでも山笠に参加する人たちを「山のぼせ」といい、実は地元の人だけではなく他県からも毎年やってくる人がかなりいるという。 |
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舁き山笠・曾我富士誉(曾我兄弟) / 土居流 |
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土居流に属する上川端商店街が建てている山笠は、「走る飾り山笠」として知られ、勇壮で迫力がある。昭和39年(1964)以降、12日の追い山馴らしと15日の追い山に櫛田入りでトリを務める。舁き手には大学の運動部や愛好者、県庁職員らが参加し、このところタイムも上がっているという。 |
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上川端流の飾り山笠
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京一条戻橋 / 表 |
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秀吉賤ケ岳合戦
/ 見送り |
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山笠台(山台)の構造材は、桧、杉、桜、樫などで、込栓や縄によって一体化され、釘は一切使われない。山台は毎年、組立・解体され、10年程使われる。舁き棒の寿命は長く、これまでに80年以上も使われた棒があったという。 |
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荒縄だけで組まれた山台 / 上川端流 |
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博多の中洲は、西日本最大の歓楽街。その中洲1〜5丁目で構成する流。当番町は、5丁目から順に1丁目へと引き継いで行く。白い水法被に流れるような書体で、青の「中洲」が染め抜かれ、水法被、当番法被とも統一されている。 |
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中洲流の飾り山笠
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攻防千早城(楠木正成) / 表 |
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老公妙案救天下(水戸光圀)
/ 見送り |
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▲▼ 戦後、博多山笠が再興された際、中洲流
が新たに発足したが、町界町名整理で新旧の流が統廃合される中、一貫して中洲の名を維持してきた。50年の歴史を刻み、山笠の伝統を守る姿勢には、確固たるものがある。 |
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当初より、飾り山を建て、舁き山のときには山台を引き出し、別の人形を飾って舁くやり方を継承している。夜のライトアップされた飾り山は、一段と映える。 |
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舁き山笠・楠公湊川之奮戦(楠木正成) / 中洲流 |
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キャナルシティ博多
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キャナルシティ博多 Canal City HAKATA
は、福岡市博多区住吉一丁目にある複合商業施設。敷地面積は約43,485u、延床面積は約251,940u。平成8年(1996)4月20日にオープン。福岡地所が所有・運営している。 |
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みあぐれば かさをさしたる
かざりやま |
Looking up
at the Kazari-yama, an umbrella above. |
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キャナルシティ博多の巨大な空間 |
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▲▼
英語で「運河」を意味する「キャナル (canal)
」の名前の通り、地下1階には運河が流れている。ほとんどの施設は運河の東にある。施設中央の運河沿いにはサンプラザステージがあり、ほぼ毎日マジックショーなどの様々なイベントが行われており、週末を中心に音楽ライブや地元テレビ局の番組収録なども頻繁に行われている。 |
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キャナルシティ博多の西側近隣に九州最大の歓楽街・中洲があり、風俗店などのビルや店舗が林立しているため、施設内からは、西側の街並みが見えにくい構造になっている。 |
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キャナルシティ博多の飾り山笠
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流星光底逸長蛇(信玄・謙信) / 表 |
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武勲桃太郎
/ 見送り |
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