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▼ ウィンザー城 Windsor Castle
は、ロンドン西方約35kmのテームズ川南岸に広がるバークシャー Berkshire 州の古都ウィンザー
Windsor
にあるイギリス王室の城で、テムズ川を見下ろす高台に築かれている。約45,000m2の床面積を持ち、現存する城で人が住むものとしては最大のものである。 |
テムズ川を渡るとイートン Eton の町があり、男子全寮制のパブリック・スクールのイートン校 Eton College
がある。オックスフォード大学 University of Oxford やケンブリッジ大学 University of Cambridge
への進学校であり、この学校の制服が世界の礼服(燕尾服)の起源となったことで知られる。 |
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テムズ川南岸に広がる古都ウィンザーの街並みとウィンザー城 |
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画像:Google Earth |
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▲▼ ウィンザー城の歴史は、1089年にウイリアム征服王
William the Conqueror がこの地(円搭のあたり)に要塞を築いたことに始まる。その後、治世が変わるごとに、増改築が行われ、オリジナルの中世の様式から、チューダー式、ゴシック様式と、異なる様式が混在する城となった。バッキンガム宮殿が18世紀末〜19世紀に建てられた比較的新しい城であるのに比べ、ウィンザー城は、イギリスの歴史が凝縮された城である。 |
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空から見たウィンザー城 Windsor Castle 東→ |
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▲▼ ロンドンのバッキンガム宮殿 Buckingham Palace
が女王陛下が平日公務を行うオフィスであるとすれば、ウィンザー城は、女王陛下が週末を過ごすマイホームである。しかし、単なる居城ではなく、国賓をもてなす迎賓館や国賓の宿泊施設としても機能している。 |
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ウィンザー城の航空写真 |
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画像:Google Earth |
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▲▼ ウィンザー城は、西部のロアー・ウォード Lower Ward (下の曲輪くるわ)、中部のミドル・ウォード Middle Ward(中の曲輪)、東部のアッパー・ウォード Upper Ward(上の曲輪)の三部から構成されている。
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現存するものの中では、ヘンリーII世が建設したラウンド・タワー Round
Tower のあるミドル・ウォードが最も古い部分となっている。1992年に城の北東部で火災が発生し、100以上の部屋が焼損したが、1997年に復旧が完了している。 |
ウィンザー城の見学は、ヘンリーVIII世門 Henry VIII Gate
を左に見てチケット売り場でチケットを購入後、セント・ジョージ門 St George's Gate から入城する。 |
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入口のセント・ジョージ門 St George's Gate (西面) 14:03 |
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▲▼ セント・ジョージ門をくぐると、ラウンド・タワー Rownd Tower
の南側に出る。この丸い塔は、天守閣に相当する重要な施設で、女王陛下が城内に滞在しているときは、女王旗 Royal
Standard が、不在のときは、イギリス国旗のユニオン・ジャック Union Jack が掲げられる。 |
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天守閣に相当するラウンド・タワー Rownd Tower (南面) |
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▼ 英国の女王旗は、 Royal Standard と呼ばれる国旗で、赤地に三頭のライオンはイングランドとウェールズを、黄地に後ろ足で立つライオンはスコットランドを、紺地にハープは北アイルランドをあらわしているという。 |
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英国女王旗 Royal Standard |
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資料 |
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連合王国(イギリス)の国家元首は、エリザベス女王II世 Queen Elizabeth II (QEII)(1926年4月21日 -
)であるが、イギリス連邦王国 Commonwealth realm 16カ国の元首として、連合王国(イギリス)女王のほか、カナダ女王、オーストラリア女王、ニュージーランド女王、ジャマイカ女王、バルバドス女王、バハマ女王、グレナダ女王、パプアニューギニア女王、ソロモン諸島女王、ツバル女王、セントルシア女王、セントビンセント・グレナディーン女王、ベリーズ女王、アンティグア・バーブーダ女王、セントクリストファー・ネイビス女王を兼ねる。 |
実際にイギリス以外の国の元首として行動することもある。特にその国に滞在している場合、たとえばカナダ滞在中はカナダ女王として、オーストラリア滞在中はオーストラリア女王として行動する。 |
QEII(キュー・イー・ツー)は、ジョージVI世と王妃エリザベスの長女。夫はエディンバラ公爵フィリップ。ただし、フィリップは共同君主・共同統治者ではない。2007年12月20日に父方の高祖母・ヴィクトリア女王を抜いて、イギリス史上最高齢の君主となった。 |
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エリザベス女王II世 Queen Elizabeth II (1926年4月21日 - ) |
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▲ 英連邦 Commonwealth of
Nations, British Commonwealth は、かつての大英帝国の時代に発足し、イギリスとその植民地だった独立の主権国家から成る緩やかな集合体で、コモンウェルス
Commonwealth ともいう。 |
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加盟国には、国家元首として独自の大統領や君主を置く国と、エリザベス女王II世を元首とする英連邦王国とがある。現在の加盟国数は、イギリスを含め54ヵ国(うち1ヵ国は資格停止中)。 |
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アッパー・ウォード Upper Ward (上の曲輪)のウィンザー城南棟(北面) |
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セント・ジョージ門から東に進むと、アッパー・ウォード(上の曲輪)に至る。ラウンド・タワーの東部に位置するアッパー・ウォードは、宮殿がコの字形に並んでおり、北側の建物は、歴代王侯の絵画や家具・調度品・武具などのコレクションが展示されているステイト・アパートメンツ
State Apartments やクイーン・メアリー人形館 Queen Mary's Doll House
などがある。(内部は撮影禁止) |
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▲ 写真上は、アッパー・ウォードの南側の建物で、中央にジョージIV世門がある。その先には、長さ5kmのロング・
ウォーク The Long Walk が続いている。 |
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写真下は、アッパー・ウォードの東側の建物で、女王陛下のマイホームといった雰囲気があり、フランスのヴェルサイユ宮殿の幾何学模様の庭園を思わせる庭がある。 |
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芝生の庭園が美しいウィンザー城東棟(東面) |
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▼ ラウンドタワーの北側には、ノルマン門 Norman Gate
があり、アッパー・ウォード(上の曲輪)からミドル・ウォード(中の曲輪)への出入口となって
おり、ここを通って出口のヘンリーVIII世門 Henry VIII Gate のあるロアー・ウォード(下の曲輪)へ向かう。 |
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ラウンド・タワー北側のノルマン門 Norman Gate (西面) |
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▼ 衛兵と記念写真を撮った。最近の兵士は以前ほど身長が高くない。移民が増えた結果、身長での採用制限は人種差別になるので改められたという。 |
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衛兵との記念撮影 |
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拡
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▼ 写真下は、ロワー・ウォード(下の曲輪)の東方向を撮影したもの。左にセント・ジョージ・チャペルがあり、なだらかな坂を上がったところにラウンド・タワーが見える。 |
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しもくるわ うぃんざーじょうの なつのいろ |
Lower Ward, the summer colour of Windsor
Castle. |
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ロワー・ウォード Lower Ward (下の曲輪)東方 |
セント・ジョージ・チャペル |
↑東(アッパー・ウォード) |
ラウンド・タワー |
居住区 |
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▼ 写真下は、ロワー・ウォード(下の曲輪)の西方向を撮影したもの。左に出口のヘンリーVIII世門があり、正面に衛兵交代式が行われる広場が見える。城の西側には、ウィンザー・アンド・イートン・セントラル駅がある。 |
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ロワー・ウォード Lower Ward (下の曲輪)西方 |
ヘンリーVIII世門(出口) |
↑西(セントラル駅) |
衛兵交代式会場 |
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▼ セント・ジョージ・チャペル St George's Chapel は、15世紀ゴシック建築の典型で、エドワードVI世治下の1475年に建設が開始され、50年後のヘンリーVIII世のときに完成した。ここには、歴代10人の国王が眠っているが、有名なヘンリーVIII世も王妃ジェーン・シーモア
Jane Seymour と共ににここに葬られている。 |
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ロイヤル・ファミリーの洗礼式や結婚式などに使われることも多く、2005年、チャールズ皇太子とカミラ夫人の結婚記念礼拝が行われたのも、この礼拝堂である。 |
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セント・ジョージ・チャペル St George's
Chapel |
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▲ ヘンリーVIII世 Henry VIII (1491 - 1547)は、テューダー朝のイングランド王(在位:1509 - 1547)。ジェーン・シーモアJane Seymour(1509 - 1537)は、ヘンリーVIII世の3番目の王妃で、1536年にヘンリーVIII世と結婚し、翌年に後のエドワードVI世を出産したが、その月のうちに産褥死した。ヘンリーVIII世は世継ぎを産んだジェーンに感謝を込めて、6人の王妃のうちでただ一人、自らの死後に隣りで眠ることを許した。 |
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出口のヘンリーVIII世門 Henry VIII
Gate (南面) |
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▲▼ ヘンリーVIII門から城外に出る。ウィンザー城の外壁は、中世の要塞を思わせる堅牢な造りである。周りに日本の城のような濠がないが、テムズ川がその役目を果たしていたのかもしれない。ベンチが置かれていて、見学を終えた観光客が休んでいた。 |
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ウィンザー城の外壁 |
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▼ ヘンリーVIII世門前のチャーチ・ストリート Church Street
には、観光客用の土産物屋が並んでいる。街角で古風なドレス姿の娘さんが店のチラシを配っていた。カメラを向けると、笑顔でポーズをとってくれた。 |
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ウィンザーの街角に立つ娘さん |
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▼ 写真下は、1897年創業のショッピング・センターで、その名も
ウィンザー・ロイヤル・ショッピング Windsor Royal Shopping という名が誇らしい。この中を通って、ウィンザー・アンド・イートン・セントラル駅に向かう。 |
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1897年創業のショッピング・センター Windsor
Royal Shopping |
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ウィンザーには、ウィンザー・アンド・イートン・セントラル Windsor and
Eton Central 駅とウィンザー・アンド・イートン・リバーサイド Windsor and Eton Riverside
駅がある。我々は、ロンドン・パディントン London Paddington 駅からスラウ Slough
駅で乗り換え、セントラル駅に向かうルートを利用したが、列車はファースト・グレート・ウェスタン鉄道 First Great
Western が運行している。ロンドン・ウィンザー間の所要時間は、約40分。 |
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セントラル駅から見たウィンザー城 |
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▼ セントラル駅構内には、王室御召列車を牽引した当時の蒸気機関車 steam locomotive
/ SL が展示されていた。蒸気機関車は、イギリスで発明され、1804年に初めて走ったが、当時は、このようなオモチャのようなものだったのだろう。 |
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王室御召列車を牽引した当時の蒸気機関車 /
ウィンザー・アンド・イートン・セントラル駅 |
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▲▼ SLの両サイドにイギリス王室の大きな紋章が取り付けられていた。公式の国章と比べると、色や形など大筋では一致するが、細部については差異がある。 |
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イギリス王室の紋章がついた蒸気機関車 |
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