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青梅大祭の手古舞は子供たちが務める。小学校6年生が主で中に5年生が入る。5月2日午前10時半から青梅大祭実行委員会事務局長の栗原郁夫(くりはら・いくお)さんが青梅駅前で経営するビューティサロン・ライトで本町の手古舞を務める6人の児童がメイクをしてもらった。 |
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手古舞は、「木遣などで梃子(てこ)を操作する役の梃前(てこまえ)」、あるいは「重いものを大勢で運ぶときに、先頭に立って指揮する人の梃子前(てこまえ)」などの当て字だといわれ、江戸時代の祭礼の余興の舞だった。 |
やがて、芸妓(げいぎ)が男髷(おとこまげ)に右袖ぬぎで伊勢袴・手甲・脚絆・足袋・草鞋を着け、手拭いを首に巻き花笠を背に掛け、鉄棒(かなぼう)を突き、木遣りを歌って神輿の先駆(さきが)けをする役が手古舞と呼ばれるようになった。 |
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青梅では、戦後の一時期に十数人の芸者衆が手古舞として祭りに繰り出したこともあったが、昔から子どもたちの役目として定着しており、女子ばかりでなく男子も選出される。多くの町では、女子は手古舞風、男子は鳶の者風と衣装を別にしているが、化粧は同じである。 |
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メイクの撮影の後、午前11時半頃本町会館に行くと、拍子木を務める澤渡敏夫さんの着付けが始まっていた。書道教室を開く筆名人・栗原郁夫さんが書いた掛け軸の前で、澤渡さんの晴れ姿を撮影することができた。 |
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拍子木・澤渡敏夫さんの晴れ姿 |
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ちなみに、掛け軸の文字は、中央がかつて本町の町境に立てられていた幟に書かれていた墨江之三前大神(すみのえのみまえのおおかみ)、両脇が本町の山車の扁額に記されている漢詩を縦書きにして二幅に直したもの。 |
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漢詩は幕末から明治にかけて活躍した書家・関雪江(せき・せっこう)(1827〜77)が創ったもので、「恩(いつくしみ)は龍種(りゅうしゅ)を育て、威(いさましさ)は□林(けいりん)を震(ゆるが)す」と読み、「神功皇后の恩愛は立派な皇子を育て、その武勇は□林(新羅(しらぎ/しんら)の地名)を震撼させた」という意味。秋月(しゅうげつ)は栗原さんの雅号。 |
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5月2日午後2時から本町会館で出陣式が行われた。齋藤祭典委員長と澤渡拍子木の挨拶の後、青梅の地酒「澤乃井」の鏡開きがあり、岸氏子総代の発声で乾杯。和やかな雰囲気で腹ごしらえをしたあと、拍子木の木入れによる青梅締めで出陣となった。 |
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5月2日午後2時50分、本町駐車場の山車の前で出発式が行われた。齋藤祭典委員長と澤渡拍子木の挨拶の後、榎本清吉・羽元頭(はもとがしら)が塩をふりかけて山車を浄めた。スケジュールの確認や注意事項などの伝達が行われたのち、澤渡拍子木の木入れによる青梅締めのあと、山車が出発した。 |
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出発式で挨拶する澤渡拍子木 |
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5月2日午後3時頃、本町の会所(人形場)の前に山車を止め、式典が行われた。岸亨・氏子総代に対して齋藤愼一・祭典委員長が出発の口上を述べると、総代から住吉神社の御札が渡され、榎本清吉・羽元頭が山車に取り付けた。神輿の御霊入れの儀に相当するものである。 |
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榎本羽元頭による塩のお浄めに続き、お神酒による乾杯が行われて式典が終了。全員配置に着いた後、澤渡拍子木が「カチーン、カチーン」と拍子木を二度打ち鳴らすと、本町の山車が動き出し、巡行が始まった。 |
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「カチーン、カチーン」で人形場出発! |
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尻端折は、着物の裾が脚に絡んで歩行の邪魔にならないよう、裾をまくり上げ、その端を帯に挟むことで、「しりからげ」ともいう。青梅大祭の祭り衣装の着こなし方として必須の尻端折であるが、真後ろにからげるのは野暮ったく、七三(しちさん)にからげるのが粋だという。 |
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5月2日は、「町内曳き」の日で、本町山車巡行時間表に従って、一行は本町内を巡行した。町内にはJR青梅駅があるので、駅を中心に山車が運行された。 |
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