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はじめに |
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平成22年(2010)6月27日(日)、千葉県長生郡一宮町(ちばけん・ちょうせいぐん・いちのみやまち)に鎮座する上総国一ノ宮(かずさのくに・いちのみや)「玉前神社(たまさきじんじゃ)」(2回目の浜垢離はまごり)の夏越の禊(なごしのみそぎ)が九十九里浜(くじゅうくりはま)釣ヶ崎(つりがさき
)海岸で行われたので、密着取材した。
玉前神社公式ホームページ |
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【凡例】 ▲:上の画像の説明文 ▼:下の画像の説明文 〈画像の左クリック〉:別窓に拡大写真を表示 |
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資料:玉前神社社務所 |
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本件は、本年1月24日(日)に一宮海岸で行われた「玉前神社大寒禊」に続く第二回目の海中禊で、事前に、当サイトに
玉前神社釣ヶ崎海岸禊(2010.6.27)のご案内 を掲載し、参加を呼びかけた結果、和田グループ5名と長谷川グループ7名をはじめ、20名を超える人が呼びかけに応じて参加し、合計44名が禊を行った。 |
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前回の禊は、玉前神社大寒禊 として発表したが、そのときの参加者は17名だったことを考えると、二回目は早くも2.6倍の盛況となった。 |
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資料:玉前神社社務所 |
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▲▼ 玉前神社が作成した「ご案内」によると、「鳥居が立っているところが釣ヶ崎海岸になります」ということだったが、タクシーの運転手にも知らない人がおり、また、国道128号線からは鳥居が見えないために入口が分からず、アクセスに迷った人がいた。 |
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筆者は、写真上の地図に「小山」「白いのっぽビル」「入口」を追加したので、次回からはこのランドマークを頼りに来場願いたい。(出来れば国道入口に禊会場の案内板か案内人を配置して頂ければ有り難い。) |
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千葉県九十九里浜 |
釣ヶ崎海岸 |
入口に立つ石鳥居 2010.6.27 10:00 |
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拡大写真(1400x1600)250KB |
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▲▼ 前日、愛知県岡崎市から車で来られた大桑英雄さんにJR上総一ノ宮駅前で合流し、車で禊会場に向かったが、石鳥居周辺の広場は未舗装で、凸凹の水溜まりが沢山あり、車の腹をこすりながら駐車場に入った。 |
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九十九里浜の釣ヶ崎海岸は、一宮(いちのみや)海岸と同様にサーフィンが盛んで、石鳥居周辺の広場は、全国からやってくるサーファーたちの車で地面が掘られてしまったようで、戦後の凸凹道を思い出した。 |
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トイレ |
受付 |
女子更衣室 |
男子更衣室 |
釣ヶ崎海岸 |
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▲ 石鳥居の左(北)側に立派なトイレがあり、その東側に設けられた受付で参加料1000円を支払うと、越中褌、鉢巻、大祓詞(おおはらえ・ことば)の3品が手渡された。3品とも前回と同じものだったが、大祓詞は細長く折りたたまれており、鉢巻に差せるように配慮されていた。受付は、前回と違って、玉前神社の文字が入った半纏を羽織った氏子たちが行っていた。 |
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▲▼ 前回の大寒禊では、禊会場に宮司は来られなかったが、今回は、最初から来場されており、午前10時過ぎに栗原崇次(くりはら・たかつぐ)宮司と道彦(みちひこ)(指導官)の宮嵜慎禰宜(みやざきひろし・ねぎ)(君津市人見神社)の挨拶が行われた。 |
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道彦の |
宮嵜慎禰宜 |
(君津市人見神社)の挨拶 10:15 |
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▼ 挨拶の後、参加者たちは、男女に分かれて2張りのテント小屋でそれぞれ禊衣装に更衣した。今回も褌の締め方の説明がなく、初めての人は戸惑っていたので、長谷川昇司さんなど経験者たちが指導していた。 |
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▼ 参加者が多いため、全員一度にテント小屋に入れず、外で着替える人もいた。初めての人も多く、横褌(よこみつ)(越中褌のヒモ)を腰骨上端部、丹田(たんでん)と呼ばれる臍下(へそした)三寸(約10cm)に締めることを知らない人には、筆者も撮影のかたわら指導に当たった。褌を臍の上に締める人が多いのは、ズボンの文化があるからだろう。 |
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石鳥居 |
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石鳥居とテント小屋 |
西 |
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▼ 玉前神社の社伝によると、祭神の玉依姫命(たまよりひめのみこと)は、神代の昔、現在の釣ヶ崎海岸に当たる玉ノ浦に波に乗って漂着したとあり、その場所で夏越(なごし)の禊祓(みそぎはらえ)を行うことは、とても意義深い。 |
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東 |
白波寄せる釣ヶ崎海岸/九十九里浜 |
南 |
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▲ 近年、この海岸はサーフィンの世界大会が開催されるなど、サーファーにとっても神聖な場所となっている。祭神が波に乗る姿は現代のサーフィンに通じるものがあり、興味深い。秋になると、玉依姫命に関係ある神々がこの地に会して祭祀が行われる十二社祭の斎場となり、上半身裸の男たちによる勇壮な神輿練りが行われる。 |
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▼ 救急車と消防車で現地入りした救命講習会のスタッフたちは、一宮町にある長生郡市(ちょうせいぐんし)広域市町村圏組合消防本部(略称「長生郡市消防本部」)南消防署の方々。全員、「CHOSEI 119」のアポロキャップを被っている。 |
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▼ 海中禊に先立ち、午前10時半からテント小屋の前で消防署員たちによる救命講習会が開かれ、褌鉢巻姿の行者たちが溺者蘇生法を熱心に学んだ。 |
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▼ 心肺停止した溺者を想定した救命講習会は、夏の海水浴シーズンを前に行われるもので、新しい企画を次々に打ち出される栗原宮司らしいアイデアである。褌一丁になってから行うのは、水泳を前提にしているためで、褌姿の講習という珍しい光景となった。 |
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▼ 写真下は、担当の指導官たちが心臓の位置は左胸ではなく、肋骨の中央部にあることを教えているもの。 |
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▲▼ 脈拍がなく、心臓が止まっていると判断した場合には、この位置に両手を当てて心臓マッサージを行う。消防署員たちは、ダミーと人体の両方を使って分かりやすく指導していた。 |
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▼ 一連の解説の後、希望者をつのって実際に心肺蘇生法の実習が行われた。何事にも積極的に参加する新尺俊勝さんが最初に手を上げ、指導を受けた。写真下は、付近の人に応援を求め、長谷川昇司さんがそれに応えたもの。 |
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▼ 新尺さんのそばに置かれているキットが最近目にするAED(エーイーディ)である。自動体外式除細動器(じどう・たいがいしき・じょさいどうき)Automated External Defibrillator の略称で、心臓が働かずに痙攣を起こしている心室細動(しんしつさいどう)の際に機器が自動的に解析を行い、電気ショック(除細動)を与え、心臓の働きを戻すことを試みる医療機器で、誰でも取り扱うことが出来る優れものである。 AEDの解説(フリー百科事典) |
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ふんどしの きゅうめいこうしゅう なつのはま |
Summer beach, Life-saving course wearing loincloth. |
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▲ AEDにより、心臓が動き出しても呼吸をしていないときは、マウス・ツー・マウスによる人工呼吸法を試みる。以前は、溺者の顔を横向きにさせていたが、今は直立状態で良く、嘔吐があれば横にして取り除く。 人工呼吸 |
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▲▼ 二人目の挑戦者は、大桑英雄さん。和田グループに参加される方は、何事にも積極的で、知的好奇心(野次馬根性?)旺盛な人が多い。新尺さん同様、彼の心臓マッサージの手際も見事だった。 心臓マッサージ |
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▼ 心臓麻痺(心室細動という致死的な不整脈)を起こしたら、救急車や病院に搬送していては間に合わないことが多く、これまで多くの人命が失われたが、誰でも簡単に使えるAEDがあれば、命を救うことができる。 |
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平成19年(2007)春、一人の勇気とAEDによって、左胸に打球を受けて心停止した高校球児の命が助かったことは、記憶に新しい。日本心臓財団は、命を救うAEDの普及に貢献しており、「倒れている人を見かけたら、119番通報とAEDを1秒でも早く使ってください。」と呼びかけている。 日本心臓財団 |
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AEDのスイッチを押して電気ショックを与える 10:50
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