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身滌(みそぎ)が終わると、整理運動の鳥船(とりふね)が始まった。親氏(ちかうじ)像のそばの煙火は、鳥船の最中も断続的に打ち上げられた。 |
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ふゆはなび とりふねこぎの ぬれふどし |
The winter fireworks, wet loincloths rowing a Torifune boat. |
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竹本周司 |
座主 |
の |
雄健 |
19:04 |
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▲▼
文久2年(1862)、大分県宇佐郡に生まれた川面凡児(かわつら・ぼんじ)が廃(すた)れていた奈良時代の禊行法(みそぎぎょうほう)を復興し、現在、川面流(かわつらりゅう)として、東京都中央区の鐵砲洲寒中水浴や千葉県上総一ノ宮の玉前(たまさき)神社大寒禊ぎなど、全国各地で実践されているが、天下祭の大禊もほぼおなじ作法である。 |
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しかし、氣吹(いぶき)だけは、写真下のように合掌する動作となっており、今までにみたことのない作法である。 |
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整理運動は約5分で終了し、行者たちは神社に向かって拝礼した後、禊場を後にし、更衣テントに向かった。 |
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行者たちは、天野副委員長を先頭に濡れ褌のランニングでテントを目指した。冷水を浴びて身体を真っ赤にしている人もいる。震えが来ている人もいるだろうが、走ればかなり楽になる。 |
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行者たちは、テントに着くと、濡れた褌を解き、風呂に入った。テントの中は湯煙が充満し、カメラのレンズが曇った。テントを出発して約30分の大禊は、こうして無事に終了した。皆さん、ご苦労様! |
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座主三人の記念撮影 / 松平東照宮幣殿 19:56
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▲▼ 大禊が終わったあと、座主には大河内宮司から預かった崇(しゅう)の大絵馬を彫刻する作業が残っている。午後8時頃から松平東照宮の幣殿でその作業が始まった。 |
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▼ 社務所のミーティングが開かれた部屋では、夕食の弁当が出され、私もご相伴にあずかった。そのあと、明日本番の準備が行われた。天下祭当日は樽酒が振る舞われるが、その容器となる天下桝(てんかます)は500円で販売される。杉浦座主は、今年の願字・崇(しゅう)の朱印を桝に押す作業を手伝っていた。 |
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「崇」を押した桝の準備 / 松平東照宮社務所 20:28
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▼ 大絵馬の崇(しゅう)の願字を彫る作業は、砂原座主と竹本座主が担当のようで、徹夜の作業になりそうだった。 |
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▼ 座主の鉢巻は、写真下のように赤・白・黄・青4色の四つ編みだった。ボール紙の穴を通して編むと、綺麗に編めるらしく、これは先人の残した知恵なのだろう。 |
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早河兼義 元座主 |
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▼ 写真下は、この日一泊した「登里公旅館」の大将・渥美公太郎さん。座主と委員長経験者で、このあと、車で旅館まで乗せて頂き、入浴後、談話室で歓談し、天下祭の苦労話や裏話など、色々と教えて頂いた。気がつけば午前1時となっていた。 |
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取材で一泊した |
登里公 |
旅館の大将・渥美公太郎さん |
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