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翌11月17日(金)は、終日、桂林ツアーの目玉である漓江下りを楽しんだ。桂林のこの時期は乾期で、2ヵ月ほど雨が降らなかったのに、前日から恵みの雨が降ったり止んだりという空模様。お陰で水墨画の世界に飛び込んだような霧の漓江を満喫することができた。 |
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朝食後、ツアーバスで桂林市内から20kmほど下流の漓江右岸(西岸)に位置する竹江まで行き、午前9時ころ外国人専用の遊覧船が発着する竹江埠頭からツアーが傭船した遊覧船に乗船して、60kmほど下流の陽朔(ようさく)を目指して出港した。 |
以前は桂林から出発していたが、道中が長すぎて、昼食後、最大の景観地帯を通過する頃には、酒も入って眠たくなり、絶景を十分に楽しんでもらえないことから、竹江から出港するようになったという。 |
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桂林から陽朔(ようさく)に至る漓江一帯は、石灰岩でできたカルスト大地のため、長い年月による浸食や隆起などによりタワーカルストと呼ばれる奇山や奇岩が形成され、漓江の清流と相まって山紫水明の景観となり、この地を訪れた文人墨客(ぶんじん・ぼっかく)たちの書画により、全国に知られるようになった。 |
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遊覧船に群がる物売りの筏舟 |
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漓江下りは、桂林市内を南北に貫く全長437kmの漓江の中でも最も景観が優れた桂林〜陽朔間83kmを遊覧船で下る旅である。毎日、百隻を超える遊覧船が運航している。 |
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川は両側に林立する奇峰を縫うように流れ、晴れた日には青い川面に緑の山が映り、雨の日には水墨画のような幽玄の世界が現れ、「奇山秀水」といわれる絶景が続くので、中国でも人気が高い。 |
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棹と櫂で操る竹排(ツーパイ)(竹筏) |
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観光船が数珠繋ぎになって南下するなか、ツアー客に土産物を売ろうと、竹排(ツーパイ)と呼ばれる竹筏(たけいかだ)が船の周りに群がってきた。航走する遊覧船に筏をもやい、舷側にとりついてしきりに品物を見せて勧誘する。船は低速で航行しているので、さほど危険はなく、船員は黙認している。 |
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扇売りの青年 |
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観光船は、どれも船尾に調理場があり、昼食の用意をしている様子が丸見えである。客室が一層で屋上が展望台となっている船は古い型で、中国人用。外国人用はキャビンが二層になり、その上に展望台がある。 |
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中国人と外国人の乗り場が分離されているのは、外国人の料金が中国人と比べて二倍以上も高いので、差別化を図るためと思われる。日本人の場合、外見だけでは中国人と区別がつかないため、中国人に紛れて、安い料金の船に乗る人もいる。出港するまで無言でいれば、あとでばれても下ろされることはないらしい。 |
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乾期で水面が下がり、川底が見える浅瀬を難なく通過しながら南下する遊覧船の展望デッキにいると、変化に富んだ奇山や奇岩、絶壁などが左右に現れては後方に消え去ってゆく。霧の効果と相まって、深山幽谷の世界が現出する。 |
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これぞ深山幽谷 |
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漓江は、急速に観光化され、古いものが駆逐されてきているようで、とても残念に思う。時折、水墨画に描かれている木造船と同じような古色蒼然とした船に出会うが、貧しさを具現したような船なので、複雑な心境になる。 |
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古寂びた夫婦舟 |
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亜熱帯気候に属する桂林(けいりん Guilin)は、中国西南部の広西(こうせい)チワン(壮)族自治区の東北部にある地級市(ちきゅうし)*で、カルスト地形によるタワーカルストが林立し、絵のように美しい風景に恵まれた世界的な観光都市である。 面積27,809km2、総人口476万人、市区人口60万人。国家歴史文化名城。熊本市の友好都市で、熊本のデパート・ニコニコ堂が出店している。 |
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*地級市:中国の地方行政単位で、地区、自治州、盟とともに二級行政単位を構成。省クラスの行政単位と県クラスの行政単位の中間にある地区クラスの行政単位。 |
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昔ながらの舟 |
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桂林は、紀元前214 年、秦の始皇帝の時代に運河が建設されて以来、二千年余りの歴史と文化を有し、宋代から清代まで約800年にわたり広西(こうせい)の政治・経済・文化の中心として栄えた。1940年に桂林市が設置され、1998年には周辺の地区と合併して、新しい桂林市が誕生した。 |
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漓江の舟を描いた山水画 |
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資料 |
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明や清の時代には長く広西の省会(省都)であったが、1913年に省会は南寧(なんねい)に移り、1936年戦争が迫ったため桂林に戻り、改革解放後の1950年にまた南寧に移った。 |
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中国の少数民族 |
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中国政府は、国民を全人口の8割を占める漢民族と、チワン族、ウイグル族、チベット族、満州(満)族、モンゴル(蒙古)族など55の少数民族とに区分している。一人っ子政策で知られる中国だが、対象は漢民族だけで、少数民族は適用除外となっている。 |
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なお、中国残留日本人孤児などに由来する日系、香港・マカオの返還にともない中国の国民となったイギリス系、ポルトガル系は、少数民族としては扱われていない。 |
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船尾で記念撮影 |
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