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八朔相撲祭 |
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大國魂神社 |
東京都府中市宮町 |
平成21年(2009)8月1日(土) |
撮影・制作:和田義男 |
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平成21年(2009)8月1日(土)正午から午後4時半ころまで、東京都府中市宮町に鎮座する大國魂神社(おおくにたま・じんじゃ)(猿渡昌盛宮司)で八朔相撲祭(はっさく・すもう・まつり)が開催された。 |
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「八朔相撲祭」は、大國魂神社のホームページの表現で、正式には「大國魂神社四ヶ町八朔奉納相撲」といい、今年で420回となる伝統の祭礼である。八朔とは八月朔日(はちがつ・さくじつ)の略で、8月1日のこと。月の満ち欠けを基準とした陰暦では、1日は月が朔(さく)(月齢零)の状態となるので、朔日といった。 |
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▼ 最初は幼児の部の個人戦。相撲の作法やルールも良く分からず、どうすれば勝てるのかも理解していない幼児たちが、大人と同じ相撲褌(まわし)を締めて対戦する姿が微笑ましい。相手のまわしを取ることを知らないので、どうしてもレスリングスタイルになってしまうのは、自然の成り行きである。 |
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おさなごも ふんどししめて みやずもう |
Sumo wrestling at shrine, little children wearing a fundoshi sash. |
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▼ 小学生の部は、二つのリーグ戦を行い、各リーグの上位2チームが決勝トーナメントに進む。各チームは小学1年生から6年生までの6人。3勝3敗の五分となったときは、1年生同志で決定戦(プレーオフ)を行う。 |
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りょくいんの どひょうにすもう ふちゅうっこ |
Fuchu children competing sumo in the ring under the shade of trees. |
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▼ 小よく大を制す。大きな子は、相手のまわしを取っていないのでどうしようもできない。小さな子はもろ差しでガッチリと相手のまわしを掴んでいるので、最後は身体を預けて寄り切ることができた。 |
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土俵際の攻防 1/2 |
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寄り切り! |
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▼ 府中Bのこの選手は、体格に恵まれ、完勝かと思われたが、土俵際の詰めが甘く、勇み足で負けてしまった。 |
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土俵際の攻防 |
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勇み足! |
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▼ 中学生の部が終わった午後3時前、一般青年の部トーナメント戦に先立ち、本物のお相撲さんが土俵上に登場した。白いまわしが春日山部屋所属の春日王(かすがおう)で、平成19年(2007)3月場所で西前頭3枚目まで躍進した現役の幕内力士である。 |
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正式の四股名は春日王 克昌(かすがおう かつまさ)、本名 김성택(金 成澤 キム ソンテク)、1977年7月1日生れ。大相撲史上初の韓国ソウル市出身(純韓国籍)の幕内力士で、得意手は右四つ、投げ、寄り。身長184cm、体重150kg、血液型O型。 |
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かすがおう すもうわらべを わしづかみ |
Kasugao, grabbing sumo children like an eagle. |
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▼ 大相撲の力士たちによる余興(アトラクション)は15分くらいで終了し、午後3時過ぎから一般青年の部が始まり、25名ほどの大人たちが土俵に上がり、練習を行った後、トーナメントによる個人戦が行われた。 |
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袖師少年奉納相撲 |
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神明宮 |
静岡県静岡市清水区袖師町 |
平成21年(2009)8月1日(月) |
撮影・原作:匿名 監修:和田義男 |
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平成21年(2009)8月1日(月)、静岡県静岡市清水区袖師町(そでしちょう)に鎮座する神明宮(しんめいぐう)(小澤一徳おざわかずのり宮司
40歳)で第98回少年奉納相撲大会が開催された。 |
奉納相撲は、地元氏子たちによる袖師町自治会が勧進元となって運営されており、清水袖師小学校(袖小)の児童と嶺保育園の園児、合わせて約140人が参加した。 |
神事のあと、午前9時過ぎから取組みが始まった。袖小の豆力士たちは、相撲まわしとして、白晒布を使った褌を締め込んでおり、詰めかけた住民たちから大きな声援を受けて、熱の入った取組が展開された。 |
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ももとせの しろふんどしや みやずもう |
Sumo
wrestling at shrine, white fundoshi loincloth for a hundred
years. |
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土俵際の攻防 |
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いよいよ千秋楽。最後の大一番の優勝決定戦となった。熱戦の末、体格に優る本命が優勝を果たした。 |
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行司より、優勝旗が優勝力士に手渡された。赤い旗を受け取った豆横綱は、満面の笑みを浮かべながら、旗を肩に担いで土俵入りを披露した。 |
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みやずもう あかはたかたに どひょういり |
Sumo
wrestling at shrine, ceremonial performance on the ring
holding a red flag on his arm. |
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優勝旗を担いで土俵入り 13:55 |
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青森ねぶた祭 |
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八坂神社 |
青森県青森市 |
平成20年(2008)8月3日(日) |
撮影・制作:和田義男 |
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「青森ねぶた祭」は、「青森ねぶた」ともいわれ、東北四大祭りの先陣を切って8月1日から7日まで青森市で開かれる夏祭りで、毎年、300万人を越える観客で賑わう。中でも2日〜6日の毎夜19:10〜21:00に催される「ねぶた合同運行」が圧巻で、昭和55年(1980)に国の重要無形民俗文化財に指定されている。 |
祇園祭は、京都の祇園社(現、東山区八坂神社)と同社を勧請(かんじょう 神仏の分霊を迎えて祀ること)した地方の祭礼で、中でも京都の祇園祭は、山鉾(やまほこ) 巡行を中心とした盛大な夏祭として、東京の神田祭・大阪の天神祭と共に日本三大祭の一つに数えられ、現存する山鉾29基すべてが国の重要民俗文化財に指定されている。 |
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ちょうかいの ねぶたにつどう ゆうまぐれ |
Gathering around a
Nebuta wagon of the town at dusk. |
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「青森ねぶた」は毎年8月1日の前夜祭のあと、8月2〜7日に運行されるが、このうち2〜6日が19:10〜21:00の合同運行である。7日は13:00〜15:00の昼間のみの運行で、19:00〜21:00の夜間に海上運行と花火大会が催される。海上運行は、眠り流しの行事を思わせる。 |
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▼ ハネト(跳人)は、正式な装束をまとってさえいれば、どの団体のねぶたにも自由に参加できる。住所の制限も無く、一般の観光客が参加しても構わないという。折角雨が上がっていたが、暗くなるとまた雨に見舞われた。 |
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にわかあめ はねとにうれし ちからみず |
Dancers pleased with refreshing water of sudden shower. |
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消防第二分団ねぶた会・アサヒビール 「 天下布武・信長の野望」 作:千葉作龍
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ふやじょうの ごときねぶたの むしゃえかな |
A samurai picture of
Nebuta wagon,
like a nightless castle. |
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あらむしゃの ねぶたにまつう あめぼたる |
Glows of rain like fireflies, gathering around the
Nebuta wagon of samurai picture. |
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雨粒がフラッシュに反射し、蛍のような幻想的な光景が現れたので、雨蛍(あめぼたる)と命名し、拙句を詠んでみた。 |
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秋田竿燈まつり |
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竿燈大通り |
秋田県秋田市 |
平成20年(2008)8月4日(月) |
撮影・制作:和田義男 |
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「竿燈(かんとう)まつり」は、毎年8月3日から6日まで秋田市竿燈大通りで行われる夏祭りである。竿燈全体を稲穂に、連なる提灯を米俵に見立てて、平手・肩・腰・額などに載せ、豊作を祈る。国の重要無形民俗文化財に指定されており、青森のねぶた祭、仙台の七夕まつりと並んで東北三大祭りの一つ。ちなみに「竿燈まつり」も暦の上では秋祭りで、「竿燈」は秋の季語。 |
竿燈大通りは、秋田県道26号秋田停車場線の「二丁目橋」交差点〜「山王十字路」の区間。この長さ800mほどの車道いっぱいに約200の町内会が散らばり、日頃の技を披露する。最近は企業がスポンサーとして資金援助している例が多く、提灯には企業の宣伝と分かるものが増えている。 |
竿燈の種類 |
大若(大人用):高さ12m、重さ50kg、提灯(ちょうちん)の高さ64cm、提灯の数46個。
中若(大人用):高さ9m、重さ30kg、提灯の高さ48cm、提灯の数46個。
小若(小学生高学年〜中高生用):高さ7m、重さ15kg、提灯の高さ48cm、提灯の数24個。
幼若(小学生低学年以下用):高さ5m、重さ5kg、提灯の高さ30cm、提灯の数24個。 |
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▲▼ 一夜の竿燈に灯される提灯は、軽く1万個を超え、毎年1000個以上が提灯職人によって作られるという。提灯には防水用の油がひかれているが、大雨に遭えば破れてしまうこともある。また、強風の場合は、風にあおられて竿燈を立てること自体が難しいので、大雨と強風が予想されるときには開催が中止される。 |
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竿燈の明かりはすべて火をともした伝統の蝋燭(ろうそく)で、電灯や蛍光燈は使われていない。強風であおられたり、演技の失敗で倒れたりすると、火が消えたり、稀に提灯が燃え上がることもあるという。 |
竿燈の技を競う差し手(さして)の衣装は、後ろ鉢巻に半纏(はんてん)をはおって帯を締め、栲衣(たこ)と呼ばれる白い半股引(はんももひき)に白の地下足袋か足袋草履(たびぞうり)を履く。 |
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▲▼ 継竹(つぎたけ)が次々に足され、難易度が上がるにつれて稲穂のようにしなる竿燈を巧みに静止させる妙技は感動もので、観客は退屈することなく伝統文化に浸ることができる。竿燈は、夏の夜の素晴らしい野外劇である。 |
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おおわかの いなほのごとき しなりかな |
A big Kantoh bamboo bending like a ear of rice. |
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継竹5本 |
継竹6本 |
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男鹿のナマハゲ |
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男鹿真山神社 |
秋田県男鹿市 |
平成20年(2008)8月5日(火) |
撮影・制作:和田義男 |
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ナマハゲは、秋田県の男鹿市(おがし)を中心に約80の集落で大晦日に行われる伝統的な民俗行事である。本来は小正月の行事であったという。ナマハゲは、荒々しい仕草で家々を巡り、隠れていた子供たちを見つけ出しては訓戒を与え、災禍を祓い、祝福を与えて去ってゆく。昭和53年(1978)に「男鹿のナマハゲ」として、国の重要無形民俗文化財に指定された。 |
ナマハゲの起源は、男鹿半島に漂着してきたものの、異形で異なる言葉から住民と交われず、人里離れた場所にひっそりと住み着いた外国人(白人)ではないかという説もある。 |
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▲▼ 真山(しんざん)神社の入口に建つ男鹿真山伝承館では、先立*(さきだち)に続いて二匹のナマハゲが四股(しこ)を踏んで現れ、仏壇と神棚を背にして座った主人から酒食の接待を受けた後、主役のナマハゲが通知簿のような「ナマハゲ台帳」を読み上げ、家族の行状を吟味しながら主人との珍妙な問答が交わされ、観客の笑いを誘う。 |
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ナマハゲの着ているケラミノから落ちた藁(わら)を頭などに巻きつけると、無病息災の御利益(ごりやく)があるといわれており、実演が終わった後、観客が競って藁を拾う姿が見られた。 |
*先先立(さきだち):ナマハゲの先導役で、あらかじめ訪問先に行ってナマハゲを受け入れるかどうかを確認する役。初嫁や子供がいない家、不幸があった家には断られる。 |
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しんざんの ナマハゲさけを のむしぐさ |
Namahage orges of Shinzan imitate drinking sake. |
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ナマハゲ問答 |
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先立(さきだち):お晩です。ナマハゲ来たす。
先立・主人:お目出度うございます。
主人:寒(さ)びどご(寒いところ)良ぐ来てけだすな。
先立:山から来るに容易でねがったす。
ナマハゲ:ウォー、(玄関で7*回四股を踏む) 泣ぐ子いねが。怠け者いねが。言うごど聞がね子どら(子供ら)いねが。親の面倒み悪りい嫁いねが。ウォー(家中探しまわる)
主人:ナマハゲさん、まんず座って酒っこ飲んでくなんしぇ(下さい)。
(ナマハゲ、お膳に着く前に5*回四股を踏んで座る)
ナマハゲ・主人:お目出度うございます。
主人:なんと、深け雪の中、容易でねがったすべ。今年も来てけで(くれて)えがったすな。
ナマハゲ:親父、今年の作、何斗(なんと)であった。
主人:お陰でいい作であったすでば。
ナマハゲ:んだか(そうか)。まだいい作なるよう拝んでいくがらな。子どら皆まじめに勉強してるが。
主人:おらい(私の家)の子どら、まじめで、親の言うごとよぐ聞ぐいい子だがら。
ナマハゲ:どらどら、本当だが。ナマハゲの帳面見てみるが。何々テレビばり(ばかり)見で何も勉強さねし、手伝いもさねて書であるど。親父、子どら言うごど聞がねがったら、手っコ三つただげ。へば(そうすれば)いづでも山から降りてくるがらな。どれもうひとげり(一回)探してみるが。
(お膳を離れる前に3*回四股を踏む) ウォー、ウォー (家中廻る)
主人:ナマハゲさん、まんず、この餅こで御免してくなんしぇ(下さい)。
ナマハゲ:親父、子どらのしづけ(躾)がりっと(ちゃんと)して、え(家)の者みなまめ(健康)でれよ。来年まだくるがらな。(所用時間:約20分) |
*7・5・3:四股の数がめでたい七五三になっている。 |
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大晦日のほかに「ナマハゲ柴灯(せど)まつり」が毎年2月中旬(2009年は2月13〜15日)に真山神社で行われる。これは主に観光向け行事として親しまれている。 |
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ナマハゲに似たような行事は、秋田県能代市のナゴメハギ、山形県遊佐町のアマハゲ、岩手県大船渡市三陸町吉浜のスネカなど、主に東北地方の沿岸部各地に存在する。北陸地方には能登のアマメハギが伝えられている。 |
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