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立源寺水行 |
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立源寺 |
東京都目黒区 |
平成21年(2009)2月10日(火) |
撮影・制作:和田義男 |
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平成21年(2009)2月10日(火)午後1時半から東京都目黒区の日蓮宗・立源寺(りゅうげんじ)で水行式と大祈祷会(だいきとうえ)が開かれた。水行式に先立ち、「東京立源寺」「目黒同心会」と書かれた半纏を羽織った壇信徒たちが団扇太鼓(うちわだいこ)を手に境内に仮設された水行場に参集。団扇太鼓の演奏や江戸っ子の文化である纏舞(まといまい)を披露した。 |
今年、全国の日蓮宗寺院から千葉県市川市中山にある正中山法華経寺(しょうちゅうざん・ほけきょうじ)に入行(にゅうぎょう)した荒行僧は175人。昨年11月1日から2月10日までの100日間、日蓮宗大荒行堂(だいあらぎょうどう)で、過酷な荒行を修めた。壇信徒や寺院関係者たちは、「行僧(ぎょうそう)さん」と親しげに呼んでいる荒行僧たちだが、全国に散らばる日蓮宗寺院の住職を務める上人(しょうにん)という高僧が多い。 |
荒行僧たちは、千葉県中山の法華経寺で昨年の11月1日から100日間、俗界から総ての縁を断ち、1日に7回冷水をかぶり、3時間の睡眠と朝夕2回の粥と精進料理だけの「百日行(ひゃくにちぎょう)」という厳しい修業を積んできた。立源寺の水行式に姿を現した僧侶は、太田順道伝師(おおたじゅんどう・でんし)と10名の行僧たちの計11名。伝師を上座にして、5名づつ左右に位置し、水盤と呼ばれる仮設水槽に対峙(たいじ)した。荒行僧たちは、白衣を脱いで褌一丁の裸形になり、大荒行堂で100日間実施してきたものと全く同じ作法の水行を披露し、本堂で開催される大祈祷会(だいきとうえ)に参列の後、晴れて出身の寺院に帰ることができる。10人の荒行僧たちは、太田伝師の作法に合わせ、水行肝文(すいぎょうかんもん)を唱えながら注連縄(しめなわ)と薦(こも)を巡らした水盤(水槽)から水行桶(手桶)で水を汲み、反動をつけて頭上から背後の首筋に一気に水を浴びせた。 |
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水行式が終わった後、立源寺本堂で大祈祷会が開かれた。荒行僧と呼ばれる彼らは、正確には加持祈祷を行う修法師(しゅほっし)である。日蓮宗の僧侶のうち、100日間の荒行を満行した者は、伝師(でんし)(加持祈祷の師範)から秘法を受け、宗務総長より修法師として任命される。加持祈祷のあと、行者たちは信者の前に並び、石井骰N住職による祝辞があったあと、太田順道伝師と10人の行僧たちの紹介と挨拶があり、多くの壇信徒たちが本堂を埋めた大祈祷会は盛況のうちにお開きとなった。
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びゃっこんの そうじょうまんの かんのこり |
Buddhist priests of white loincloth, Cold water purification for the achievement. |
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長勝寺・寒の荒行 |
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長勝寺 |
神奈川県鎌倉市 |
平成16年(2004)2月11日(水) |
撮影:制作:和田義男 |
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荒行僧(あらぎょうそう)の水行(すいぎょう)が見られるというので、2004年2月11日(水)建国記念の日に鎌倉の長勝寺に行った。JR横須賀線・鎌倉駅東口3番線のバスに乗り、5分ほどでバス停・長勝寺に着く。長勝寺の入口は直ぐそばにある。 |
冬の鎌倉観光の一つ「長勝寺の荒行」は、「立正安国国祷会(りっしょうあんこく・こくとうえ)」に組み込まれた「大荒行僧成満祭(だいあらぎょうそう・じょうまんさい)」の中で行われる。国祷会は、法華経の流布と世界平和、檀信徒一般大衆の抜苦与楽(ばっくよらく)(苦しみを除き、真の安楽を与える)を祈念する行事である。成満祭は、極寒の100日間の荒行が満了し、荒行僧が出身の寺に帰る帰山式であり、日蓮ゆかりの地で最後の水行が行われる。長勝寺の好意により、この水行が公開されており、鎌倉の冬の風物詩となっている。 |
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毎年、全国の日蓮宗の寺院から正中山法華経寺に派遣される荒行僧は100人を超えるという。今年は130人ほどが昨年11月1日から2月10日までの100日間、荒行堂に入行し、厳しい荒行を修めた。荒行僧になるには、日蓮宗の僧侶のうち修法規程に沿ったものに限られ、厳しい修行に耐えうる体力と精神力が要求される。 |
荒行僧の一日は、早朝2時半に起床し、朝3時の一番の水から3時間毎に午後11時まで1日7回、寒水に身を清める「水行」をはじめ、「万巻の読経」、「木釼(ぼっけん)相承」、相伝書の「書写行」がある。食事は朝夕2回、梅干し1個と白粥だけという。冷たい水を浴び、お粥を食べ、死ぬほどの厳しい修行を通じて罪を悔い改め、心から反省するならば、生まれ変わったように尊い身となるという。 |
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荒行僧の入場 |
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かんのそら すいぎょうそうの こんのしろ
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Sky
of the coldest seazon, White of the loincloth
the buddist bathing.
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気合い
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▲▼ 鎌倉の長勝寺では、正中山法華経寺で大荒行成満会が行われた翌日に成満祭が執り行われる。毎年30人ほどが参加するそうで、今年は23人だった。荒行僧は、大荒行堂で100日間実施してきた水行と全く同じ作法の水行を披露したあと、出身の寺院に帰って行く。今日は彼らにとって思い出深い晴れやかな日なのである。 |
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1回の水行は、水行肝文という経文を唱えながら7〜8回首の後部に冷水をかぶる。水行肝文とは、帝釈天などの諸天善神(しょてんぜんじん)の御加護と六根清浄を祈るものだという。グループ毎に導師役がいるので、その指示により整然とした水行がおこなわれる。1回の水行は10分ほど。次のグループの水行も8名の荒行僧により、同様の手順でおこなわれた。 |
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背伸び |
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飛 沫 |
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松平天下祭り |
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松平東照宮 |
愛知県豊田市 |
平成24年(2012)2月11日(土)-12日(日) |
撮影・制作:和田義男 |
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平成24年(2012)2月11日(土)・12日(日)の両日、愛知県豊田市(とよたし)松平町(まつだいらちょう)に鎮座する松平東照宮(大河原^基宮司
84歳 TEL:0565-58-1621)で第25回天下祭(てんかさい)が開催された。 |
天下祭が開かれる松平郷(まつだいらごう)は、豊田市中心部から東北東約10kmの山間部に位置し、三河国の戦国大名から江戸幕府の将軍家へと発展した松平氏・徳川氏の発祥地である。 |
前夜祭に参加する天下祭参加者たちは、2月11日(土)午後5時までに社務所に集合。安全祈願の後、第25回天下祭実行委員会の鈴木仲弘事務局長の司会により、ミーティングが行われた。更衣テントは、松平郷入口から松平東照宮に至る600mほどの舗道の途中に設けられた西側の駐車場に設営されており、社務所から歩いて200mほどのところにある。大禊参加者たちは、広いテントの中で脱衣し、天下褌と願布の鉢巻を締めて大禊の身支度をした。 |
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水裸男たちが石橋を渡り、親氏(ちかうじ)像の前に設けられた臨時の禊場(みそぎば)の入口に着くと、清祓(きよめはらえ)の神事が始まった。準備運動の鳥船が終わると、いよいよ本番の大禊(おおみそぎ)となった。行者たちは、桶で手足に水を掛け、身体を冷水に慣らした後、口を漱(すす)いだ。各自の身体を十分に冷水に慣らした後、一斉に禊が始まった。手桶で水を汲み、胸部に打ち掛けるのが大禊の作法らしく、頭から水をかぶる人はいなかった。
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煙火 |
を背景に気合いの |
大禊 |
! 19:00 |
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▲
厳しい禊の最中に親氏像のそばで噴水のように吹き上げる二筋の煙火が打ち上げられ、行者たちを鼓舞していた。飛び散った水飛沫(みずしぶき)が赤く染まり、漆黒の闇に消えてゆくさまは、とても美しく、勇壮だった。激しく水を胸部に打ち付ける天下祭流の大禊は、あっという間に水槽の水を使い果たし、1分も経たないうちに終わってしまった。 |
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▼ 身滌(みそぎ)が終わると、整理運動の鳥船が始まった。親氏(ちかうじ)像のそばの煙火は、鳥船の最中も断続的に打ち上げられた。 |
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かんのよや えんかのあがる おおみそぎ |
The water purification, displaying fireworks in the cold winter
night. |
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ふゆはなび とりふねこぎの ぬれふどし |
The winter fireworks, wet loincloths rowing a Torifune boat. |
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▼ 天下祭(てんかさい)は、毎年2月第2日曜日に松平東照宮で開かれる裸男と厄男による厄払いの裸祭である。午後2時半ころ、二手に分かれて玉競場を周回していた裸男たちは、北西角で合流し、肩車して近づいてきた白組の男性が後ろから手を掛けて座主を崩し、水玉は、裸男たちの渦の中に消えていった。力水をかぶった裸男たちから湯気が立ち上りはじめた。 |
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ふゆひかげ ふんどししゅうの たませりば |
The winter
sunshine, ascetics of fundoshi loincloth in the ground of ball
battle. |
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▲▼ 玉競りは、激しさの度を増して佳境に入って行ったが、いつの間にか、玉競りの終盤を予告するように、座主たちが中央演壇に登壇し、水玉の行方を追っていた。何度かの試行錯誤のあと、水玉は竹本座主の手に戻り、大きな歓声が沸き上がった。玉競りが始まってわずか8分後のことだった。ずぶ濡れになりながらも全力で水玉を追った裸男たちは誇らしげで、最後に鬨の声をあげて締めくくった。 |
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ふゆばれや かちどきあげる ふどししゅう |
The winter
sunshine,
ascetics
of loincloth raising a shout of victory. |
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妙法輪寺寒の荒行 |
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妙法輪寺 |
石川県羽咋郡宝達志水町 |
平成19年(2007)2月16日(金) |
撮影・原作:蓮野 渉 監修:和田義男 |
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平成19年(2007)2月16日(金)、石川県羽咋郡(はくいぐん)宝達志水町(ほうだつしみずちょう)麦生(むんぎょ)の日蓮宗宝栄山(ほうえいざん)妙法輪寺(みょうほうりんじ)において12人の荒行僧による帰山奉告式大祈祷会が開かれた。 |
今回、全国の日蓮宗寺院から千葉県市川市中山にある正中山法華経寺(しょうちゅうざん・ほけきょうじ)に入行(にゅうぎょう)した荒行僧は183人。昨年11月1日から2月10日までの100日間、日蓮宗大荒行堂(だいあらぎょうどう)で、過酷な荒行を修めた。今年妙法輪寺から住職の大森教裕上人の子息・大森教生上人が初めての荒行(初行)に参加して見事に成満(じょうまん)。この日同じ荒行を修めた11人の上人と共に帰還し、妙法輪寺で大祈祷会が催行されたもの。 |
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大森住職によると、今年入行した183名の修行僧のうち途中脱落者が7名もあり、うち1名は入院後死亡したという。まさに殉職者が出るほどの命賭けの行である。年々脱落者が増えているとのことで、知育偏重教育による体力不足や、少子化による忍耐力の低下などの要因が考えられるが、いずれにしても豊かな生活を享受する日本の世相を反映していることだけは確かなようである。 |
白髪の修法師・堀田龍顕上人は今年も参籠し、遂に第十行(10回の荒行)を成満した。比叡山千日回峰の阿闍梨(あじゃり)のように千日水行を達成した修法師は極めて貴重な存在で、この日、信者らの尊敬と注目を浴びた。 |
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びゃっこんの ぎょうじゃはくはつ かんみそぎ |
Purification with water
in the cold season,
The ascetic
of a white loincloth,
has white hair on his head
and a white beard. |
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一斉に冷水を浴びる |
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2006年2月18日(土)、新潟県南魚沼市塩沢で「第22回しおざわ雪譜(せっぷ)まつり」が開催された。午前10時から始まった「山伏水行之儀」が行われたのは、機織り(はたおり)の神・巻機権現(まきはたごんげん)として崇められる山岳修験道の霊山・巻機山(まきはたやま)(1967m)の登山口にあるC水(しみず)と呼ばれる村落で、JR塩沢駅から車で15分ほどで着く。 |
「山伏水行之儀」は、天台系の里山伏である本山修験宗(ほんざんしゅげんしゅう)の巻機山萬学院(まきはたやま・まんがくいん)住職・田村昌法(たむらしょうほう)さん59歳が主催する滝行(たきぎょう)である。里山伏(さとやまぶし)と呼ばれる山伏は、新潟県と高知県にしか見られないといわれる。 |
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▲▼ 昌法さんは、山伏の流儀で、頭巾*(ときん)に脚絆(きゃはん)を付け、藁沓(わらぐつ)を履いている。裸足では雪中歩行ができず、滝の中で滑って危ないという。 |
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頭巾(ときん):修験者が山中遍歴の際、瘴気(しょうき 熱病を起こさせる山川の悪気)に触れるのを防ぐためにかぶる小さいずきん。十二因縁をかたどって12の襞(ひだ)を設ける。 参照: 役行者霊蹟札所会 |
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▲▼ 外気温-5℃の中で白衣を脱ぎ、越中褌一丁の裸形(らぎょう)になって滝に向かった昌法さんは、足から清水を浴びて徐々に身体を冷水に慣らし、肩、首、頭頂と冷水を浴びていった。昌法さんは、山伏の流儀で、頭巾(ときん)に脚絆(きゃはん)を付け、藁沓(わらぐつ)を履いている。裸足では雪中歩行ができず、滝の中で滑って危ないという。 |
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雪で覆われて洞窟のようになった火生(かしょう)の滝は、周囲に氷柱(つらら)が下がっている。その中央に行者一人が立つことのできる岩があり、そこに立つと、零度に近い雪解水(ゆきげみず)が容赦なく行者の身体を打つ。 |
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はつはるや まいなすごどの みずのぎょう |
Early spring,
Cold-water ablutions
temperature
minus five degrees Centigrade. |
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印を結んで滝に打たれる山伏・萬学院昌法さん |
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やまぶしの とびちるしぶき ゆきげみず |
Melted snow
flying about
like a cloud of spray
from a body of yamabushi. |
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雪中水行 |
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二番手は立派な体格で、山伏らしい風格がある。目をつぶり、両手を前で組み、一心不乱に呪文を唱え、徹頭徹尾、頭頂に冷水を浴びていたのが印象的だった。この人は夜の大護摩まで、終始、法螺貝を吹いていた。 |
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二番手の滝行・・・頭頂に受ける |
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やまぶしの はだほとばしる ゆきげみず |
Melted snow
gushing from the skin of yamabushi the itinerant Buddhist. |
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頭頂から飛び散る滝飛沫 |
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▼ 滝行が終わった後、坂之下家に向かう道路の雪壁の前で、得意の法螺貝を吹いてもらった。言葉では言い表せない渋い音が響いた。霊山では遠くまで木霊して、神秘の大自然と対話する有力な手段となるのだろう。 |
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法螺貝を吹く山伏 |
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▼ 午後、塩沢にある民家のような佇まいの萬学院を訪ねた。斎主の昌法さんは、私と同い年であることにビックリ。滝行とは違って非常ににこやかで、好感が持てた。奥様が出てこられたので、名刺を渡して挨拶したところ茶菓子の接待を受け、大変お世話になった。 |
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夜の大護摩の準備 / 萬学院(午後4時20分) |
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▼ 百八燈大護摩の主役を務める山伏一行は市内の牧之通り(ぼくしどおり)で蝋燭神輿(ろうそくみこし)と合流し、午後5時10分に会場に到着。間もなく本日のメイン・イベントである百八燈大護摩が始まった。 |
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ごまだんの ぐれんのほのお ゆきげかぜ |
Snow-melting wind,
Bright red flames
on a
holy-fire platform
for invocation. |
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神札を炊きあげる山伏たち(午後6時33分) |
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