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 旅紀行日本の裸祭り

2015年4月3日改訂

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♪想い川 TAM Music Factory

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鮨折に舌鼓打つ明けの春

   北舟

2006年1月20日制作

弥生会の直会
寒中水浴大会(鐵砲洲稲荷神社/東京都中央区湊一丁目)
 
鐵砲洲稲荷神社神紋   鐵砲洲稲荷神社   鐵砲洲稲荷神社神紋

続寒中水浴大会

直 会

水浴'05 '0 '07 '08 '09 '10 '11 '12 '13 '14 '15 '16 '17 '18 '20
氷柱 鳥船 寒禊 横顔 直会 和田義男
 
整理運動の鳥船

 寒中水浴が終わった後、大勢のカメラマンの前で再び入念な鳥船が行われ、午後11時40分過ぎ散会となった。

腹の底から発声!(雄健行事)

腹の底から発声!(雄健行事)

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空に向かって背伸び(氣吹行事)

空に向かって背伸び(氣吹行事)

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   散会後、参加者たちは冷え切った身体を温めるべく、社務所二階の控え室に着替えの衣服を取りに行き、殆どの人が裸のまま、神社近くの銭湯に向かった。

銭湯に向かう参加者たち

銭湯に向かう参加者たち

 
湊 湯みなとゆ
 毎年、寒中水浴が終わると、参加者は湊湯で冷え切った身体を温める。番台には誰も座っておらず、全員無料で入浴することがでる。弥生会のご厚情により、湊湯の了解をとり、カメラを持ち込むことができた。

湊湯の脱衣所

湊湯の脱衣所

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和気藹々わきあいあい 湯船
 厳しい寒の禊を終えた参加者たちは、冷え切った身体を湯船に浸かって温め、笑顔を取り戻していた。江戸時代の東京では湯屋(ゆうや)と呼ばれ、現代に引き継がれてきた銭湯は、日本独自の裸文化であり、日本人の原点を見る思いがする。
  寒行を終えて湯船の笑顔かな    北舟    

湯舟の交歓

湯舟の交歓

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小鍛治こかじ の奉納
 銭湯から神社に戻ってくると、神楽殿では引き続き東囃子(あずまばやし)による江戸里神楽が奉納されていた。

江戸里神楽・小鍛治の奉納

江戸里神楽・小鍛治の奉納

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参加者の 直会なおらい
 12時15分ころから社務所二階で直会があり、参加者たちは、東銀座の歌舞伎座前の店から取り寄せた折詰寿司や女性陣が用意した心温まる豚汁や味噌汁に舌鼓を打ちながら歓談し、新年を祝った。
 弥生会の青柳会長自らが給仕役をつとめ、遠来の客をもてなしていたのが印象的だった。午後1時ごろ、常連客の直会が目出度く終わり、来年も元気で参加することを約して、三々五々神社を後にしていった。

陽光を浴びながら和やかな直会

陽光を浴びながら和やかな直会

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弥生会やよいかい 直会なおらい
 午後1時過ぎから同じ場所で弥生会の直会が開かれた。弥生会は「鐵砲洲稲荷神社弥生会」といい、平成10年(1998)、御鎮座1160年(2000)の記念事業の推進母体として発足。その後は鐵砲洲稲荷神社の繁栄と氏子地域の活性化、下町文化を次代の若者に継承することを目的に活動している。会員数は約400名。
 会名は先代の中川正光・名誉宮司が名付け親で、5月1日から5日まで開催される鐵砲洲祭が旧暦では3月の弥生に当たることから命名。弥々生える(いやいやおえる ますます成長する)の意味もあるという。

弥生会の直会

弥生会の直会

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  鮨折に舌鼓打つ明けの春    北舟    
 
信望厚い青柳会長
 警備の陣頭指揮を執っていた青柳晴男さんは、弥生会の発足当初から会長を努める。昭和21年、地元・湊二丁目に生まれ、印刷所を経営。結婚式も当神社で、正光宮司に祝詞をあげてもらった。誰にでも面倒見がよく、老若男女から慕われ、地元では顔の知らない人はいない超有名人という。
 小さな水槽を見て、来年は一度に水浴できる大きなものを造るという。即断実行がモットーのようで、頼もしい。
 幹事長の石川さんによると、決して偉ぶらず、責任は取るが日々の運営は全て任せてくれて、細かな事は言わない。執行部にとってはとても頼れる会長という。来年還暦を迎えるので、是非赤褌を締めて寒中水浴をして欲しいとのこと。

弥生会の幹部たち(左端が青柳会長)

中川宮司の挨拶

弥生会の幹部たち(左端が青柳会長) 中川宮司の挨拶

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   今年から鉄砲洲稲荷神社に加勢する形で寒中水浴大会の運営母体となった弥生会。青柳会長以下、盤石のスタッフにより、末永く江戸下町の現代に息づく伝統文化を担っていかれることだろう。誠に頼もしい集団である。
 「イョー ヨ・ヨ・ヨイ ヨ・ヨ・ヨイ ヨ・ヨ・ヨイ ヨイ ハー めでてえなッ!」
 午後2時15分、青柳会長の締めの挨拶と手締めで全ての行事が終了した。目出度し、目出度し。(^^

手締めでお開き

手締めでお開き

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和田義男

 

撮影 2006年1月8日
 

 
OLYMPUS

E-300  11-22 mm
E-500  14-54 mm




800万画素 1450枚 2400MB

 

   今年も晴天に恵まれ、多くの皆様のお陰で、江戸下町に残る半世紀もの歴史ある寒垢離の一部始終を記録することができた。
 

潜入レポ

   この作品は、主催者の全面支援を受けた潜入レポートで、弥生会の半纏を羽織り、舞台裏も含めて祭りの見所を縦横に巡り、あらゆるシーンを克明に切り取ることができた。
   主催者幹部の顔と名前が一致した取材は、一介のアマチュア・カメラマンの立場ではとてもできないことだが、1年間かけて鉄砲洲稲荷神社や弥生会の皆さんと交流できたお陰で、この作品が生まれたことを嬉しく思う。

internet世代

 「横顔」のページで大会参加者5名のプロフィールを紹介した。これもなかなかできない企画であるが、多くの皆さんのご支援を賜って実現できた。前作以来「日本人をしている」人たちに感動と共感を持つ私は、この続編で、より深く焦点を当ててみた。
 その結果、この作品に登場する方々が日本人をするきっかけになったのは、internetでの交流が大半であることが分かった。私自身を含め、internet がこれほど身近なものでなかったなら、これだけ彩り豊かな交流は生まれてこなかったと断言できる。団塊の世代に限らず、今に生を受けた我々がinternet 世代として人生に新たな輝きを放つことができることを実感している。〈 完 〉

★★★

謝 辞

 続・寒中水浴大会の取材にあたりましては、鐵砲洲稲荷神社・中川文隆宮司、同弥生会・青柳晴男会長はじめ多くの方々に大変お世話になり、誠に有り難うございました。お陰様で、江戸下町の現代に息づく伝統文化の粋を余すことなく記録し、公開することができました。
 私一人の力では非力ですが、皆様方の心豊かなご尽力のお陰で完成したこの作品は、お力いただいた方々との共有財産であり、私の誇りです。皆様方のご健勝とご発展を祈念し、今後とも宜しくお願い申し上げます。有り難うございました。 2006.1.20 〈 合掌 〉
氷柱 鳥船 寒禊 横顔 直会 和田義男
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