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平成20年(2008) |
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95句 累計:433 |
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初夢や遠き異国の旅枕 |
はつゆめや とおきいこくの たびまくら |
First dream of the New Year,
Lodging
at the foreign country
far away. |
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昨年は約200句を発表し、当面の目標である1,000句も遠い夢ではなくなりました。 |
今年は、昨年以上に気力体力が充実していますので、地球の裏側まで足を運び、遠き異国を巡りつつ、駄作を量産したいと思います。どうか宜しくお願いします。 平成20年元旦 |
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白子海岸初禊 |
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江島若宮八幡神社 |
白子海岸(三重県鈴鹿市) |
平成20年(2008)正月元旦(火) |
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元旦早朝に三重県鈴鹿市の白子(しろこ)海岸に行った。近くに江島若宮八幡神社があり、毎年、年越し参りをした人々や、初日の出を参拝する人々が夜明け前から大勢砂浜に集まってくる。江島若宮八幡神社の神職や氏子たちの禊ぎのほか、空手や少年野球チ-ムの団参もあるという。この日も、越中褌と白鉢巻姿の人たちが初日の出にあわせて海に浸かり、初禊ぎをする光景がみられた。(撮影・市川 清) |
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初日の出海の礼拝白ふどし |
かんれきの あかふんすいよく はつかぐら |
The first sunrise of the year,
worship in the sea
wearing white loincloth. |
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褌の透けて見えをり初日の出 |
ふんどしの すけてみえおり はつひので |
The first sunrise of the year,
their loincloths
look transparent. |
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初日の出海に赤褌躍動す |
はつひので うみにあかふん やくどうす |
The first sunrise of the year, |
Energetic guys of red loincloths at sea. |
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鷹栖観音鬼会 |
平成20年(2008)1月4日(金) |
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大分県宇佐市の鷹栖観音寺(たかすかんのんじ)で褌(ふんどし)草鞋(わらじ)姿の男衆が駅館川(やっかんがわ)を渡り、対岸の鷹栖観音堂一帯で「どんど」を焼き、松明(たいまつ)の火の粉をまき散らす火祭り「鷹栖観音鬼会(たかすかんのん・おにえ)」が開催された。(撮影:清原 浩) |
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初春や夜川に栄ゆる褌の白 |
はつはるや よかわにはゆる こんのしろ |
The New Year, white loincloths
noticeable to the night river. |
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どんど焼く褌衆の鬼会かな |
どんどやく ふんどししゅうの おにえかな |
Burning Dondo fire,
exorcism
by the men of loincloths. |
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七日堂裸詣り |
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圓蔵寺福満虚空蔵尊本堂(菊光堂/七日堂) |
福島県河沼郡柳津町 |
平成20年(2008)1月7日(月) |
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平成20年(2008)1月7日(月)午後八時半から福島県河沼郡柳津町(かぬまぐん・やないづまち)圓蔵寺(えんぞうじ)福満虚空蔵尊(ふくまん・こくぞうそん)の本堂・菊光堂(きくこうどう)に於いて、奇祭「七日堂裸詣り(なのかどう・はだかまいり)」が行われた。 |
鰐口に登る裸の七日かな |
わにぐちに のぼるはだかの なのかかな |
Seventh day of the New Year,
naked men climbing
to the wooden drum. |
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午後8時半丁度に一番鐘が打ち鳴らされると、下の道路で待機していた裸男たちが除雪されて滑り止めの籾殻(もみがら)が撒(ま)かれた113段の石段を裸足(はだし)で駆け上がってきた。七日堂にあがる前に手水舎(ちょうずしゃ)で冷水を浴び、身を浄める。手水鉢の柄杓(ひしゃく)などは取り外されている。寒禊をした男たちの身体からは、白い湯気がたちのぼった。 |
初春や白ふんどしの綱のぼり |
Early spring, rope climbing
wearing white fundoshi sash. |
七日堂に入った裸たちは真新しい麻綱(あさづな)を奪い合い、互いに押しあいながら威勢良く鰐口登りを始めた。鰐口は、仏堂正面の軒下につるされている扁円・中空の音響具で、参詣者は、打ち綱(うちづな)を振り動かして打ち鳴らし、堂内を浄めるためのもの。 |
よじ登って行くときや滑り降りるときに、内股、すね、腹などが麻綱で擦れて、細かい擦り傷ができる。それでも元気な裸男たちは、鰐口の下の塞銭箱を踏台に果敢に綱に飛びつき、梁を目指してよじ登っていく。上まで上がるには、かなりの気力体力が要求される。あっという間に、堂内の熱気は最高潮に達した。 |
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鐵砲洲寒中水浴 |
鐵砲洲稲荷神社 |
東京都中央区 平成20年(2008)正月13日(日) |
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還暦の赤褌水浴初神楽 |
かんれきの あかふんすいよく はつかぐら |
Kagura for the New Year,
Cold water ablutions
wearing red loincloth
at sixtieth birth year. |
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昭和22年(1947)丁亥(ひのとい)の年に生まれた筆者は、平成19年(2007)3月6日に満60歳の還暦を迎えた。心身を一新して二巡目の人生を健康で明るく過ごしたいと思い、平成20年(2008)正月13日(日)に東京都中央区湊一丁目に鎮座する鐵砲洲稲荷神社で還暦記念の寒中水浴をして、厄払いをした。(撮影:星 宏幸) |
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初春や肌刺す水に身を沈む |
はつはるや はださすみずに みをしずむ |
The New Year,
Sinking myself
into the cold water. |
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日本には、古来より、満60歳の還暦を迎えた人に還暦祝いとして赤い頭巾やチャンチャンコなど赤色の衣服を贈る風習がある。かつては魔除けのために赤子の産着(うぶぎ)に赤色が使われていたため、赤子と同じ赤い装束を身に着けて生まれ変わった気持ちで長寿を全うしてほしいとの願いが込められている。 |
赤い褌(ふんどし)を「あかふん」と呼ぶが、丹後地方などでは42歳の厄年に着物の下に赤褌を締めて神社参りをする風習があり、「赤褌(あかふん)行事」と呼ばれている。 |
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全国的には60歳の還暦祝いに赤褌が贈られ、赤褌を締めて禊をし、厄落としをする風習がある。 高良大社へこかき祭 は、還暦に赤褌で水浴する神事である。私もこの伝統に従い、中川宮司のご高配により、神事の寒中水浴に続いて赤褌を締めて還暦記念水浴を行った。江戸時代から続く伝統の裸祭に参加するという日本人の連帯感を肌身で感じることができ、終わった後は、清々しさを感じた。これをきっかけに、毎年、鐵砲洲稲荷神社で寒中水浴を続けるようになった。 |
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ホーランエンヤ |
平成20年(2008年)1月13日(日) |
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大漁旗や日の丸、五色の紙をつけた笹竹、吹き流しなどで飾られた満船飾の宝来船(ほうらいせん)が桂川(かつらがわ)を遡(さかのぼ)る新年恒例の裸祭り「ホーランエンヤ」が大分県豊後高田市で開かれた。(撮影:清原 浩) |
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櫂捌く漁師褌宝船 |
かいさばく りょうしふんどし たからぶね |
Treasure Ship, paddling
fishermen
wearing fundoshi sash. |
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宝船白ふんどしの初泳 |
たからぶね しろふんどしの はつおよぎ |
Treasure Boat, |
first swimming for the year |
wearing white fundoshi sash. |
船初ふんどし衆のダイビング |
ふなはじめ ふんどししゅうの だいびんぐ |
First sailing for the year, |
men of fundoshi sash
diving. |
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宝光院はだか祭 |
岐阜県大垣市 平成20年(2008)2月3日(日) |
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節分の日、岐阜県大垣市(おおがきし)・宝光院(ほうこういん)(鈴木孝敬住職)において「節分会(せつぶんえ)はだか祭」が開催された。 |
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鬼やらひ湯気たちのぼる褌衆 |
おにやらい ゆげたちのぼる ふどししゅう |
Exorcism
steam rising
from men of loincloth. |
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節分会白ふんどしの川渡 |
せつぶんえ しろふんどしの かわわたり |
A celebration for spring,
river crossing
with white loincloth. |
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栃堀裸押合大祭 |
平成20年(2008)2月9日(土) |
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千の火の雪燈籠の点る駅 |
せんのひの ゆきどうろうの ともるえき |
A station,
lighting
one thousand snow lanterns. |
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平成20年(2008)2月9日(土)、一泊二日の日程で、雪国・新潟県長岡市(旧栃尾市)栃堀(とちぼり)に鎮座する巣守神社(すもり・じんじゃ)において9日夜開催された裸押合大祭が開かれた。 |
遊雪まつり前夜祭の「雪灯りまつり」は、9日午後5時から開始された。丁度日が暮れ始め、薄暗くなってきた薄暮(はくぼ)に撮影できた。 |
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午後7時5分頃、太鼓の合図で裸押合大祭がはじまり、裸男たちは午後8時半頃まで「押(オ)ッセ、押(オ)ッセ」「サンヨ(撒与)、サンヨ」などと大声で掛け声を掛け合いながら、火照(ほて)った身体をぶつけ合い、揉み合いを繰り広げ、巣守神社本殿は熱気に包まれた。 |
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雪の夜白褌の裸押 |
ゆきのよる しろふんどしの はだかおし |
Night and snow,
Jostling together
wearing white loincloth. |
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雪御堂六尺一本撒与札 |
ゆきみどう ろくしゃくいっぽん さんよふだ |
Snow covered shrine,
Rokushaku sashes
and scattering plates. |
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成佛寺修正鬼会 |
平成20年(2008年)2月10日(日)・11日(月) |
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谷川の闇に白褌寒の垢離 |
たにがわの やみにびゃっこん かんのこり |
Cold-water ablutions, white loincloths
in the darkness of mountain stream. |
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タイレシの越中褌寒禊 |
たいれしの えっちゅうふんどし かんみそぎ |
Cold-water ablutions,
Ettyu loincloths
of torch carriers. |
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大分県国東市(くにさきし)国東町成仏(じょうぶつ)に建つ天台宗龍下山(りゅうげさん)成佛寺(じょうぶつじ)で、国東半島の六郷満山(ろくごうまんざん)に伝わる修正鬼会(しゅしょう・おにえ)が開かれた。(撮影:清原 浩) |
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正月や婆の手を取る鬼仏 |
The New Year,
Ogre the incarnation
of Buddha
taking the hands of old woman. |
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初春の振舞酒や三鬼人 |
はつはるの ふるまいざけや さんきじん |
Early spring, hearty reception
with sake
for three ogres of men. |
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初春や襦袢脱ぎたる鬼の僧 |
はつはるや じゅばんぬぎたる おにのそう |
Early spring,
a priest
took off under-kimono of ogre. |
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モロッコ感動の旅 |
平成20年(2008年)2月11日(月)〜21日(木) |
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朝日サンツアーズが主催する「哀愁のモロッコ旅情11日間」に参加し、実質8日間、早春のモロッコの旅を満喫した。(撮影:南光 優) |
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サハラ行く駱駝に揺らる春夕日 |
さはらゆく らくだにゆらる はるゆうひ |
Spring setting sun,
camel riding at the Sahara.
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春風やフェズの街並白象牙 |
Spring setting sun,
camel riding at the Sahara.
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東京桜めぐり'08 |
東京都 平成20年(2008)3月29日(土) |
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この日、関東地方は絶好の花見日和となったので、恒例の「東京桜めぐり」に出掛けた。 |
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武蔵野の池を埋ずめし花見舟 |
The pond of Musashino, |
covered with flower viewing boats. |
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長老の車椅子にて花惜しむ |
Old lady staying a while longer |
to see the cherry blossoms |
on a wheelchair. |
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タージマハル探訪記 |
インド 平成20年(2008)4月4日(金) |
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インドの誇る世界遺産は数多くあれど、5本の指に間違いなく入るのが、アグラにあるタージ・マハル。1983年に、ユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されている建物である。
(撮影:丹下誠司) |
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夏の空タージ・マハルの白真珠 |
なつのそら たーじまはるの しろしんじゅ |
Summer sky,
Taj Mahal the white pearl. |
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釧路早春の旅 |
平成20年(2008)4月19日(土)・20日(日) |
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北海道釧路市在住の友人の車で早春の釧路地方を旅した。 |
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摩周湖の神のモザイク斑雪嶺 |
ましゅうこの かみのもざいく はだれみね |
The ridges with remaining snow, |
god-made mosaic of Lake Masyu. |
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釧路湿原国立公園の西部にタンチョウの里・鶴居村がある。鶴居村は、釧路支庁管内の阿寒郡にあり、 釧路支庁では唯一の村である。鶴居村は、昭和12年(1937)に阿寒町から分村した際、特別天然記念物タンチョウの生息地であったことから「鶴居村」と名付けられた。 |
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残る鶴丹頂染めつ羽繕い |
のこるつる たんちょうそめつ はづくろい |
The remaining crane, preening its feathers
while turning the crown red. |
鶴の里求愛ダンス始まりぬ |
つるのさと きゅうあいだんす はじまりぬ |
Village of Cranes,
A propose dance has begun. |
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みちのく観桜の旅 |
平成20年(2008)4月23日(水) |
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東北新幹線とツアーバスを利用して、東北随一の桜の名所として知られる青森県弘前市の弘前公園に行った。 |
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花篝弘前城の咲き揃ひ |
はなかがり ひろさきじょうの さきそろい |
Lanterns
at Hirosaki castle,
the cherry blossoms at their best. |
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花篝逆さ天守に下乗橋 |
はなかがり さかさてんしゅに げじょうばし |
Lanterns for the cherry blossoms, |
Gejo bridge to the inverted donjon. |
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戊辰(ぼしん)戦争が勃発すると、会津藩は攻撃の対象とされた。新政府軍は若松城下にまで侵攻し、城が炎上したと見誤った白虎隊が飯盛山(いいもりやま)で自刃するなどの悲劇が起き、城下町・会津若松市の大半が灰燼に帰した。 |
鶴ヶ城悲劇に散りし花今日も |
つるがじょう ひげきにちりし はなきょうも |
Tsurugajyo castle,
today's blossoms once fallen in tragedy. |
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米沢や知将の愛でし櫻花 |
よねざわや ちしょうのめでし さくらばな |
Yonezawa, the cherry blossoms
admired by the resourceful generals. |
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江戸っ子!鐵砲洲大祭 |
平成20年(2008)5月2日(金)〜5日(月) |
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東京都中央区湊一丁目に鎮座する鐵砲洲稲荷神社(中川文隆宮司)で例大祭が開かれたので、弥生会の手配で神社近くのホテルに2泊し、密着取材した。 |
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歌舞伎座の八重の人垣神輿差 |
かぶきざの やえのひとがき みこしさし |
Huge crowd standing in rows, raising
a portable shrine
at Kabukiza theater. |
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宮入を送る提灯夏祭 |
みやいりを おくるちょうちん なつまつり |
The summer ritual,
lanterns seeing off
the mikoshi returning. |
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東北ドイツの旅 |
平成20年(2008)5月28日〜6月5日 |
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夫婦揃ってクラブツーリズムの「東ドイツと北ドイツ世界遺産ぐるり周遊9日間」に参加した。
(撮影:小池淳二) |
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緑陰の壁に残りし弾の跡 |
りょくいんの かべにのこりし たまのあと |
Bullet holes remained on a
wall |
in the shade of trees. |
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彫像の肌も露わに夏衣 |
ちょうぞうの はだもあらわに なつごろも |
Statues of summer dress, exposing skins. |
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南ドイツの旅 |
平成20年(2008)6月12日(木)〜19日(木) |
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クラブツーリズムが主催する「ドイツハイライト8日間」に参加しツアーディレクター(T.D. 添乗員)武内滝子さんの案内で、実質6日間、初夏の南ドイツの旅を満喫した。 |
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アルプスをあつめて早しライン川 |
あるぷすを あつめてはやし らいんがわ |
The Rhine River
is rapid,
gathering the Alps. |
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夏の川ラインの古城みぎひだり |
なつのかわ らいんのこじょう みぎひだり |
Summer river, |
old castles of Rhine on both sides. |
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夏草やベートーヴェンの生家あり |
なつくさや べーとーう゛ぇんの せいかあり |
Summer grass, |
the house where Beethoven was born. |
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ケルンにあるケルン大聖堂は、世界文化遺産に登録されているゴシック様式の大聖堂で、正式名称は、ザンクト・ペーター・ウント・マリア大聖堂 Dom St. Peter und Maria という。ゴシック様式の建築物としては世界最大であり、現在はカトリック教会の管理下にある。 |
夏空に槍の突き立つ大聖堂 |
なつぞらに やりのつきたつ だいせいどう |
A huge church, spears sticking out
towards the summer sky. |
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新緑の谷間に聳ゆ白亜城 |
A white castle,
rising high over the fresh green valley. |
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山裾の白亜の城や夏夕べ |
Summer evening,
a white castle on the foothills. |
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ノイシュヴァンシュタイン城は中世風の城だが、築城は19世紀後半のこと。 |
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政治には一切関心がなく、築城オタクといわれるバイエルン国王ルードヴィヒII世(1845-1886)が17年の歳月と巨費をつぎ込んで建てた白亜の美しい城である。見る方角によって姿かたちが変わるロマンあふれる名城として名高い。 |
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夏木立巡る市壁の幾百年 |
なつこだち めぐるしへきの いくひゃくねん |
Summer trees,
the city wall |
surrounding
for hundreds years. |
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中世の角笛聞こゆ夏の夕 |
ちゅうせいの つのぶえきこゆ なつのゆう |
Summer evening,
hearing a blow of medieval horn. |
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ロマンチック街道のハイライトとしてドイツ観光の目玉商品となっているローテンブルクは、正式には「ローテンブルク・オプ・デア・タウバー」(タウバー川の上方にあるローテンブルク)という。町の起源は9世紀まで遡り、最初の城壁は12世紀に完成。17世紀の三十年戦争の頃まで自由都市として栄えた。現在も中世の面影をほぼ完璧に残している町として、世界文化遺産に登録されている。 |
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江差・瓶子岩しめ縄飾り |
平成20年(2008)7月5日(土) |
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北海道の江差町で開催された「かもめ島まつり」の一環として行われた厳島神社の「瓶子岩(へいしいわ)のしめ縄飾り」の神事を取材した。 |
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夏の海奇岩の注連張白褌 |
なつのうみ きがんのしめはり しろふどし |
Summer sea, hanging a sacred straw
rope on a strange rock,
wearing white fundoshi sash.
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夏磯辺奇岩に紙垂を褌衆 |
なついそべ きがんにしでを ふどししゅう |
Summer beach, men of loincloth hanging
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strips of white paper
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on the strange rock.
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江ノ島白褌神輿 |
平成20年(2008)7月13日(日) |
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梅雨の合間に、湘南・江ノ島の夏祭りとして知られる江島神社(えのしまじんじゃ)の末社・八坂神社(やさかじんじゃ)で例大祭(江ノ島天王祭)が開かれた。 |
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水褌を締めて神輿の海に入る |
すいこんを しめてみこしの うみにいる |
Wearing swimming fundoshi,
the portable shrine
goes into the sea. |
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海坂に向かふ神輿や白ふどし |
うなさかに むかうみこしや しろふどし |
White fundoshi-loincloths,
the portable
|
shrine
going to the sea horizon. |
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江ノ島の白褌神輿海の渡御 |
えのしまの びゃっこんみこし うみのとぎょ |
A portable shrine
of white fundoshi-loincloths,
going in the sea off Enoshima. |
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歩行者天国の道路で、消火栓から引いた消防用のホースから勢いよく水が吹き出ていた。海水に浸かった神輿を真水で潮抜きするためである。 |
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秩父川瀬祭 |
平成20年(2008)7月19日(土)20日(日) |
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「秩父川瀬祭」は、秩父神社の夏季例祭で、地元の人々には「お川瀬」「お祇園」などと愛称され、子供や若者が中心となる祭りとして親しまれている。(撮影:夜のカメラマン) |
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笠鉾や秩父男児が夏祭 |
かさほこや ちちぶおのこが なつまつり |
Kasahoko wagon,
the summer festival of Chichibu boys. |
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雪洞の揺るる笠鉾夏の夕 |
ぼんぼりの ゆるるかさほこ なつのゆう |
Summer evening,
the paper-covered lanterns
trembling on the Kasahoko wagons. |
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大和田の荒神輿 |
平成20年(2008)7月26日(土) |
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埼玉県新座市(にいざし)に鎮座する大和田氷川神社(おおわだ・ひかわじんじゃ)の神幸祭(じんこうさい/しんこうさい)「大和田はだか神輿」(平成14年新座市指定無形民族文化財)を取材した。 |
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大和田の白褌神輿杜社 |
おおわだの びゃっこんみこし もりやしろ |
A village shrine in a grove,
the white fundoshi mikoshi of Ohwada. |
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荒神輿白ふんどしのジャンピング |
あれみこし しろふんどしの じゃんぴんぐ |
The rough mikoshi,
white fundoshi loincloths jumping. |
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東北四大祭の旅 |
平成20年(2008)8月3日(日)〜6日(水) |
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東北新幹線とツアーバスを利用して「青森ねぶた」「秋田竿燈」「山形花笠」「仙台七夕」の東北四大夏祭りを見物してきた。 |
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にわか雨跳人に嬉し力水 |
Dancers pleased with refreshing water |
of sudden shower. |
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不夜城の如きねぶたの武者絵かな |
A samurai picture of
Nebuta wagon,
like a nightless castle. |
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夏草や蔓の向かふに秋田駒 |
Summer grass,
Mt. Akitakoma beyond the vines. |
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夏の湖石斑魚の踊る辰子像 |
なつのうみ うぐいのおどる たつこぞう |
The summer lake,
daces dancing at the bronze of Tatsuko. |
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竿燈の腰より生ゆる妙技かな |
かんとうの こしよりおゆる みょうぎかな |
A wonderful skill,
the Kantoh bamboo standing on his loin. |
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大若の稲穂の如き撓りかな |
おおわかの いなほのごとき しなりかな |
A big Kantoh bamboo bending
like a ear of rice. |
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入道の丸き海坂夏の色 |
にゅうどうの まろきうなさか なつのいろ |
Summer color,
the round horizon of Cape Nyudo. |
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真山のなまはげ酒を飲む仕草 |
しんざんの なまはげさけを のむしぐさ |
Namahage orges of Shinzan
imitate drinking sake. |
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花笠の波打つをどり秋は来ぬ |
しんざんの なまはげさけを のむしぐさ |
The dance of waving flower hats,
autumn has come. |
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盛岡舟っこ流し |
平成20年(2008)8月16日(土) |
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岩手県盛岡市で盆の送り火の行事として知られる北上川の「舟っこ流し」が開催されたので、毎年伝統の赤褌(あかふん)姿で参加している仙北二丁目自治会を密着取材した。 |
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竜頭舟赤褌どもが夏川原 |
りゅうずぶね あかふんどもが なつがわら |
A summer boat
with a dragon-head,
guys of red loincloth
at the river shore. |
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暮れなずむ北上川の祭舟 |
he lingering glow in
the evening sky, |
ritual boats on the Kitakami river. |
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夏川を紅蓮に染むる流舟 |
The drifting boat
dying the summer river crimson red. |
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火の鳥の如き川舟送り盆 |
Bon festival of the dead,
The river boat like a firebird. |
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日本の野鳥を撮る旅 |
平成20年(2008)8月31日(日) |
横浜市金沢区長浜公園 |
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変な鳥が来たよと隣の人に囁いたら、「早く撮らなくちゃ!」と言われて、慌てて撮影した。
(撮影:横山 稔) |
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笹五位のじっと佇む夏の池 |
ささごいの じっとたたずむ なつのいけ |
A summer pond,
Green-backed Heron standing patiently.
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武州御嶽山滝行 |
平成20年(2008)9月6日(土)7日(日) |
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東京都青梅市にある標高929mの武州(ぶしゅう)御嶽(御岳)山(みたけさん)山頂に鎮座する武蔵御嶽神社(むさしみたけ・じんじゃ)(宮司:金井國俊 67歳)で修業体験講座が実施された。筆者は、神社のご厚意により密着取材を行い、行者たちと起居をともにして日本の伝統文化溢れる光景を激写することができた。 |
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夏山路神代に生ゆる欅かな |
なつやまじ かみよにおゆる けやきかな |
A mountain path,
the zelkova came up
at the age of the gods.
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森の気を胸一杯に滝修行 |
Waterfall purification,
deep breathing of the forest air. |
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霊気満つ太古の森の滝禊 |
Full of sacred air,
waterfall purification
in the ancient forest. |
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白褌の阿闍梨の気迫滝禊 |
びゃっこんの あじゃりのきはく たきみそぎ |
Ajari priest of white loincloth,
fired up in the waterfall purification.
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滝行の白褌や御師の宿 |
たきぎょうの しろふんどしや おしのやど |
A lodge for pilgrims,
white fundoshi loincloths
for waterfall purification. |
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御嶽山白褌の滝行者 |
みたけさん しろふんどしの たきぎょうじゃ |
Mt. Mitake, an ascetic of the fall
wearing white fundoshi loincloth. |
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木曽路秋の旅 |
平成20年(2008)10月11日(土)〜13日(月) |
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3連休を利用し、家内と二人でプリウスに乗り、圏央道青梅インターから中央道を経由して木曽路を巡った。 |
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爽籟や昔を偲ぶ奈良井宿 |
そうらいや むかしをしのぶ ならいじゅく |
Fresh sound of an autumn breeze,
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recalling the past of Narai station. |
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秋山路木曾福島の関所門 |
Autumn mountain path,
a barrier gate of Kiso Fukushima. |
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御嶽の間近に見上ぐ秋日和 |
Sunny autumn day,
looking up the Ontake mountain nearby. |
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秋の岳修験の径は霧の中 |
Autumn mountain,
the path of Syugen
Buddhists
in a dense fog. |
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秋深山水に打たるる行者石 |
A deep autumn mountain,
the falling water beating an ascetic stone. |
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秋の川寝覚めの床の太郎冠者 |
The autumn river,
Taro waked up on the bed. |
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秋深む妻籠の宿の屋根の石 |
Late autumn,
stones are on the roof of Tsumago inn. |
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石坂や秋の気満つる馬籠宿 |
A stone slope,
Magome station full of autumn air. |
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天龍の舟より見上ぐ秋の空 |
Autumn sky,
looking up from a boat of Tenryu. |
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秋の広島散策 |
平成18年(2006)10月27日(月) |
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広島県呉市にある家内の実家に滞在中、素晴らしい秋晴れに恵まれたこの日、足の向くままに電車やフェリーを乗り継ぎ、終日広島の名所旧跡を巡った。 |
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天高し海の拝殿大鳥居 |
The high sky, the big torii gate
to the hall
of worship on the sea. |
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秋や安芸五重塔の島の町 |
Autumn in Aki, the island town
of the Five-storied Pagoda. |
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和田義男写真展 |
平成20年(2008)11月6日(木)〜19日(水) |
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午前10時〜午後6時の間(日曜休館)、東京都千代田区神田小川町の「オリンパスプラザ東京」ショールーム(入場無料)で「和田義男写真展」を開催。写真展は、還暦記念でもあることから、この句を詠んだ。 |
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菊日和還暦記念写真展 |
きくびより かんれききねん しゃしんてん |
An ideal day for chrysanthemum seeing, |
the photograph exhibition |
to commemorate my sixtieth birthday. |
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若宮八幡裸祭 |
平成20年(2008)11月14日(金)・16日(日) |
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大分県豊後高田市に鎮座する若宮八幡神社の秋季大祭川渡神事(かわたりしんじ)が行われた。永保4年(1084)に荒行の一つとして始められたこの裸祭りは、今年で925年目となる。
(撮影:清原 浩) |
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秋の夜の川渡神輿や濡褌 |
あきのよの かわとみこしや ぬれふどし |
River-crossing of the portable shrine,
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the fundoshi loincloths
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got wet
at autumn night.
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秋川に下る神輿の白褌 |
あきかわに くだるみこしの しろふどし |
A
portable shrine
going down to the
autumn river,
white the fundoshi sashes.
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秋の川褌與丁の還御かな |
あきのかわ ふんどしよちょうの かんぎょかな |
An autumn river, returning mikoshi
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by porters of fundoshi loincloths.
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秋川を渡りし泥の褌かな |
あきかわを わたりしどろの ふどしかな |
The fundoshi sashes got muddy |
after crossing the autumn river. |
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イグアスの滝 |
平成20年(2008)11月下旬 |
JTBの「旅物語/12日間の南米旅行」に参加した。今回、ボサノバとサンバのメロディを聞きながらブラジルの魅力一杯のリオデジャネイロとイグアスの滝を見てきた。(撮影:松井公代) |
涼しきは海風わたるリオの夕 |
すずしきは うみかぜわたる りおのゆう |
Cool is the evening of sea breezes at Rio. |
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人口700万人を超えるリオ・デ・ジャネイロ市は、1200万人が住むサン・パウロ市に次ぐブラジル第二の都市である。 |
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水煙を吐き出す滝の巨塊かな |
すいえんを はきだすたきの きょかいかな |
Huge mass of waterfalls,
raising clouds of spray. |
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イグアスの神の依代滝飛沫 |
いぐあすの かみのよりしろ たきしぶき |
The sprays of waterfalls,
prime marks for the gods of Iguazu. |
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秩父夜祭 |
平成20年(2008)12月3日(水) |
秩父夜祭は、300年前の江戸時代に、年の瀬の秩父で一大商業イベントが行われるようになったのが始まりで、以前は「六日まち」と呼ばれたように、12月6日頃まで出店や銘仙の商いが行われていた。神事と共に民衆の「付け祭り」として発展し、現代に至っている。(夜のカメラマン) |
団子坂越えて御旅所秩父祭 |
だんござか こえておたびしょ ちちぶさい |
Chichibu Festival, reaching the resting
place over the Dango-zaka Slope. |
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